2024.11.25
電気工事士の収入はどれくらい?平均年収・月収・年齢別まで徹底解説

「電気工事士は本当に稼げる仕事なのだろうか」——就職や転職、あるいは独立を考えたとき、多くの方がまず気にするのが収入面の実情ではないでしょうか。
求人票やインターネット上の情報を見比べてみても、提示されている金額には驚くほどの幅があります。
ある求人では年収300万円台と書かれている一方で、別の求人では500万円を超えるケースもあり、何を基準に判断すればよいのか分からなくなってしまう方も少なくありません。
実は、こうした収入差には明確な理由が存在します。
年齢や経験年数はもちろんのこと、保有している資格の種類、正社員なのか個人事業主なのかという働き方の違い、さらには勤務地域や企業規模、そして担当する工事の専門性といった要素が複雑に絡み合い、最終的な年収を形づくっているのです。
本記事では、こうした電気工事士の収入構造を、できる限り具体的な数字とともに徹底的に掘り下げていきます。
平均年収や月収、賞与の実態はもちろん、年齢別・資格別・働き方別・地域別・企業規模別といった多角的な視点から収入の違いを解説し、実際に収入を引き上げるための具体的な行動プランもご紹介いたします。
さらに、多くの方が憧れる「年収1,000万円」という目標に向けた現実的なロードマップや、業界全体の将来性、そしてこれから電気工事士を目指す方に向けた資格取得の流れについても詳しく触れていきます。
これから電気工事士を目指す方にとっては将来のキャリア設計の参考に、すでに現場で働かれている方にとっては次のステップを考えるきっかけになれば幸いです。
数字だけを追いかけるのではなく、その数字の背景にある「なぜそうなるのか」という構造を理解することで、ご自身に合ったキャリアの選択肢が見えてくるはずです。
ぜひ最後までお読みいただき、日々のお仕事や今後の人生設計に役立てていただければと思います。
電気工事士とはどのような資格か
電気工事士の役割
具体的な年収の話に入る前に、まずは電気工事士という資格そのものについて簡単に整理しておきましょう。
電気工事士とは、住宅やビル、工場といった建物における電気配線工事を行うために必要な国家資格です。
電気工事は感電や火災といった重大事故につながる危険性を伴うため、法律によって「無資格者が工事を行うこと」が厳しく禁止されています。
そのため、電気工事士の資格を持つ人材は、社会のインフラを支える存在として、常に一定の需要が確保されているのです。
第二種と第一種の違い
電気工事士には「第二種電気工事士」と「第一種電気工事士」の2つの区分があります。
第二種は一般住宅や小規模店舗など、600ボルト以下で受電する設備を対象とした資格です。
一方、第一種はビルや工場といった、より大規模で高圧な設備の工事まで対応できる、上位互換の資格になります。
多くの方は、まず第二種を取得してから現場経験を積み、その後に第一種へとステップアップしていく流れでキャリアを築いています。
資格取得までの流れ
第二種電気工事士の試験は、学科試験と技能試験の2段階で構成されています。
学科試験では電気理論や配線設計、法令に関する知識が問われ、技能試験では実際に工具を使って配線作業を行う実技が求められます。
年に2回試験が実施されているため、社会人であっても比較的挑戦しやすい資格だといえるでしょう。
第一種電気工事士についても同様に学科試験と技能試験が課されますが、出題範囲がより専門的になり、さらに免状の交付には一定年数の実務経験が必要となる点が特徴です。
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平均年収・月収・賞与の実態
電気工事士の平均年収はどのくらいか
電気工事士の平均年収は、全体でおおよそ400万円から550万円程度が相場とされています。
これは日本の給与所得者全体の平均年収と比較しても、決して低い水準ではありません。
むしろ、専門資格を活かして技術職として従事できる仕事として、安定した収入が見込める分野だといえるでしょう。
ただし、この数字はあくまで全体を平均した目安にすぎず、実際には経験年数や保有資格、勤務先の規模や地域、さらには担当する工事の種類によって大きく上下する点に注意が必要です。
新卒や未経験からスタートした場合は年収300万円前後からのスタートとなることが多く、逆にベテランの職長クラスや電験を取得した技術者であれば、年収700万円以上に達するケースも珍しくありません。
月収の内訳と実態
月収に換算すると、25万円から35万円ほどの範囲に収まる方が多い状況です。
電気工事業界では、給与の支払い形態として「月給制」と「日給月給制」の2つが存在します。
月給制の場合は毎月固定の給与が支払われるため、収入の見通しが立てやすいというメリットがあります。
一方、日給月給制の場合は、実際に現場に出た日数に応じて給与が計算されるため、悪天候による現場中止や休日出勤の有無によって、月々の手取り額が変動しやすい傾向にあります。
たとえば日給1万2,000円で月に22日稼働した場合、単純計算で26万4,000円が月収の目安となります。
繁忙期に稼働日数が増えれば収入も増加しますが、閑散期には稼働日数が減り、収入も目減りしてしまう点は理解しておく必要があるでしょう。
また、資格手当や職長手当、危険手当といった各種手当が別途支給される会社も多く、基本給だけでは見えてこない収入の差が生まれることもあります。
賞与(ボーナス)の実態
賞与(ボーナス)については、年2回の支給で合計40万円から80万円程度という会社が目立ちます。
大手の電気工事会社や上場企業のグループ会社などでは、業績に応じてこれよりも高額な賞与が支給されることもあります。
一方で、個人事業主として独立している電気工事士の場合、そもそも賞与という概念自体が存在しません。
年間の売上からすべての経費(資材費・車両費・保険料など)を差し引いた金額が、そのまま実質的な収入となる仕組みです。
そのため、独立した方の収入を語る際には、賞与を含めた「年収」という考え方ではなく、「年間の手取り所得」という視点で捉える必要があります。
手取り額の目安
年収から社会保険料や税金を差し引いた「手取り額」についても触れておきましょう。
一般的に、額面年収からおよそ20%から25%程度が控除されるといわれています。
たとえば額面年収450万円の場合、手取り額の目安はおよそ350万円から360万円程度になると考えられます。
家計や生活設計を考えるうえでは、額面だけでなく、こうした手取りベースの金額も併せて把握しておくことが大切です。
年収・月収・賞与の早見表
ここまでの内容を、以下の表で整理してみましょう。
| 項目 | 目安の金額 | 補足 |
|---|---|---|
| 平均年収(額面) | 400万円〜550万円 | 経験・資格により変動 |
| 平均年収(手取り) | 320万円〜420万円程度 | 額面の75〜80%が目安 |
| 平均月収 | 25万円〜35万円 | 日給月給制の場合は稼働日数に左右される |
| 賞与(年間合計) | 40万円〜80万円 | 年2回支給が一般的 |
| 初任給(新卒目安) | 18万円〜22万円 | 未経験者はここからスタート |
| 独立後の年間所得 | 300万円〜1,000万円以上 | 経営力・営業力により大きく変動 |
こうして数字を並べてみると、電気工事士という職業が持つ収入の幅の広さがよく分かります。
資格や経験を積み重ねることで、着実に収入を伸ばしやすい職種であるという点は、この業界を目指すうえで大きな魅力のひとつだといえるでしょう。

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副業で電気工事を始める完全ガイド|資格・収入・注意点まとめ
年齢別収入の実態
収入は年齢とともにどう変化するか
電気工事士の収入は、年齢とともに段階的に上昇していく傾向が非常に強い職種です。
これは、経験年数の蓄積によって任される仕事の難易度や責任範囲が広がり、それに応じて資格取得や役職への昇格が進んでいくためです。
以下、年代ごとの具体的な収入イメージを詳しく見ていきましょう。
20代前半の収入事情
20代前半は、多くの方が見習いや若手作業員としてキャリアをスタートさせる時期です。
経験も浅く、保有資格も第二種電気工事士のみという方が大半のため、年収は300万円台前半からのスタートが一般的です。
この時期は、収入面よりも工具の使い方や現場のルール、安全管理の基本といった、職人としての基礎を身につけることが最優先の課題となります。
先輩職人の作業を間近で見ながら技術を吸収し、少しずつ任される作業の範囲を広げていく期間だと捉えるとよいでしょう。
20代後半の収入事情
20代後半になると、現場経験を積み重ねる中で少しずつ任される作業の範囲が広がり、年収は380万円から450万円程度まで上昇していきます。
この時期に第一種電気工事士の取得に挑戦する方も多く、資格取得が実現すれば、さらなる収入アップにつながります。
また、後輩の指導を任されるようになるなど、現場内での立ち位置にも変化が生まれてくる時期です。
30代の収入事情
30代に入ると、第一種電気工事士や施工管理技士といった上位資格を取得する方が一気に増えてきます。
現場でも中堅としての立場を任されるようになり、年収は450万円台から550万円程度へと伸びていきます。
このタイミングで結婚や住宅購入といったライフイベントを迎える方も多いため、収入の安定性と将来性の両方を意識してキャリアを考える時期だといえるでしょう。
転職市場においても、30代の実務経験者は即戦力として高く評価されやすく、好条件での転職を実現しやすい年代でもあります。
40代の収入事情
40代になると、現場の責任者やベテラン職人としての立場を任されることが多くなります。
複数の現場を統括する「職長」や「現場代理人」といったポジションに就く方も増え、年収600万円前後に達する方も珍しくありません。
この年代になると、後進の育成や若手指導といった役割も求められるようになり、技術力だけでなくマネジメント能力も収入に直結してきます。
また、独立を検討し始める方が増えてくるのも、この40代という年代の特徴のひとつです。
50代以降の収入事情
50代以降は、独立して事業主になる方や、会社の管理職として現場を統括する立場に就く方も増えてきます。
長年培った技術力と人脈を活かし、独立開業によって年収800万円以上を実現する方も一定数存在します。
一方で、会社員として勤め上げる道を選んだ場合でも、部長職や役員クラスに昇格すれば、年収700万円以上を得ることも可能です。
体力的な負担が増える年代でもあるため、現場作業から管理業務へと軸足を移していく方も多く見られます。
年齢別年収の早見表
| 年齢層 | 年収の目安 | 主な立場 |
|---|---|---|
| 20代前半 | 300万円〜380万円 | 見習い・若手作業員 |
| 20代後半 | 380万円〜450万円 | 中堅作業員 |
| 30代 | 450万円〜550万円 | 現場リーダー候補 |
| 40代 | 550万円〜650万円 | 現場責任者・職長 |
| 50代以降 | 600万円〜800万円以上 | 管理職・独立事業主 |
この表からも分かる通り、経験を積むほど収入が右肩上がりに伸びていくのが、この業界の大きな特徴です。
ただし、年齢を重ねるだけで自動的に収入が上がるわけではありません。
資格取得や技術習得、さらには現場でのマネジメント経験といった継続的な努力が伴って初めて、こうした昇給が実現するという点は、しっかりと理解しておく必要があります。
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資格別収入の違い
資格が収入を左右する最大の要因である理由
電気工事士の収入を左右する最大の要因のひとつが、保有資格です。
電気工事という仕事は法律によって「無資格者が行ってはならない作業」が明確に定められているため、上位資格を取得すればするほど、担当できる仕事の範囲と単価が広がっていく構造になっています。
言い換えれば、資格そのものが「収入の天井」を決定づける要素だといっても過言ではありません。
第二種電気工事士
まず基本となるのが「第二種電気工事士」です。
一般住宅や小規模な店舗など、600ボルト以下で受電する設備の電気工事を担当できる資格になります。
電気工事士としてのキャリアは、多くの場合この資格の取得からスタートします。
この資格のみを保有している段階では、年収350万円前後にとどまることが多いのが実情です。
第一種電気工事士
次のステップとして「第一種電気工事士」を取得すると、ビルや工場といった大規模施設の電気工事も担当できるようになります。
第二種と比較して試験の難易度は上がりますが、その分だけ携われる仕事の幅は大きく広がります。
この資格を取得することで、年収は450万円から550万円程度まで上昇するケースが一般的です。
第一種を保有していることは、転職活動においても強力なアピールポイントとなります。
電気主任技術者(電験)
さらに上位資格として「電気主任技術者(通称:電験)」があります。
電験には一種・二種・三種の区分があり、それぞれ扱える電圧の範囲が異なります。
電験三種であれば、電圧5万ボルト未満の設備の保安監督が可能となり、年収500万円から600万円程度が目安となります。
特に電験二種・電験一種を取得している方は、高圧・特別高圧設備の保安監督を担える希少な人材として、非常に高い価値を持っています。
こうした上位の電験資格を保有する方の中には、年収700万円以上を実現している方も多く見られます。
電験は難関資格として知られていますが、それだけに取得できれば大きな収入アップが期待できるでしょう。
施工管理技士
現場の技術者としてだけでなく、工事全体の管理・監督を担う「施工管理技士」の資格も、収入アップに直結する重要な資格です。
電気工事施工管理技士の資格を取得すると、現場監督や工程管理、安全管理といった役割を任されるようになり、年収550万円から700万円程度を見込めるようになります。
特にゼネコンや大手電気工事会社では、施工管理技士の有資格者が慢性的に不足している傾向にあり、資格を持っているだけで転職市場において有利に働くケースが多く見られます。
資格を複数保有するメリット
これらの資格は、それぞれ単独で保有するよりも、複数を組み合わせて保有することで、より大きな相乗効果を生み出します。
たとえば第一種電気工事士と電験三種、さらに施工管理技士を併せ持つ人材は、現場作業から設計、保安管理、工程管理までを一貫して対応できるため、企業側から見ても非常に重宝される存在となります。
資格別年収の早見表
| 保有資格 | 年収の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 第二種電気工事士 | 350万円前後 | 住宅・小規模店舗が対象 |
| 第一種電気工事士 | 450万円〜550万円 | ビル・工場も対応可能 |
| 電験三種 | 500万円〜600万円 | 高圧設備の保安監督が可能 |
| 電験二種以上 | 700万円以上 | 大規模施設の保安管理を担う |
| 施工管理技士 | 550万円〜700万円 | 工事全体の管理・監督が可能 |
このように、資格をひとつ上のグレードへ引き上げるごとに、年収も明確に上昇していく構造になっています。
資格取得には試験勉強の時間や費用がかかりますが、長期的な収入アップという観点で見れば、非常に費用対効果の高い自己投資だといえるでしょう。
複数の資格を組み合わせて保有することで、さらに市場価値を高めることも可能です。

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電気工事士って何するの?仕事内容・資格・将来性を徹底解説!
働き方別収入の違い
働き方によって収入構造は大きく異なる
電気工事士の収入は、どのような働き方を選ぶかによっても大きく変わってきます。
代表的な働き方は、大きく分けて「会社員(正社員)」「派遣・契約社員」「個人事業主(独立)」の3パターンです。
それぞれのメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
正社員として働く場合
会社員として大手電気工事会社に勤める場合、安定した月給と賞与が得られる点が最大のメリットです。
社会保険や有給休暇といった福利厚生も整っており、長期的な生活設計がしやすい働き方だといえます。
住宅ローンを組む際の与信面でも、正社員としての安定した雇用形態は有利に働くことが多いでしょう。
一方で、年収の上限はある程度会社の給与テーブルによって決まってしまうため、爆発的な収入アップは期待しにくい傾向にあります。
派遣・契約社員として働く場合
派遣や契約社員として働く場合は、時給や日給が比較的高めに設定されていることが多い点が特徴です。
繁忙期には残業や休日出勤の機会も増えるため、短期的には高収入を得やすい働き方だといえます。
自分の都合に合わせて勤務期間や現場を選びやすいという柔軟性も、この働き方の魅力のひとつです。
ただし、契約期間の満了によって仕事が途切れるリスクや、賞与や退職金といった制度がない場合が多いことから、収入が不安定になりやすい点はデメリットとして挙げられます。
個人事業主として独立する場合
そして個人事業主として独立した場合、自分の裁量次第で年収を大きく伸ばせる可能性があります。
営業活動によって直接受注を獲得できれば、中間マージンが発生しない分、同じ工事でも手元に残る利益は大きくなります。
実際に独立後、年収800万円から1,000万円を超える電気工事士も存在します。
ただし、独立には営業活動や見積書・請求書の作成といった経理業務、資材の仕入れや在庫管理といった負担も伴います。
技術力だけでなく、経営者としての視点やコミュニケーション能力も求められる点は、独立を検討するうえで理解しておくべきポイントです。
さらに、確定申告や税務処理、社会保険の切り替えといった手続きも自分自身で対応する必要があるため、事前の準備や専門家への相談が重要になります。
働き方別の特徴まとめ
正社員
安定性が高く、福利厚生も充実しているが、年収の伸びは緩やか
派遣・契約社員
時給が高めで短期的な収入は得やすいが、雇用は不安定
個人事業主
収入の上限がなく、頑張り次第で高収入も狙えるが、リスクも自己負担
| 働き方 | 年収の目安 | 安定性 | 収入の伸びしろ |
|---|---|---|---|
| 正社員 | 400万円〜650万円 | 高い | 緩やか |
| 派遣・契約社員 | 350万円〜500万円 | 低い | 中程度 |
| 個人事業主 | 300万円〜1,000万円以上 | 自己責任 | 大きい |
ご自身のライフスタイルや性格、そしてリスク許容度に合わせて、最適な働き方を選ぶことが重要です。
安定を優先するのであれば正社員、収入の上限を突破したいのであれば独立、といったように、目的に応じた選択を心がけましょう。
地域別・企業規模別の収入差
地域による収入格差の実態
電気工事士の収入は、勤務地域によっても顕著な差が生まれます。
まず地域別に見ると、東京・大阪・愛知といった大都市圏は建設需要が旺盛なため、地方に比べて年収水準が高い傾向にあります。
特に都市部では大規模な再開発工事やオフィスビル建設、マンション建設といった案件が多く、単価の高い工事が集中しやすいことが理由のひとつです。
一方で地方であっても、電気工事士の人手不足が深刻な地域では、逆に高待遇の求人が出やすいケースもあります。
たとえば地方の工務店であっても、若手の担い手が不足している地域では、資格手当や住宅手当を手厚く設定することで人材確保を図る動きも見られます。
企業規模による収入格差の実態
次に企業規模についてですが、大手ゼネコン系の企業や上場している電気工事会社では、年収600万円以上を提示するところも珍しくありません。
こうした企業では福利厚生も充実しており、退職金制度や住宅手当、資格取得支援制度といった付加価値も期待できます。
対して、従業員数名程度の小規模な工務店では、年収400万円前後にとどまることが多いのが実情です。
ただし、小規模な会社であっても、経営者との距離が近く、実力次第で早期に責任あるポジションを任されやすいというメリットも存在します。
また、地域密着型の小規模事業者では、顧客との長期的な信頼関係を築きやすく、独立後の受注につながりやすいという側面もあります。
都市部と地方の生活コストも考慮する必要性
年収の数字だけを見て「都市部の方が絶対に有利」と判断するのは早計です。
都市部は家賃や物価が高い傾向にあるため、額面の年収が高くても、実質的な生活水準は地方の方が高くなるケースもあります。
転職や就職先を検討する際には、年収の額面だけでなく、こうした生活コストとのバランスも含めて総合的に判断することをおすすめします。
地域別・企業規模別の早見表
| 区分 | 傾向 | 年収の目安 |
|---|---|---|
| 大都市圏(東京・大阪・愛知など) | 案件単価が高く、求人数も多い | 450万円〜650万円 |
| 地方都市 | 人手不足地域では好待遇の求人あり | 350万円〜500万円 |
| 大手・上場企業 | 福利厚生充実、賞与も高水準 | 500万円〜700万円 |
| 中小・個人経営の会社 | 案件により変動しやすい | 350万円〜480万円 |
このように、同じ電気工事士という職種であっても、どこで・どの規模の会社で働くかによって、年収は100万円以上変わることも珍しくありません。
転職や就職先を選ぶ際には、給与テーブルの数字だけでなく、こうした地域性や企業規模の違いも十分に考慮する必要があるでしょう。

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電気工事士は儲かる仕事なのか?年収・将来性・稼ぐ方法を完全ガイド
電気工事士が収入を上げる方法
ここまで見てきたように、電気工事士の収入は様々な要因によって変動します。
では、実際に収入を上げるためには、どのような行動を取ればよいのでしょうか。
具体的な方法を、以下に詳しくまとめました。
1. 上位資格を計画的に取得する
第二種から第一種、そして電験や施工管理技士へとステップアップすることで、担当できる工事の幅が広がり、それに応じて年収も上昇します。
資格取得のスケジュールをあらかじめ計画し、逆算しながら勉強時間を確保することが、着実な収入アップへの近道です。
会社によっては資格取得のための費用を補助してくれる制度や、合格時に一時金を支給してくれる制度を設けているところもあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
2. 経験を積んで現場責任者を目指す
現場をまとめる職長やリーダーのポジションに就くと、責任手当や役職手当が加算されるケースが多くあります。
日々の業務の中で、後輩の指導や工程管理といった経験を積極的に積んでおくことが重要です。
自ら手を挙げて難易度の高い現場に挑戦する姿勢も、周囲からの評価を高めるきっかけになります。
3. 需要の高い専門分野に特化する
太陽光発電設備や高圧受電設備、EV充電設備の設置工事といった、専門性の高い分野に強みを持つことで、他の作業員との差別化が図れます。
特に再生可能エネルギー関連の工事は今後も需要拡大が見込まれるため、早い段階から知識と経験を蓄積しておく価値は高いといえるでしょう。
専門メーカーが実施する認定講習やセミナーに参加し、最新の技術動向をキャッチアップしておくことも有効な手段です。
4. 転職によって待遇改善を図る
現在の会社の給与水準に不満がある場合、同じ経験・資格でもより高待遇な会社へ転職することで、年収が大きく上がるケースも多く見られます。
転職を検討する際には、給与額面だけでなく、賞与の実績や福利厚生、資格取得支援制度の有無なども確認しておくことをおすすめします。
建設業界に特化した転職エージェントを活用することで、非公開求人を含めた幅広い選択肢の中から比較検討できる点もメリットです。
5. 独立して事業主になる
技術力と人脈、そして経営スキルが備われば、独立によって収入の上限を取り払うことができます。
独立前には、営業活動の進め方や取引先の開拓方法についても、あらかじめ準備を進めておくとスムーズです。
独立直後は収入が不安定になりやすいため、ある程度の運転資金を確保したうえで踏み切ることも重要なポイントです。
収入アップ施策の組み合わせが鍵
これらの方法は、単独で実践するよりも、複数を組み合わせることでより大きな効果を発揮します。
たとえば、上位資格を取得しながら現場経験を積み、将来的に独立を視野に入れるといったキャリアプランが、収入アップの王道パターンだといえるでしょう。
焦らず段階的にステップを踏んでいくことが、結果的に最も確実な収入アップにつながります。
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年収1,000万円までのロードマップ
「電気工事士として年収1,000万円を目指したい」と考える方に向けて、具体的な道筋をご紹介します。
年収1,000万円は決して非現実的な数字ではありませんが、明確な戦略なしに到達することは難しいのも事実です。
以下のステップを踏むことで、実現の可能性が高まります。
ステップ 1:基本資格の取得(20代前半~中盤)
まずは第二種・第一種電気工事士を確実に取得し、幅広い現場経験を積むことが土台となります。
この時期は収入面よりも、技術の習得と経験値の蓄積を優先する期間だと捉えましょう。
さまざまな現場を経験することで、後にどの専門分野に特化していくかの判断材料にもなります。
ステップ 2:上位資格への挑戦(20代後半〜30代前半)
施工管理技士や電験三種にも挑戦し、工事の管理や高圧設備の保安監督まで担えるようになると、任される仕事の幅と単価が一段階上がります。
この段階で複数の資格を組み合わせて保有することが、将来の選択肢を広げることにつながります。
ステップ 3:現場責任者としての実績構築(30代)
現場責任者・職長として実績を積み、複数の現場を統括する立場になることで、年収600万円台への到達が見えてきます。
このタイミングで、独立を視野に入れた人脈づくりや、取引先との信頼関係の構築も並行して進めておくとよいでしょう。
ステップ 4:独立、もしくは経営層への昇格(30代後半〜40代)
会社員のままでは年収の天井にぶつかりやすいため、独立開業か、会社の役員・幹部を目指す選択が必要になります。
独立を選ぶ場合は、開業資金の準備や事業計画の策定といった具体的な準備が欠かせません。
ステップ 5:事業拡大・人材育成によるスケール化(40代以降)
自分ひとりの稼働時間には限界があるため、従業員を雇用して受注件数を増やすことで、年収1,000万円という水準が現実的な目標になります。
人材の育成と教育体制の構築が、事業のさらなる拡大を支える重要な要素となります。
複数の現場を同時並行で回せる体制を構築できれば、売上規模も比例して拡大していくでしょう。
ロードマップの早見表
| ステップ | 年代目安 | 主な取り組み |
|---|---|---|
| ステップ1 | 20代前半〜中盤 | 基本資格の取得・現場経験の蓄積 |
| ステップ2 | 20代後半〜30代前半 | 上位資格への挑戦 |
| ステップ3 | 30代 | 現場責任者としての実績構築 |
| ステップ4 | 30代後半〜40代 | 独立・経営層への昇格 |
| ステップ5 | 40代以降 | 事業拡大・人材育成 |
このロードマップからも分かる通り、年収1,000万円への到達には、技術力だけでなく経営者としての視点が不可欠です。
早い段階から独立や事業拡大を見据えてキャリアを設計することが、目標達成への近道となります。

将来性・需要
電気工事士の需要は今後も高水準で推移する
電気工事士という職業の将来性について、不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし結論からお伝えすると、電気工事士の需要は今後も高い水準で推移すると見られています。
その背景には、いくつかの社会的な要因があります。
老朽化設備の改修需要
まず、既存の建物における電気設備の老朽化対策として、改修工事の需要が継続的に発生しています。
築年数の経過した建物では、配線設備や分電盤の更新工事が定期的に必要となるため、こうした改修案件は今後も安定的に発生し続けると考えられます。
再生可能エネルギー関連工事の拡大
次に、太陽光発電やEV(電気自動車)充電設備といった、再生可能エネルギー関連の工事需要が急速に拡大している点も見逃せません。
脱炭素社会の実現に向けた社会的な動きが加速する中、こうした分野の工事案件は今後さらに増加していくことが予想されます。
住宅への蓄電池設置や、オール電化への切り替え需要も、電気工事士にとって新たな仕事の機会につながっています。
深刻化する人手不足
さらに、業界全体で職人の高齢化と若手不足が深刻化しており、今後さらに人手不足が進むことが予想されています。
このような状況は、裏を返せば「電気工事士という資格を持つ人材の価値が、今後さらに高まっていく」ことを意味します。
つまり、これから電気工事士を目指す方にとっては、比較的有利な状況が続くと考えられるのです。
技術革新と現場作業の関係
技術革新によって一部の作業は効率化されていくと予想されますが、電気設備の設置・点検・修理といった現場作業そのものが完全に自動化されることは考えにくいでしょう。
配線の取り回しや現場ごとの状況判断には、依然として人の手による技術と経験が不可欠です。
人の手による技術と判断力が求められ続ける職種であるという点は、今後も変わらない電気工事士の強みだといえます。
向いている人
電気工事士として長く活躍し、収入を伸ばしていける方には、いくつかの共通した特徴があります。
・ 手先が器用で、細かい作業を集中して行える方
・ 高所や狭所での作業にも抵抗が少ない方
・ 資格取得に向けて、継続的に勉強を続けられる方
・ チームでの連携や、現場でのコミュニケーションを大切にできる方
・ 安全に対する意識が高く、慎重に作業を進められる方
これらの特徴に当てはまる方は、電気工事士としての適性が高いと考えられます。
一方で、こうした資質は生まれ持ったものだけでなく、現場経験を積む中で後天的に身につけていける部分も多いため、未経験からのチャレンジも十分に可能です。
大切なのは、電気という目に見えないエネルギーを扱う仕事であるという自覚を持ち、常に安全と品質を最優先に考える姿勢を持ち続けることだといえるでしょう。
体力面での不安がある方も、経験を積む中で徐々に慣れていくケースが多いため、過度に心配しすぎる必要はありません。
よくある質問(FAQ)
Q1. 電気工事士の資格を取るのに、どれくらいの勉強時間が必要ですか?
第二種電気工事士であれば、一般的に60時間から100時間程度の勉強で合格を目指せるとされています。
第一種になると、より専門的な内容が加わるため、100時間から150時間程度を目安に準備を進める方が多いです。
Q2. 未経験からでも電気工事士として就職できますか?
はい、可能です。
多くの会社では未経験者を採用したうえで、働きながら資格取得をサポートする制度を設けています。
Q3. 女性でも電気工事士として活躍できますか?
近年は女性の電気工事士も少しずつ増えており、細やかな配線作業や図面の確認といった場面で強みを発揮されている方もいらっしゃいます。
Q4. 独立するタイミングの目安はありますか?
一般的には、第一種電気工事士を取得し、5年以上の現場経験と一定の人脈を築いた段階で独立を検討する方が多いです。
Q5. 電気工事士の仕事は将来AIに奪われますか?
設計や図面作成の一部は効率化が進む可能性がありますが、実際の配線・設置・点検作業は人の手が不可欠であり、当面は代替されにくい仕事だと考えられます。
Q6. 電気工事士と電気主任技術者(電験)は何が違いますか?
電気工事士は実際に電気工事の作業を行うための資格であるのに対し、電験は電気設備の保安管理・監督を行うための資格という違いがあります。
両方を取得することで、より幅広い業務に対応できるようになります。
Q7. 電気工事士の資格取得にかかる費用はどのくらいですか?
受験料はおおよそ1万円前後で、これに加えて工具代やテキスト代として2万円から3万円程度が必要になります。
独学であれば全体で5万円程度、通信講座や専門学校を利用する場合は10万円から20万円程度が目安となります。
Q8. 独立後、仕事はどのように受注すればよいですか?
元請け会社からの下請け案件を継続的に受注する方法に加えて、地域の工務店やリフォーム会社との関係構築、インターネットを活用した集客など、複数の受注経路を持っておくことがおすすめです。
まとめ
電気工事士の年収は、年齢・資格・働き方・勤務地域・企業規模といった複数の要因によって大きく変動します。
平均年収は400万円から550万円程度ですが、上位資格の取得や独立といった選択によって、年収1,000万円という水準も十分に狙える職種です。
また、電気設備の老朽化対策や再生可能エネルギー関連工事の増加、そして深刻な人手不足を背景に、電気工事士の将来性は非常に高いと考えられます。
これから電気工事士を目指す方も、すでに現場で活躍されている方も、本記事でご紹介した収入アップの方法やロードマップを参考にしながら、ご自身に合ったキャリアプランを描いていただければ幸いです。
技術力と経験を着実に積み重ねていくことこそが、収入アップへの一番の近道だといえるでしょう。
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