LANケーブル

2024.06.22

LANケーブルが火災の原因に?危険な「配線リスク」と安全対策

 

LANケーブルが火災を引き起こす?|意外と知らない危険性

LANケーブルは、一般的に「弱電配線」と呼ばれ、電力線に比べて安全と思われがちです
しかし、実際にはその認識が大きな誤解であることをご存じでしょうか
現場では、LANケーブルの発熱やショートが原因で火災を招いた事例が少なくありません

まず理解しておくべきなのは、LANケーブルも電気を通す導体であるということです
特に近年では、監視カメラや無線アクセスポイントに給電するPoE(Power over Ethernet)技術が普及しており、LANケーブルを通じて電力(最大90W程度)を供給できるようになりました。
その結果、従来よりも通電量が増加し、発熱リスクが高まっているのです。

また、LANケーブルはオフィスやマンションの天井裏やOAフロア下など、空気の流れが少ない閉鎖空間に敷設されることが多くあります。
これらの場所は放熱性が低く、ケーブルを束ねすぎると内部温度が上昇します。
特に複数のPoE給電線が密集した状態では、被覆が溶けて絶縁性能が低下し、最悪の場合は発火につながることもあります。

さらに、老朽化したLANケーブルも火災の原因になります。
長年の使用による被覆の劣化・ひび割れ・硬化が進むと、内部の銅線が露出し、わずかなホコリや湿気でショートが発生します。
電流が流れる箇所で火花が飛び散れば、周囲の可燃物に引火する可能性は十分にあるのです。

実際、過去にはLAN配線の断線部から発火し、サーバールームが焼損した事故も報告されています。
多くの場合、火元は見えない天井裏や配管内にあるため、初期消火が遅れて被害が拡大します。
このようなケースを防ぐには、難燃性LANケーブルの採用や定期的な点検が不可欠です。

つまり、LANケーブルは「通信ケーブル」というだけでなく、潜在的な火災要因でもあるということを理解しなければなりません
弱電設備であっても、発熱・ショート・老朽化の3要因が重なることで、重大な火災リスクを生むのです
LAN配線は性能だけでなく、安全性という観点からも設計・施工・保守を見直す必要があります。

 

 


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現代の生活において、インターネットは水道や電気と同じくらい欠かせない存在となりました。動画配信、リモートワーク、オンライン授業、IoT家電の利用など、安定した通信環境が日常に直結しています。しかし、意外と見落とされがちなのが「LAN配線の品質」です。

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なぜLAN配線が重要なのか?通信トラブルの多くは“配線”が原因

多くのご家庭やオフィスでは、Wi-Fiルーターのスペックや通信プランばかりに注目しがちですが、「LAN配線の劣化」や「不適切な配線方法」が原因で通信速度が落ちているケースも少なくありません。

よくあるLAN配線のトラブル事例

・ 築年数の経った住宅で使用されている古いLANケーブル

・ 天井裏や床下での断線・接触不良

・ 無理な分岐や延長による信号劣化

・ 外部ノイズによる通信エラー(特に電源ケーブルと並行に配線されている場合)

こういった問題は、通信機器をいくら高性能にしても解決できません。根本から快適な通信環境を整えるには、適切なLAN配線工事が必要不可欠です。

LAN配線を見直すメリットとは?

LAN配線工事をプロに依頼して改善すると、以下のようなメリットがあります

✅ 通信速度の向上:光回線本来のスピードを最大限に引き出せる

✅ Wi-Fiの安定化:メッシュWi-Fiやアクセスポイントとの相性も◎

✅ 業務効率アップ:オンライン会議やクラウド業務がスムーズに

✅ 防犯カメラやIoT機器との連携が快適に

✅ 将来の回線増設やリフォーム時の拡張性も確保

「電気工事110番」のLAN配線サービスが選ばれる理由

LAN工事は、単にケーブルを通すだけではなく、建物構造や配線経路、ネットワーク機器との整合性を熟知したプロの知識が求められます。

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特徴内容
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✅ 有資格者による施工電気工事士資格を持つプロが対応
✅ 累計相談実績30万件以上多くのユーザーから高評価

LAN配線工事の具体例:こんなシーンで活用されています

戸建て住宅

・ リビング、書斎、子供部屋にLANを分配して快適ネット環境を構築

・ 防犯カメラのPoE接続やNAS設置にも対応

賃貸マンション

・ 原状回復に配慮した露出型モール工事

・ Wi-Fiの届かない部屋への有線接続

オフィス・店舗

・ 社内ネットワークの設計、配線、ハブ設置まで一括対応

・ POSレジや監視カメラの安定接続工事も

LAN配線はプロに任せて、安心・快適な通信環境を!

通信トラブルの原因がWi-Fiや回線プランではなく、「LAN配線の問題」だったという事例は少なくありません。正しく配線された有線LAN環境こそが、真に安定したネットワークの基盤となります。

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火災リスクを高める主な原因(発熱・ショート・老朽化など)

LANケーブルが火災を引き起こす背景には、複数のリスク要因が重なって存在しています
特に、近年のネットワーク機器の高性能化に伴い、発熱・ショート・老朽化といったトラブルが急増しています
これらは単なる配線不良ではなく、構造的な火災要因となるため注意が必要です

発熱による危険性|PoE給電の盲点

まず最も多いのが発熱による火災リスクです。
近年普及しているPoE(Power over Ethernet)給電は、LANケーブル1本でデータ通信と電力供給を同時に行う便利な技術です。
しかし、このPoE給電が火災の温床となるケースがあります。

PoEの上位規格(IEEE 802.3btなど)では、最大90Wの電力を1本のLANケーブルに通すことができます。
このとき、導体内部でジュール熱(I²R損失)が発生し、ケーブル温度が上昇します。
特に、複数本のLANケーブルを束ねて配線した場合、放熱が妨げられ、ケーブル束内部が60℃を超えることもあります。
こうした高温状態が続くと、絶縁被覆が軟化・溶融し、隣接ケーブルへの熱伝導による連鎖加熱が起こりやすくなります。

また、ケーブルの種類によっても発熱耐性は異なります。
安価な非難燃ケーブル(通称:UTPノーブランド品)では、被覆がPVC(塩化ビニル)製のため可燃性が高く、火炎伝播しやすいという欠点があります。
安全性を確保するには、難燃性グレード(CMR・CMP)のLANケーブルを採用することが不可欠です。

LANケーブルのショートで火災の危険?|圧着不良・湿気が招く発熱トラブル

LANケーブルの芯線は非常に細く、わずかな接触不良や結線ミスが通信トラブルや局所的な発熱を招くことがあります。
特にRJ45コネクタの圧着不良、ピンの変形、被覆の剥きすぎといった施工ミスは、PoE(Power over Ethernet)給電時に抵抗が増大し、発熱や絶縁劣化を引き起こす原因になります。

また、湿気や結露がある環境では、RJ45端子の金属部が腐食や酸化を起こしやすくなります。

これにより接触抵抗が上昇し、リーク電流や局所的な過熱が発生することがあります。長期間その状態が続くと、ケーブル被覆の劣化や焼損につながる可能性もあります。

さらに、施工時にLANケーブルと電源ケーブルを同一のダクトやモールに通す誤った配線も多く見られます。
このような施工では、誘導電流や静電誘導によるノイズ混入が生じるほか、絶縁不良や電力線のトラブル時に過電流が通信ケーブルへ流入し、被覆の焼損・感電リスクを伴うおそれがあります。

LANケーブルは低電圧機器であるため、直接的なアーク放電によって火災が発生するケースは極めてまれですが、施工不良・腐食・PoE過負荷・湿潤環境などが複合的に重なると、局所発熱が引火源となる危険が生じます。
そのため、適切な結線処理・圧着確認・環境対策(防湿・防塵)・電力線との分離施工を徹底することが重要です。

老朽化による絶縁不良・被覆劣化

三つ目のリスクは老朽化(経年劣化)です。
LANケーブルは外見上は問題なくても、内部では絶縁層の硬化・微細なクラックが進行しています。
これにより、絶縁抵抗が低下し、漏電・スパークの発生確率が高まります。

特に、天井裏・床下・屋外配線のような高温多湿の環境では、紫外線・湿気・温度変化によりPVC被覆が脆化します。
その結果、ケーブルの表面がひび割れ・変色・粉化し、導体が露出します。

さらに、LANケーブルが他の電線・配管に押し付けられている場合、摩耗による絶縁層の剥離も生じます。
このような小さな劣化が、数年後の火災事故につながることも少なくありません。
つまり、LANケーブルの寿命はおよそ10年程度が目安とされており、それを超える場合は交換・点検を計画的に実施する必要があります。

小さな不具合が“大事故”を生む

これら3つの要因(発熱・ショート・老朽化)は、単独でも危険ですが、複合的に発生したとき最も危険です。
例えば、老朽化したケーブルにPoE給電を行い、束ね配線されていた場合、熱と電流と劣化が相互に悪影響を及ぼし、発火点を超える温度に達することがあります。

多くの火災は「想定外の小さな異常」から始まります
だからこそ、LAN配線は施工時だけでなく、運用・点検フェーズでの安全管理が不可欠です
難燃性素材の使用、適切なケーブルレイアウト、そして定期的な絶縁抵抗測定を通じて、“見えない火種”を未然に防ぐことが大切です。

 

 

LANケーブルの配線方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてチェックしてみてください!!

LANケーブルの正しい配線方法とは?壁内・床下・天井ルートも解説

 

安全な配線を実現するための施工ポイント

LANケーブルによる火災を未然に防ぐためには、正しい施工と安全設計が欠かせません
いくら高品質なケーブルを使用しても、配線方法が誤っていれば発熱・ショート・延焼の危険性は避けられません
ここでは、火災を防ぎつつ通信品質も確保するための施工ポイントを、現場目線で具体的に解説します。

ケーブル束ね配線の制限と放熱確保

最初に重要なのが、ケーブルを束ねすぎないことです。
LANケーブルは通信信号と電力を同時に流すため、PoE給電を行う場合には発熱が避けられません。
そのため、ケーブルを密集させて配線すると放熱不良が起き、内部温度が上昇します。

【放熱性を高めるための具体的施工法】

・ ケーブル束は24本以内を目安にまとめる

・ ケーブルラックやダクトの空間率を50%以上確保する

・ ケーブル被覆同士が密着しないように余裕を持たせる

・ 天井裏や床下では空気流通を妨げない経路を選定する

特にPoE++(IEEE 802.3bt)などの高出力給電を行う場合、ケーブル内部温度が60℃を超えることもあります。
この温度上昇を抑えるには、結束バンドの締め付けを緩めることも有効です。
ケーブルを美しくまとめることよりも、安全に放熱できる設計を優先しましょう。

結線部・端末処理の絶縁対策

LANケーブル配線における火災リスクは、主にPoE(Power over Ethernet)給電時に高まります。
PoEではLANケーブルを通じて最大90W(IEEE802.3bt Type4)の電力が供給されるため、端末処理の不備や接触抵抗の増大があれば、発熱・溶融・発火へとつながる恐れがあります。
特に、RJ45コネクタやモジュラージャックの圧着不良、結線ミス、芯線の剥きすぎなどは、微小なショートやスパーク、過熱の直接的な原因になります。
したがって、安全な配線施工には細心の注意と確実な検査が求められます。

安全なLAN配線を実現するための注意ポイント

PoE給電時の発熱・ショートリスクを防ぎ、信頼性の高いLAN配線を構築するためには、以下のチェック項目を確実に実施することが重要です。

【LAN配線時の安全チェックリスト】

チェック項目内 容効 果
結線規格の統一T568AまたはT568Bを統一して使用結線ミス防止、通信障害およびPoE給電時の発熱リスク軽減
芯線の剥き長さ10〜12mm以内、シースぎりぎりで結線芯線露出を防ぎ、接触不良やショートによる発熱を防止
圧着確認コネクタ内部で全ピンが正しく接触しているか目視・テスト接触抵抗増加を防ぎ、通信品質・安全性を確保
絶縁保護防水キャップ・絶縁テープなどで端末を保護湿気・腐食・ショートから保護し、長期安定運用を実現
PoE対応ケーブルの選定Cat6A以上を推奨(PoE Plus/PoE++対応)導体抵抗を抑え、過熱防止・電力ロス低減
施工後の検査LANテスターで導通・ショート・結線順序を確認配線不良や潜在的ショートを早期に検出
束線管理ケーブルを強く結束しない・放熱スペースを確保熱溜まりを防止し、PoE給電時の安全性を確保
屋外施工時の防水対策防水型コネクタ・耐候性ジャックを使用結露・湿気・腐食によるショート事故を防止

なぜPoE環境ではリスクが高まるのか?

PoEは、データ通信と電力供給を1本のLANケーブルで同時に行う技術です。
このとき、端末処理にわずかな不備があるだけでも、接触抵抗が局所的に増大し、電流によるジュール熱(I²R損失)が発生します。
この発熱がコネクタやケーブルの絶縁体を溶融させ、最終的に火災に至るリスクがあるのです。

防火スリーブ・耐火パテの適切な使用

LANケーブルが防火区画を貫通する場合、防火施工を怠ると、火災時に煙や炎が他区画へ拡散します。
これを防ぐために必ず使用すべきが、防火スリーブ・耐火パテ・モルタル充填などの処理です。

【防火貫通部施工の基本ルール】

・ ケーブルを通す貫通孔には防火スリーブ(鋼製または耐火樹脂製)を設置

・ スリーブ内部は耐火パテ(国交省認定品)で密閉する

・ ケーブルを追加する際は、既存パテを再充填して密閉状態を維持

・ 天井裏や壁内の通線は耐火シートや断熱材との離隔距離を確保

特に、オフィスビルや公共施設では建築基準法・消防法に基づく防火区画の貫通処理が義務付けられています。
火災防止の観点からも、防火スリーブの設置は絶対条件と言えるでしょう。

強電線との分離と干渉防止

LANケーブルを電源ケーブルと同じ配管や配線ラックに入れることは厳禁です。
これは「電磁誘導」によるノイズや過電流だけでなく、発熱・ショート・被覆損傷といった火災リスクを高めるためです。

安全施工の基本は、弱電(LAN)と強電(電源)を明確に分離することです。
以下のような距離基準を守ると、干渉リスクを最小限にできます。

【配線距離の安全基準(目安)】

配線方式推奨離隔距離理由
並走配線100mm以上電磁誘導の低減
交差配線直角交差誘導ノイズ防止
同一ダクト内禁止発熱・短絡防止

 

また、配線経路は金属ラックや樹脂モールを活用し、固定間隔を一定(50cm前後)に保つことが理想です。
ケーブルが垂れ下がると、応力集中による内部断線や摩耗劣化が発生し、長期的には火災要因となります。

有資格者による施工と検査の徹底

最後に最も重要なのが、専門資格を持つ技術者による施工です。
LAN配線は通信設備工事であると同時に、電気工事士法や電気通信事業法の管理下にあります。
無資格での施工は、法的にも安全的にも極めて危険です。

施工後は以下の項目をチェックリスト化し、必ず検査を実施しましょう。

【施工後の安全検査ポイント】

・ 絶縁抵抗測定(メガー試験)

・ LANテスターによる導通確認

・ 防火スリーブの充填状態

・ ケーブルラックの固定状況

・ PoE給電機器の温度上昇チェック

これらの確認を怠ると、施工直後は問題がなくても、数か月後に異常発熱や焼損が発生することがあります。
だからこそ、“施工=完成”ではなく、“施工+検査で安全設計が完結”なのです。

安全施工が火災を防ぐ最初の防壁

LANケーブルの火災リスクは、ほとんどが施工段階で防ぐことが可能です
ケーブルの束ね方、放熱設計、絶縁処理、防火貫通処理など、一つ一つの作業が火災防止の要になります
見た目の美しさや短納期を優先せず、安全性と信頼性を重視した配線施工を徹底しましょう。

 

 


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難燃性LANケーブルの種類と特徴(CM、CMR、CMPの違い)

LANケーブルによる火災を防ぐために最も効果的な方法のひとつが、「難燃性LANケーブル」の採用です
見た目は一般的なケーブルと変わりませんが、内部の被覆材や製造基準が防火仕様になっており、火災時に延焼を防ぐ自己消火性を発揮します
この難燃性ケーブルには、CM・CMR・CMPという3つの主要なグレードが存在し、それぞれ使用環境・防火性能・価格が異なります

LAN配線を設計する際には、このグレードを理解し、設置場所の防火区画に応じた正しい選定を行うことが不可欠です。

CM(Communications)|一般的な難燃ケーブル

CMケーブル(Communications Cable)は、もっとも一般的なLANケーブルの難燃グレードです。
主に住宅や小規模オフィスなど、防火区画が限定されない一般空間で使用されます。

被覆にはPVC(塩化ビニル)系樹脂が採用され、燃えにくく自己消火性を持ちます。
ただし、火炎が加わると発煙量が多く、有毒ガス(塩化水素)が発生する点には注意が必要です。
そのため、人の避難が難しい密閉空間やダクト内での使用は避けるべきです。

【特徴】

・ 一般的な住宅や事務所向け

・ コストが低く、施工性が高い

・ 防火区画や天井裏には不向き

・ 燃焼時に有毒ガスを発生する場合がある

CMR(Riser)|垂直配線に対応する中級難燃タイプ

CMRケーブル(Riser Rated Cable)は、垂直配線や壁内配線に対応する中級グレードです。
「Riser」とは“立ち上げ”の意味で、ビルの縦シャフト(階層間配線)や壁内部などに使用されます。

このタイプはCMよりも高い耐火性能を持ち、上方向への火炎拡散を防止する構造が特徴です。
内部の被覆材には難燃剤を添加したPVCやポリエチレンが使用され、燃焼しても自己消火性が高く、垂直方向への延焼を抑制します。

【特徴】

・ 壁内や縦配線シャフトなどに最適

・ 火炎が上方へ広がるのを防ぐ設計

・ 中規模オフィスや集合住宅に多く採用

・ CMPよりも低コストで導入しやすい

ただし、天井裏や空調ダクトなど空気が流通する空間では使用不可です。
こうした場所では、後述のCMPケーブルを採用しなければ防火基準を満たせません。

CMP(Plenum)|最高グレードの防火性能

CMPケーブル(Plenum Rated Cable)は、難燃性LANケーブルの中でも最高クラスの防火性能を誇ります。
「Plenum」とは空調ダクトや天井裏のように、空気が自由に循環する空間を意味します。
そのため、CMPケーブルは火災時の煙拡散を最小限に抑え、延焼を防ぐ構造になっています。

被覆材には、フッ素樹脂系(FEP)や低発煙ハロゲンフリー素材(LSZH)が採用され、燃焼時にほとんど煙や有毒ガスを発生させません。
また、火源がなくなれば自動的に自己消火する特性を持っています。

【特徴】

・ 天井裏、空調ダクト、防火区画配線に対応

・ 最高レベルの難燃、低発煙、自己消火性能

・ 建築基準法や消防法で推奨される防火仕様

・ 他グレードに比べて価格が1.5〜2倍程度

特に、オフィスビル・病院・学校・公共施設などでは、CMPケーブルの採用が安全設計上の標準になりつつあります。
火災発生時に煙やガスが拡散しないことで、避難時間の確保と被害拡大防止に直結するためです。

難燃グレードの選定基準|設置環境で決まる安全ランク

LANケーブルの難燃性は、設置場所・防火区画・用途によって選定する必要があります。
以下の表は、代表的な環境別の推奨グレードを示したものです。

【設置環境別の推奨LANケーブルグレード】

設置場所推奨グレード理由
一般住宅・事務所CM一般空間で火災拡大リスクが低い
壁内・縦配線シャフトCMR上方向への火炎拡散を防ぐため
天井裏・空調ダクトCMP空気流通部での延焼防止・低発煙
公共施設・サーバールームCMP高い安全基準と設備保護が必要

 

このように、火災時の空気流通状況と防火区画設計を考慮して選定することが、安全なLAN配線の第一歩です。
コストだけでCMを選ぶのではなく、防火設計の一環としてグレードを選定する視点が求められます。

火災防止と法令遵守の観点から

建物内のLAN配線は、建築基準法第129条・消防法第8条などで防火施工が求められています。
特にCMPケーブルは、米国NFPA(全米防火協会)規格に準拠しており、日本でも同等水準の安全基準が推奨されています。

防火性だけでなく、環境面でもハロゲンフリー素材の採用が進んでいます。
燃焼時に有毒ガスを出さないため、人体と機器の双方を保護する設計が可能です。
これにより、火災発生時の二次被害(煙害・腐食被害)を最小限に抑えることができます。

「難燃ケーブルの選定」が火災防止のカギ

LANケーブルの火災対策は、配線経路や結線方法だけでなく、ケーブル自体の性能選定が重要です
CM・CMR・CMPという難燃グレードの違いを理解し、設置環境に最適なケーブルを選ぶことで、火災リスクは大幅に低減できます

特にCMPケーブルは、高コストであっても安心・安全を優先する建物には最適解です。
LAN配線は通信設備であると同時に、防災設備の一部として考える時代です。
“つなぐ”だけでなく、“守る”ためのケーブル選びこそが、真の安全設計につながります。

 

 

LANケーブルの用途について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてチェックしてみてください!!

LANケーブルの用途とは?家庭からオフィスまで使い方を徹底解説

 

配線経路と防火区画の設計上の注意点

LANケーブルの火災対策において、配線経路と防火区画の設計は極めて重要です
なぜなら、火災は電源やケーブル経路を通じて建物全体に延焼する性質があるからです
一見すると単なる配線経路の選定に見えますが、実際には建築基準法・消防法にも関わる安全設計の領域になります

LANケーブルは建物内を縦横に張り巡らされるため、ひとたび発火すれば煙や炎が配線ルートを伝って他の区画に拡大します。
特に天井裏や壁内は空気が流れやすく、煙の通り道=延焼経路になりやすいため、防火区画の設計と貫通処理が不可欠なのです。

配線経路設計の基本原則|短く・分離・防火優先

LAN配線の設計では、まず経路の短縮と防火性能の確保が基本です。
経路が長くなるほど抵抗値が増し、発熱リスクや電圧降下が大きくなります。
さらに、ケーブルが集中する箇所は熱がこもりやすく、火災の温床となるため、設計段階で以下のようなルールを徹底することが重要です。

【安全な配線経路の設計ポイント】

・ 最短経路での配線を原則とし、無駄なループを避ける

・ 電源ケーブルとLANケーブルを別経路に分離する

・ 天井裏、床下では放熱間隔を確保し、熱溜まりを防止する

・ 可燃性資材(断熱材や木材)から離隔距離を確保する

・ メンテナンス通路や点検口を設置し、点検しやすいルートにする

また、複数階に渡る配線では、縦シャフトを利用した防火仕様の垂直配線が推奨されます。
シャフト内部ではCMRやCMP規格の難燃ケーブルを使用し、火炎の上方向拡散を防ぐ構造にすることが求められます。

防火区画貫通部の処理|延焼防止の要

防火設計の中でも特に重要なのが、防火区画貫通部の処理です。
LANケーブルが防火区画(壁や床など)を貫通する箇所は、火災時に炎や煙が通り抜ける危険な経路となります。
ここで適切な施工を行わないと、せっかくの防火壁が“穴だらけの延焼通路”になってしまうのです。

【防火貫通部の代表的な施工方法】

施工方法使用材料特徴
防火スリーブ挿入鋼製または難燃樹脂製スリーブ機械的強度が高く、ケーブル保護に最適
耐火パテ充填シリコン系・セラミック系耐火パテ気密性・防煙性が高く再施工が容易
耐火モルタル封止セメント系素材恒久的な防火封止が可能
耐火シート巻付け難燃布・耐熱樹脂仮設・改修時の臨時対応に有効

 

防火スリーブは国土交通省認定の防火構造材を使用する必要があります。
また、ケーブル追加や交換を行った際には、耐火パテを再充填し密閉性を維持することが大切です。
この処理を怠ると、火災発生時に煙が高速で他区画へ流れ込み、数分で被害が拡大する危険があります。

天井裏・床下・壁内のリスクと設計上の工夫

LANケーブルは多くの場合、天井裏・壁内・OAフロア下など、目に見えない場所を通っています。
これらの隠蔽部は、配線作業こそ容易ですが、防火設計を軽視すると最も危険な空間になります。

例えば、天井裏に可燃性の断熱材や木製下地がある場合、ケーブル発熱やショートが直接引火するリスクがあります。
また、床下空間では埃の堆積・湿気・虫害などが原因で、被覆が劣化してスパークが生じるケースもあります。

【隠蔽部での防火設計ポイント】

・ 天井裏はCMPケーブルを使用し、低発煙、自己消火性を確保する

・ 壁内は耐火ボードを二重施工して熱伝導を遮断する

・ OAフロア下では通風孔を設けて放熱を促す

・ 配線固定は金属クリップを使用し、樹脂製クリップの溶融を防ぐ

また、火災時の煙は上昇する性質があるため、天井裏配線が防火対策の最優先エリアになります。
この部分をCMPケーブル+防火スリーブ+耐火パテで施工することで、火炎拡散リスクを大幅に低減できます。

設計段階での「電気通信設備」と「防火区画」の連携

LAN配線の防火設計を考える際は、電気通信設備図面と建築防火図面の整合が非常に重要です。
多くの火災事故は、設計段階でこの2つの情報が共有されていないことが原因です。

たとえば、建築設計者が「ここは防火壁」として設計していても、通信業者がそこに貫通孔を開けて配線してしまえば、防火性能はゼロになります。
したがって、設計時には以下のプロセスを徹底する必要があります。

【設計段階での連携フロー】

1. 建築図面で防火区画・天井高・床構造を明確に把握する

2. 電気通信配線図と照合し、貫通位置・高さ・経路を確定する

3. CMP・CMRなどケーブル規格を指定し、防火仕様を明文化する

4. 施工後、防火区画貫通処理報告書を作成し、管理者が保管する

これらの情報を施工会社・管理者・消防署の三者で共有することで、火災発生時の拡大防止策が機能するようになります。

見えない場所こそ“防火設計”が命綱

LANケーブルの防火対策は、見た目の美しさや速度性能よりも、構造的な安全性が最も重要です
特に天井裏や壁内などの隠蔽空間では、設計段階のわずかな判断ミスが建物全体の火災リスクに直結します

防火スリーブ・耐火パテ・難燃ケーブルを正しく選び、「貫通部処理=延焼防止の最終防壁」として施工することが不可欠です
LAN配線は通信設備であると同時に、防災インフラの一部でもあります。
設計段階から「火を通さない経路づくり」を意識し、安全と機能を両立したネットワーク設計を実現しましょう。

 


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火災事故を防ぐための保守・点検の重要性

LANケーブルによる火災は、施工時の不備だけでなく、保守・点検の不足によっても発生します
どれほど高性能な難燃ケーブルを使用していても、経年劣化や温度上昇、埃の堆積といった要因を放置すれば、火災リスクは確実に高まります
つまり、LAN配線における火災防止の要は、「施工」ではなく“継続的な点検と管理”にあるのです

定期点検が必要な理由|“見えない危険”を可視化する

LANケーブルは天井裏やOAフロアの下など、目視確認が難しい場所に敷設されます。
そのため、異常発熱や被覆の損傷が発生していても、外観からでは気づきにくいのが実情です。
火災事故の多くは、そうした「見えない劣化」を長年放置した結果、発火点を迎えるケースです。

また、PoE給電機器の増加も火災リスクを高める要因です。
高出力のPoE++(IEEE 802.3bt)では最大90Wもの電力を流すため、ケーブル内部のジュール熱が上昇しやすくなります。
この熱が経年劣化した被覆に伝わると、絶縁破壊やスパークが発生し、火種となることがあります。

したがって、LAN配線の点検では単なる通信確認ではなく、熱・絶縁・劣化・固定状態の総合チェックを行うことが欠かせません。

点検項目と頻度の目安|“年1回”の定期検査を習慣化

LAN配線の安全を保つには、計画的な定期点検スケジュールを組むことが基本です。
以下のような点検項目を設け、年1回を目安に実施するのが理想的です。

【LANケーブル火災防止のための点検項目一覧】

点検項目内容推奨頻度主な目的
被覆状態変色・ひび割れ・硬化の有無年1回絶縁性能の確認
導通試験ケーブル断線・接触不良の確認年1回通信信頼性の確保
絶縁抵抗測定メガーを用いて絶縁抵抗を測定年1回漏電・スパーク防止
PoE給電温度ケーブル表面温度の測定半年に1回異常発熱の早期発見
ケーブル固定たるみ・摩耗・金属接触の有無年1回摩擦劣化の防止
防火設備防火パテ・スリーブの劣化点検3年に1回延焼防止の維持

 

特に絶縁抵抗値の測定は、電気火災を防ぐうえで最重要項目です。
一般的に、LANケーブルでは最低でも1MΩ以上の絶縁抵抗が必要とされています。
これを下回る場合、被覆の劣化や湿気による漏電が疑われるため、即時交換が推奨されます。

劣化を見逃さないための検査技術|“非破壊点検”の活用

近年では、LAN配線の点検にも非破壊検査技術が導入されています。
その代表例が、サーモグラフィ点検です。
赤外線カメラを使用することで、ケーブル表面温度の分布を可視化し、異常発熱部位を早期に特定できます。

また、AI画像解析技術を組み合わせることで、過熱傾向の自動検知も可能です。
特にPoE給電環境やサーバールームなど、高温になりやすい箇所では、サーモグラフィと温度センサーの併用が有効です。

その他にも、以下のような検査方法が実用化されています。

【LAN配線の非破壊検査手法】

・ TDR(時間領域反射法):ケーブル内部の劣化や断線位置を特定

・ 電流センサー計測:過電流やノイズ発生をリアルタイム監視

・ AI異常検知システム:定常データから温度や抵抗の逸脱を自動分析

こうした検査技術を導入することで、配線を切断せずに劣化状況を診断でき、運用中の設備でも安全に点検が行えます。

保守管理体制の構築|“責任の所在”を明確に

火災防止のための点検は、単発的なイベントではなく、継続的な運用体制の一部として確立することが大切です。
企業や施設では、以下のような保守体制の仕組み化を行うことで、事故リスクを根本から減らせます。

【LAN設備の保守管理体制のポイント】

・ 管理者や点検責任者を明確化し、定期点検を記録管理する

・ 施工会社、保守業者、IT管理者の3者連携を構築する

・ 点検結果を防火区画図や配線図面に反映させ、最新状態を維持する

・ 劣化ケーブルの更新計画(10年周期)を策定する

・ 異常が見つかった際は一次停止、再点検、原因追跡を行う

このような仕組みを整えることで、「誰が・いつ・どこを点検したか」を可視化でき、トラブル時の対応も迅速に行えます
また、消防点検や建築防火検査の際にも、LAN配線の点検記録が提出資料として活用できるため、法令遵守と安全確保の両立が可能になります

点検を怠るとどうなる?|“小さな劣化”が大きな火種に

LAN配線のトラブルは、多くの場合ごく小さな異常から始まります。
たとえば、ケーブルの一部が軽く変色している、コネクタがわずかに緩んでいる、天井裏やOAフロア下に埃が溜まっているといった“軽微な兆候”です。
こうした異常を放置すると、次第に被覆の炭化 → 絶縁破壊 → スパーク → 火災という危険な連鎖に発展するおそれがあります。

実際、消防庁の統計によると、電線・コード類が原因となる電気火災は全体の約1割前後を占めており、その中には通信ケーブル周辺での発熱・短絡が関係するケースも報告されています。
特に、老朽化した建物や増設・改修を繰り返したオフィスでは、配線経路が複雑化し、被覆の劣化や結線不良が発生しやすくなります。
さらに、点検不足・過負荷・防火パテの劣化放置といった要因が重なることで、火災リスクが一気に高まります。

LAN配線は通信インフラの中枢を担う設備であり、外見上のわずかな変化でも安全性に直結する重大なサインであることを理解しておくことが重要です。
定期点検と適切なメンテナンスを行うことで、こうした潜在的な火災リスクを未然に防ぐことができます。

火災は“ある日突然”ではなく、警告を見逃した結果として起きるものです
だからこそ、点検は義務ではなく「予防医療」のような安全対策だと考えるべきです

“定期点検=最大の防火装置”

LANケーブル火災の予防において、点検は最も効果的で確実な防火対策です
定期的な点検・測定・保守を実施することで、発熱・劣化・短絡の兆候を早期に把握できます
また、点検データを積み重ねることで、配線の寿命予測や更新計画の最適化にもつながります

LAN配線は通信インフラであると同時に、建物の安全性を左右する電気設備でもあります
だからこそ、“通信品質の点検”と“火災予防の点検”をセットで行うことが、これからの保守管理の常識となります
定期点検こそが、見えない火種を消す最前線なのです。

 

 

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LAN配線工事のプロに依頼すべき理由と、業者選びで注意すべき点

 

まとめ|LAN配線は“安全設計”が最も重要

LANケーブルは、今やあらゆる建物の通信インフラを支える生命線です
しかしその一方で、施工方法や材料選定を誤ると、火災の発生源にもなり得るというリスクを常に抱えています
私たちが快適にインターネットを使い続けるためには、通信速度や安定性だけでなく、“安全性”を前提とした設計と施工が不可欠です

LAN配線の本質は「通信+防火の両立」にある

多くの人が見落としがちですが、LANケーブルは単なる信号線ではなく、電流を通す“電気設備”の一部です。
特にPoE給電を利用する環境では、LANケーブルを通じて最大90Wもの電力が供給されることもあり、発熱・ショート・絶縁不良のリスクが高まります。
つまりLAN配線は、通信インフラであると同時に火災リスクを伴う構造物なのです。

したがって、現代のネットワーク工事では「高速通信の実現」と同等に、火災を防ぐための安全設計(防火設計)が求められます。
難燃性ケーブルの採用、防火区画の貫通処理、適切な放熱設計、そして定期的な点検までをトータルで行うことが、真に安全なLAN環境を作る鍵となります。

難燃ケーブル・防火区画・施工品質の“三本柱”で守る

LANケーブル火災を防ぐためには、以下の3つの要素が最も重要です。

【LAN配線における安全設計の3本柱】

要素内容主な効果
難燃ケーブルの採用CMP・CMR・CMなど用途に応じた防火規格を選定延焼防止・煙害軽減
防火区画設計防火スリーブ・耐火パテ・配線経路設計区画内延焼の遮断
高品質な施工放熱・絶縁・結線精度・固定間隔の遵守発熱・ショートの抑制

 

この3つの要素が揃って初めて、LANケーブル火災は“未然に防ぐことが可能”となります。
いずれかひとつでも欠けると、たとえ難燃素材を使っていても、誤配線や点検不足による発火リスクは残り続けます。

たとえば、難燃性のCMPケーブルを使用しても、天井裏でケーブルが束ねすぎて放熱できない状態になれば、内部温度は上昇し、被覆軟化から絶縁不良に発展します。
つまり、“材料の性能”だけでなく、“施工環境全体の安全設計”が問われるのです。

点検・保守こそが安全性を維持する鍵

どれほど優れた配線施工を行っても、時間の経過による劣化は避けられません。
ケーブルの被覆は紫外線や湿気によって硬化・変色し、結線部の接触抵抗は経年で上昇します。
こうした変化を放置すれば、発熱・ショート・煙発生といったトラブルにつながるのは時間の問題です。

したがって、LAN配線の安全設計は「施工して終わり」ではなく、「点検して守る」段階までを含めた総合対策でなければなりません。
特にオフィスビル・学校・病院などの公共施設では、年1回以上の定期点検と絶縁測定が推奨されます。
また、PoE給電装置やスイッチの発熱点検・サーモグラフィ監視も、火災予防に極めて効果的です。

電気通信工事は“防火設計の専門分野”へ

近年、LAN配線や通信設備は「電気通信工事」と「建築防火設計」の融合領域に位置づけられるようになりました。
施工業者には、通信速度・帯域・電圧・温度・安全基準など、複合的な知識と資格が求められます。

【安全なLAN施工を担う専門資格例】

・ 第一種 / 第二種電気工事士

・ 工事担任者

・ 消防設備士(甲種4類 / 乙種6類)

・ 建築設備士

・ 施工管理技術者

これらの専門資格を持つ施工者が設計段階から関わることで、通信性能と防火安全の両立が実現します。
単なる“配線工事”ではなく、防火構造を意識した施工管理がこれからの標準です。

DX時代のLAN設計は「高速+安全+持続性」

IoT・AI・クラウド・5G時代の到来により、LANケーブルに流れる電力・情報量は年々増加しています。
これに伴い、発熱量・電磁ノイズ・負荷も増大し、従来の設計基準では対応しきれないケースも出てきています。

だからこそ、これからのLAN配線は「高速化」だけでなく、

・ 高発熱対応(Cat6A以上)

・ 難燃性材料の採用(CMP/LSZH)

・ 高精度な放熱や結線設計

・ 定期点検による安全維持

という“持続可能な安全設計”を前提とすべきです。

LANケーブルは、データだけでなく電力も運ぶインフラです
つまり、それは「電気」と「情報」を同時に扱う新しい電気設備」であり、従来の電気工事よりも高い安全意識が求められます

未来の火災ゼロを目指して

LANケーブル火災の多くは、人の油断や知識不足から生まれます
しかし逆に言えば、正しい設計・適切な施工・継続的な点検を行えば、限りなくゼロに近づけることができるのです

防火区画を貫通する際のわずかな隙間、ケーブル束の締めすぎ、放熱経路の欠如。
それら小さな見落としが、大きな事故の火種になります。
安全設計とは、“火を出さない構造を作る”という意思の積み重ねです。

LAN配線は、便利さと引き換えに潜むリスクを抱えています。
だからこそ、設計・施工・保守のすべてにおいて、“安全を第一に考える文化”を根づかせることが、今後の電気通信業界の使命です。

結論|安全設計こそ最高の防火対策

LANケーブル火災は、防げる火災です
そのためには、「難燃ケーブルの採用」「防火区画の設計」「定期点検」の3点を確実に実践することが何より重要です
そして、それを実現するのが“安全設計”という考え方です

通信インフラの信頼性は、速度よりも安全性によって支えられています。
目に見えない配線こそ、確実に火を通さない設計と丁寧な施工で守る。
それが、人・建物・データを守る本当のLAN工事のあり方です。

 


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