リノベーション 電気工事

2025.11.30

リノベーションで必要な電気工事とは?費用・配線計画・注意点を解説

 

「間取りは決まったけれど、コンセントの位置まではまだ何も考えていない」——リノベーションの打合せの現場では、こうした声を本当によく耳にします。

内装のデザインやキッチンの色柄、床材の質感には時間をかけてこだわる一方で、電気工事は「業者にお任せすれば何とかなるだろう」と後回しにされがちな分野ですしかし実際のところ、コンセントの位置、照明の明るさ、分電盤の容量といった目立たない要素こそが、住み始めてからの毎日の暮らしやすさを大きく左右します

壁を閉じてしまったあとに「ここにもう一つコンセントが欲しかった」「このスイッチ、扉の陰になって押しにくい」と気づいても、簡単にはやり直せません。追加工事には、壁を開けて配線をやり直し、内装を復旧するという二度手間が発生し、費用も工期も膨らんでしまいます。

本記事では、リノベーションにおける電気工事の基礎知識から、具体的な工事内容、費用相場、失敗しないための計画の立て方、戸建てとマンションそれぞれの注意点、そして将来を見据えた設備計画まで、実務の流れに沿って余すところなく解説します。これから電気工事の打合せを控えている方はもちろん、見積書に書かれている専門用語の意味を正しく理解したいという方にも役立つ内容になっています。ぜひ最後までご覧ください。

 

リノベーションにおける電気工事とは

リノベーションの電気工事とは、間取りや暮らし方の変化に合わせて、配線・コンセント・スイッチ・照明・分電盤・通信設備などを新しくつくり直す工事のことを指します

「電気工事」と聞くと、コンセントを増やしたり照明を交換したりする作業をイメージする方が多いかもしれません。しかし実際には、壁の中を通る配線経路の設計、各部屋への電気の配分を決める分電盤の見直し、インターネットやテレビ配線といった弱電設備の計画まで、非常に幅広い領域をカバーしています。

そして何より重要なのは、電気工事が単に「見た目を美しく整える」ためのものではなく、「家電を安全かつ快適に使える環境をつくる」という実用的な役割を担っているという点です。この役割の大きさが、住まい全体の使いやすさを左右すると言っても過言ではありません。

現代の住宅では、調理家電、空調設備、情報機器、充電機器など、暮らしのあらゆる場面で電気を必要とします。スマートフォン、タブレット、ノートパソコン、ワイヤレスイヤホン、電動歯ブラシ——こうした充電が必要な機器は、この10年ほどで急激に増えました。そのため、電気計画では次の3つの条件を満たすことが欠かせません。

・ 必要な場所に十分な数の電源があること
・ 一つの回路に負担が集中しないこと
・ 実際の生活動線に無理なく合っていること
 
これらの条件が満たされていない電気計画のまま工事を終えてしまうと、延長コードや電源タップに頼らざるを得なくなります。その結果、見た目の美しさが損なわれるだけでなく、ホコリがたまりやすくなる、コードに足を引っかけて転倒するリスクが高まる、タコ足配線による発熱・発火のリスクが生じるなど、安全性や清掃性の面でも大きなデメリットが生じてしまうのです。

 

なぜリノベーションで電気工事が重要になるのか

電気工事がリノベーションの中でも特に重要視される理由は、大きく分けて3つあります。

理由 1:一度仕上げると簡単にやり直せないから

電気配線は、壁紙や天井材といった内装材を仕上げる「前」の段階で施工されます。壁の中に配線を通し、コンセントボックスを設置し、その上から石膏ボードや壁紙を張っていくという順番です。

そのため、内装が完成したあとになって「ここにコンセントが足りない」「照明の位置を変えたい」と気づいても、壁や天井を再び解体しない限り対応できません。これは、費用面でも工期面でも大きな負担となります。

理由 2:生活の質に直結するから

コンセントの位置一つで、家具の配置のしやすさや家電の使い勝手が大きく変わります。スイッチの位置一つで、毎日の帰宅時・就寝時の動作のスムーズさが変わります。照明の明るさや色温度一つで、部屋で過ごす時間の快適さが変わります。

これらは、住み始めてから毎日繰り返される行動に関わるため、小さな不便でも積み重なると大きなストレスになってしまいます。

理由 3:安全性に直結するから

古い住宅では、配線の劣化、接地(アース)の不備、分電盤の容量不足といった問題が潜んでいることがあります。こうした問題を放置したまま新しい家電を追加すると、漏電やブレーカーの頻繁な作動、最悪の場合は火災につながるリスクもあります。

 

リノベーションは、壁の中の見えない部分を点検・更新できる貴重な機会です。この機会を活かすかどうかで、住まいの安全性は大きく変わってきます

 

 


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電気工事はプロに任せるべき理由とは?

「突然、ブレーカーが落ちた」「コンセントが焦げている」「照明がチカチカする」──そんな電気のトラブル、意外と多くのご家庭やオフィスで起こっています。
しかし、これらのトラブルを自分で何とかしようとするのは非常に危険です。電気工事は国家資格が必要な作業であり、誤った対応は感電や火災の原因にもなりかねません。

また、以下のようなケースも電気工事の対象です。

・ コンセントやスイッチの増設や移設

・ 照明器具の交換やLED化工事

・ 漏電調査と対応

・ 分電盤やブレーカーの交換

・ エアコン専用回路の新設

こうした専門性の高い電気工事は、必ず資格を持つ業者に依頼することが鉄則です。

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さらに、トラブル内容を相談すれば、その場で概算見積を提示してくれるため、費用面でも安心です。

よくある電気工事のトラブル例と対応事例

1. コンセントが焦げている・熱を持っている

→ 原因:配線の接触不良や電力オーバー
→ 対応:配線の交換、コンセントの安全基準対応への交換

2. エアコン設置の際に電源が足りない

→ 原因:専用回路が未設置
→ 対応:分電盤から専用回路を新設し、安全に使用可能に

3. 築年数の古い住宅での漏電調査

→ 原因:経年劣化やシロアリによる断線
→ 対応:回路全体のチェック+絶縁工事を実施し再発防止

このように、住まいの電気に関するお悩みは「電気工事110番」ひとつで解決可能です。

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リフォームとリノベーションで電気工事はどう違うのか

「リフォーム」と「リノベーション」という言葉は似たような意味で使われることも多いですが、電気工事の観点では扱う範囲に違いが出やすい傾向があります。

設備交換や内装更新が中心となるリフォームでは、既存の配線をそのまま活かしながら、コンセントカバーや照明器具といった「見える部分」だけを交換する工事が一般的です。配線経路自体に手を入れることは比較的少なく、工期も短く済む傾向にあります。

一方、間取りを大きく変更するリノベーションでは、壁や天井の位置そのものが変わるため、配線経路の全面的な見直し、新しい回路の確保、分電盤の更新まで踏み込んで検討する必要が出てきます。壁を解体するタイミングだからこそできる工事、とも言えるでしょう。

ただし、「リフォーム」「リノベーション」という呼び方だけで、実際の工事範囲が自動的に決まるわけではありません。同じ「リノベーション」という言葉を使っていても、業者や会社によって工事の中身は異なります。実際にどこまで手を入れるのかは、必ず図面と見積書を照らし合わせて具体的に確認するようにしましょう。

リフォームとリノベーションの違い(電気工事の視点)

比較項目リフォームリノベーション
配線の扱い既存配線を活かすことが多い配線経路ごと見直すことが多い
分電盤そのまま使うことが多い容量・回路の見直しを検討
コンセント位置既存位置を踏襲しやすい生活動線に合わせて再設計
工期比較的短い比較的長い
費用部分的な工事で抑えやすい全体最適化のためやや高め

 

間取り変更と電気工事の切っても切れない関係

壁を移動すれば、壁の中に埋め込まれた配線やスイッチも一緒に移設しなければなりません。間取りの変更は、必然的に電気設備の変更とセットで検討する必要があるのです。

具体的な例を挙げてみましょう。

・ キッチンを移動する場合 → 冷蔵庫、IHクッキングヒーター、食洗機などのための専用回路を新たに引く必要があります
・ 寝室を新設する場合 → 照明とコンセント、さらに空調用のコンセントも必要になります
・ 書斎を新設する場合 → デスク周りの電源に加え、有線LANの配線も検討したいところです
・ 洗面室を移動する場合 → ドライヤーや洗濯機、温水洗浄便座向けの電源とアースが必要です
 
このように、間取りと電気設備は切り離して考えることができない、一体の計画対象だということがお分かりいただけると思います。

内装・設備・電気工事は同じ図面で考える

電気配線の多くは、壁紙や天井材を仕上げる「前」の段階で施工します。そのため、家具や家電の機種選定が遅れてしまうと、せっかく仕上げた壁を再び開けて配線をやり直す、という手戻りが発生しかねません。

家具、家電、照明、内装は、バラバラに検討するのではなく、必ず同じ図面上でまとめて確認する習慣をつけることが、後悔のないリノベーションへの第一歩です

 

 

リフォームにおける配線工事について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてチェックしてみてください!!

リフォームの配線工事を完全ガイド!失敗しない基礎知識と注意点

 

リノベーションで行われる主な電気工事一覧

工事の内容は建物の状態や計画によって変わりますが、代表的な項目をあらかじめ把握しておくと、打合せの際に聞き漏らしを防ぎ、見積りの抜け漏れにも気づきやすくなります。

工事項目主な内容検討のポイント
コンセントの増設・移設使用場所へのコンセント配置消費電力、家具との干渉、抜き差しのしやすさ
スイッチの増設・移設操作しやすい位置への設置扉の開閉方向、複数箇所からの操作(3路スイッチ)
照明器具・照明配線の変更器具交換、ダウンライト新設、間接照明配線明るさ、光の広がり、色温度、家具がつくる影
電気配線の新設・更新間取りに合わせた配線の引き直し隠蔽配線を見直せる好機かどうか
分電盤・ブレーカーの交換回路の分配、異常時の遮断回路数、漏電遮断器の有無、老朽化の程度
専用回路の増設大型家電向けの単独配線電圧、定格電流、コンセント形状、設置位置
LAN・テレビ・弱電工事有線LAN、同軸ケーブル、電話、インターホン、防犯カメラ無線に頼らない安定した通信環境の構築
屋外電気工事屋外コンセント、EV充電設備など防雨性能、接地、配線保護、設置高さ、駐車位置

コンセントの増設・移設

テレビ周辺、キッチン、ベッド脇、仕事机など、実際に電気を使う場所へコンセントを配置します。単に口数を増やすだけでなく、使用機器の消費電力、家具との干渉、抜き差しのしやすさまで丁寧に検討することが大切です。

スイッチの増設・移設

扉を開けたときに隠れない位置、部屋へ入る前に手が届く位置へスイッチを設けます。複数の出入口がある部屋では、2か所以上から照明を操作できる3路スイッチなども取り入れると便利です。

照明器具・照明配線の変更

照明器具の交換に加え、引掛けシーリングの移設、ダウンライトの新設、間接照明用配線などを行います。明るさ、光の広がり、色温度、家具がつくる影を考慮すると、落ち着きと作業性を両立できる空間になります。

電気配線の新設・更新

新しい間取りに合わせて配線を引き直したり、劣化や容量不足が疑われる古い配線を更新したりします。壁や天井を広く解体する時期は、普段は手を入れられない隠蔽配線を見直す絶好の機会です。

分電盤・ブレーカーの交換

分電盤は、住宅へ入った電気を各回路へ分け、異常時に電気を遮断する重要な設備です。回路数が不足する場合、漏電遮断器がない場合、設備の老朽化が確認された場合は交換を検討しましょう。

専用回路の増設

消費電力が大きい機器には、分電盤から単独で配線する専用回路が求められることがあります。機器の仕様書を早めに業者へ共有し、電圧、定格電流、コンセント形状、設置位置を確認しておきましょう。

 

専用回路が必要になりやすい家電・設備

専用回路とは、分電盤から特定の機器のためだけに単独で引かれる配線のことです。他の機器と回路を共有しないため、大電力を使う機器でもブレーカーが落ちにくくなります。

エアコン

機種によって100Vと200Vの違いがあり、専用回路や指定形状のコンセントが必要です。室内機だけでなく、室外機、配管穴、排水経路も併せて計画する必要があります。

IHクッキングヒーター

据置型・組込型や出力によって必要条件が異なりますが、200Vの専用回路を使う機種が一般的です。ガスコンロから切り替える場合は、契約容量と分電盤の余力も併せて確認しましょう。

電子レンジ・オーブン

電子レンジ、電気オーブン、炊飯器などを同時に使うキッチンでは、回路を適切に分ける必要があります。収納内部に設置する場合は、放熱空間とコンセントの抜き差しのしやすさにも配慮が必要です。

食器洗い乾燥機

食器洗い乾燥機は、機種に適合する電源とアース、水道、排水が必要です。キッチン計画の初期段階から、設備業者と電気工事業者の施工範囲を整理しておくとスムーズに進みます。

乾燥機・大型家電

衣類乾燥機や大型の洗濯乾燥機は、機種によって専用回路や接地が必要です。設置寸法だけでなく、扉の開閉スペース、排湿経路、搬入経路まで確認しておくと安心です。

EV・PHEV充電設備

電気自動車やプラグインハイブリッド車の充電設備も、専用回路が必要になる代表的な設備です。駐車位置、充電器の出力、配線距離、契約容量を総合的に検討する必要があります。

 

これらの機器を導入予定の方は、機種選定の段階でメーカーの仕様書を確認し、必要な電圧やコンセント形状を電気工事業者に早めに共有することをおすすめします

 


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電気工事はどのように進むのか(施工の5ステップ)

一般的な電気工事は、調査、設計、先行配線、器具取付け、検査という順番で進みます。それぞれのステップで何が行われるのかを把握しておくと、打合せの内容がより理解しやすくなります。

ステップ内容このタイミングで確認したいこと
1. 現地調査・既存設備の確認既存配線の状態、分電盤・電気容量を調査再利用できる部分と更新すべき部分の切り分け
2. 間取りと電気設備の計画家具・家電の配置、コンセント・スイッチ・照明位置の決定生活動線に合っているか、位置の高さは適切か
3. 電気配線・配管工事壁や天井を閉じる前に電源線・通信線・配管を施工施工写真・更新後の図面を残してもらう
4. 器具の取付け内装仕上げ後にコンセント・スイッチ・照明器具を設置壁との納まり、操作性、家具との間隔
5. 通電・動作確認・仕上げ各回路の通電確認、分電盤の回路表示の確認保証内容と不具合時の連絡先の確認

1. 現地調査・既存設備の確認

図面だけでは分からない設備の状態を現地で調べ、再利用できる部分と更新すべき部分を整理します

配線の種類、劣化の有無、接続状態、接地の有無、配線経路を確認しますが、壁の中など隠れた部分は解体後に初めて判明することもあります。そのため、追加工事が発生した場合の扱いについても、事前に取り決めておくことをおすすめします。

分電盤については、主幹容量、回路数、予備回路の有無、漏電遮断器の有無、単相3線式かどうかなどを調査します。導入予定の家電を一覧化しておくと、容量不足や回路不足を判断しやすくなります。

2. 間取りと電気設備の計画

平面図に設備を書き込みながら、日常の行動を具体的にイメージして位置と仕様を決めていきます

冷蔵庫、食器棚、テレビ、ソファ、ベッド、机などの寸法を先に図面へ反映させることで、「家具の裏に隠れるコンセント」「手が届かないスイッチ」「不足する電源」を事前に発見できます。家具を先に置いてから電気設備を計画する、という順番がとても重要です。

電気設備図を使いながら、個数・取付け高さ・回路・操作対象を一つずつ確認しましょう。図面だけでは想像しにくい場合は、現場で実際の位置を示してもらうと、認識のズレを減らせます。

3. 電気配線・配管工事

壁や天井を閉じる前の段階で、電源線、通信線、配管、器具取付け用のボックスを施工します。完成後は見えなくなってしまう部分なので、施工写真や更新後の図面を残してもらうと、将来リフォームする際に大いに役立ちます。

4. 器具の取付け

内装の仕上げが終わったあとに、コンセント、スイッチ、照明器具などを取り付けます。器具の色や形だけでなく、壁との納まり、操作のしやすさ、家具との間隔も確認しておきましょう。

5. 通電・動作確認・仕上げ

各回路へ通電し、照明、スイッチ、コンセント、設備が正常に動作するかを確認します。引渡し時には、分電盤の回路表示、設備の操作方法、保証内容、不具合が起きた際の連絡先も併せて確認しておくと安心です。

 

リノベーションで電気配線をどこまで変更できるか

配線を変更できる範囲は、建物の構造、解体範囲、管理規約、予算によって大きく異なります。戸建てとマンションでは、自由度に大きな差がある点を押さえておきましょう。

戸建て住宅の場合

戸建てはマンションと比べて自由度が高い傾向にありますが、構造材や断熱層を傷めない施工計画が必要です

壁・天井を解体する場合は配線を変更しやすい

下地が見える状態になるため、配線経路を確保しやすく、コンセントや照明位置の自由度も高まります。ただし、梁、筋かい、耐力壁への穴開けは建物の構造に影響するため、必ず設計者との調整が必要です。

古い住宅では配線更新も検討する

築年数だけで交換を決めるのではなく、配線の被覆、接続部、接地、回路構成を調査したうえで判断することが重要です。大きく解体するタイミングで更新しておけば、後日改めて仕上げを壊して直す負担を抑えられます。

マンションの場合

住戸内であっても、自由に工事できるとは限りません。「専有部分」と「共用部分」の境界を正しく把握しておく必要があります。

専有部分と共用部分の違いに注意

専有部分は区分所有者が個人で所有する範囲、共用部分は区分所有者全員が共有する範囲です。躯体や電気・通信設備を含む境界の扱いは管理規約で定められているため、申請前に必ず管理規約と使用細則を確認しましょう

コンクリート壁・天井では配線に制約が出ることがある

構造体であるコンクリートへ自由に溝を掘ったり穴を開けたりすることはできません。ふかし壁や二重天井を設けて配線空間をつくる方法もありますが、その分だけ室内が狭くなる可能性もある点は理解しておく必要があります。

管理規約による制限も確認する

工事申請、図面提出、指定業者の有無、工事可能な時間帯、資材の搬入経路など、管理規約による条件が定められている場合があります。承認には時間がかかることも多いため、着工直前ではなく設計段階のうちに管理会社へ相談しておくのが安全です。

間取り変更に伴って配線変更が必要になるケース

壁の撤去・新設、部屋用途の変更、建具位置の変更を行う場合は、照明、スイッチ、コンセントの移設が必要になります。特にキッチン、書斎、洗面室など用途を大きく変える場所では、必要な回路と接地の有無を詳しく確認しましょう。

水回りの移動に伴って必要になる電気工事

キッチンや洗面所を移す場合は、換気扇、給湯設備、食洗機、温水洗浄便座などの電源も一緒に移す必要があります。水がかかる可能性、接地、防水区画、配管との離隔を考慮しながら、設備工事と連携して施工を進めます。

リノベーションの電気工事費用【完全版】

電気工事費は、器具の点数だけでなく、配線距離、下地の状態、露出配線か隠蔽配線か、地域、器具のグレードによって変動します。以下は予算検討用の概算ですので、実際の金額は現地調査後の見積りを優先してください。

工事内容別の費用目安

工事内容費用の目安変動要因
コンセント増設・移設5,000~20,000円/箇所専用回路・200V・長距離配線・壁補修の有無
スイッチ増設・移設5,000~20,000円/箇所調光器・人感センサー・3路/4路スイッチの有無
照明交換(既存位置)比較的安価器具のグレード
ダウンライト新設8,000~25,000円/台開口・断熱材との適合・調光対応の有無
専用回路増設15,000~40,000円/回路200V切替え・配線距離・天井裏配線・分電盤の空き
分電盤交換80,000~200,000円回路数・主幹容量・幹線更新・感震機能の有無
配線の部分更新数万円~更新する回路数・施工範囲・内装補修の有無
戸建て全体の配線引き直し数十万円以上施工範囲・内装補修の範囲
LAN・テレビ配線10,000~30,000円/箇所ハブ・情報分電盤・アンテナ設備・配管新設の有無
全面リノベーション(住戸全体)300,000~1,500,000円以上照明・空調・防犯・通信・太陽光発電などの含有範囲

 

同じ「コンセント1か所」の増設であっても、近くの回路から分岐できる場合と、分電盤から新しく配線し直す場合とでは費用に差が出ます。見積りを確認する際は、数量、単価、配線長、器具代、開口・補修の範囲まで細かくチェックすることが大切です。

費用が高くなりやすい主なケース

大幅な間取り変更を行う場合

配線経路が変わり、照明、スイッチ、コンセントを広範囲に作り直すことになるため、材料費と作業量の両方が増加します。

既存配線の状態が悪い場合

解体後に劣化や不適切な接続が見つかると、安全確保のために更新範囲が広がってしまいます。

電気容量を大きく変更する場合

分電盤だけでなく、引込線、幹線、メーター周辺の工事や電力会社との協議が必要になる場合があります。

設備・家電を多数追加する場合

専用回路、200V回路、接地、制御配線が増えるため、分電盤や幹線の更新も併せて必要になりやすくなります。

電気工事の見積りで確認しておきたい5つのポイント

合計金額だけを見て判断するのではなく、含まれる工事と含まれない工事を確認することが、予算超過を防ぐための基本です

1. 「電気工事一式」だけで判断しない

一式表記だけでは、個数、器具、配線更新範囲を他社の見積りと比較できません。コンセント、スイッチ、照明、回路、分電盤、弱電工事の数量と仕様を明記してもらいましょう。

2. 材料費・器具代・施工費を確認する

器具支給の可否、取付費、配線材料費、諸経費がどこまで含まれるかを確認します。同じ見た目の器具でも、調光機能、センサー機能、防雨性能などによって価格が変わります。

3. 既存設備の撤去費用を確認する

古い器具、配線、分電盤の撤去と処分、壁穴の補修が見積りに含まれているかを確認してください。

4. 追加工事が発生する条件を確認する

解体後の劣化発見、配線経路の変更、施主による仕様変更など、追加費用が生じる条件を書面で共有してもらいましょう。金額の決め方と承認手順も併せて決めておくと、工事中の行き違いを防げます。

5. 安さだけで業者を選ばない

極端に安い見積りは、必要工事の欠落や器具仕様の違いがないかを確かめる必要があります。価格に加え、資格、施工経験、説明の具体性、保証内容、他業種との連携力まで総合的に判断することが大切です

 


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失敗しないコンセント計画の立て方

コンセント計画は完成後の修正が特に難しく、日々の小さな不便に直結します。だからこそ、丁寧な計画が求められる項目です。

コンセントは「数」より「使う場所」が重要

部屋に十分な数のコンセントがあっても、家具の裏やコードが届かない場所にあれば活用できません。「何を、どこで、何台、同時に使うか」を基準に、位置と回路を決めていくことが基本です

家具・家電の配置からコンセント位置を決める

家具の幅、高さ、奥行きまで図面に反映させることで、コンセントが隠れないかを事前に確認できます。壁掛けテレビや造作家具を検討している場合は、配線を見せない納まりについても早期に検討しておきましょう。

部屋別・必要コンセントの考え方

部屋の「名前」ではなく、その場所で「実際に行う動作」を想像することで、必要な電源を洗い出すことができます。

部屋想定する主な機器計画のポイント
リビング・ダイニングテレビ、音響機器、照明、空気清浄機、充電器、季節家電、掃除機ダイニング付近の床・壁コンセントは調理や仕事にも便利
キッチン冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、電気ケトル、食洗機水や熱の影響を避け、専用回路とアースを適切に配置
寝室充電用電源、照明、加湿器、空調ベッドの両側に設置、ベッド高さに合わせた位置
洗面所・脱衣室ドライヤー、洗濯乾燥機、電動歯ブラシ、暖房機器水が掛かりにくい位置、高出力機器の同時使用に注意
玄関・廊下掃除機、電動自転車、季節飾り、防犯機器通り道での使いやすさを重視
収納・クローゼットコードレス掃除機、通信機器、除湿機換気と発熱への配慮
書斎・在宅ワークパソコン、複数画面、照明、充電器、プリンター、有線LAN机の上下へ分散して配置

スマートフォン・タブレットの充電場所も考える

家族が充電器を持ち歩かなくて済むよう、ベッド脇、ソファ周辺、作業台などに定位置を設けておくと便利です。USB内蔵型のコンセントは便利な一方、規格更新や故障時の交換性についても考えておく必要があります。

掃除機・ロボット掃除機用コンセントも忘れない

掃除機は廊下まで届く位置に、ロボット掃除機は充電基地へ戻りやすく邪魔にならない位置に設置するのが基本です。基地の高さと奥行きを確認し、収納内部へ設置する場合は扉の開閉や通信環境への影響も検討してください。

将来の家電追加を想定して余裕を持たせる

家族構成や働き方が変わると、必要な機器も増えていきます。すべてを先回りする必要はありませんが、予備コンセント、予備回路、空配管を要所に設けておくと、将来の変化にも柔軟に対応しやすくなります

 

照明・スイッチ計画で押さえておきたいこと

照明計画では、器具の形やデザインよりも先に、「どこで、何をするか」を整理することが大切です。

部屋の用途に合わせて照明を選ぶ

調理や仕事をする場所では手元の見やすさが重要になり、くつろぐ空間では眩しさを抑えた光が求められます。全体照明だけに頼らず、作業灯や補助照明を組み合わせることで、必要な場所へ効率よく光を届けられます。

ダウンライトを設置するときのポイント

均等に並べるだけでなく、家具配置、壁面の明るさ、配光角度、交換方法まで確認しておきましょう。数が多すぎると天井が騒がしい印象になり、少なすぎると暗さが目立ってしまうため、照度計画をもとに数を決めることが重要です。

間接照明を取り入れる場合の注意点

光源を隠し、壁や天井へ光を反射させる間接照明は、空間に奥行きを与えてくれます。器具交換や清掃ができる納まりになっているか、反射面にムラが出ないか、調光器との適合性についても確認してください。

生活動線からスイッチ位置を考える

帰宅、就寝、夜間の移動といった一連の流れを順番にたどり、「どこで点灯・消灯したいか」を具体的に考えます。扉の吊元や開き方向と干渉しない位置に設けることも忘れないようにしましょう。

調光・調色機能を取り入れる

明るさや光色を変えられる照明は、食事、作業、くつろぎなど一つの部屋の複数用途に対応できます。器具、電球、調光器の組み合わせには相性があるため、対応品を選ぶことが重要です

人感センサーが便利な場所

短時間の利用や、両手がふさがりやすい場所では、自動点灯が消し忘れ防止にも役立ちます。

・ 玄関:帰宅時に自動点灯すれば、荷物を持ったままスイッチを探す必要がありません
・ 廊下:夜間の移動を助けますが、寝室へ光が入りすぎない明るさと点灯時間に調整します
・ トイレ:消し忘れを防げますが、長時間静止したときに消灯しない設定や手動操作の併用も確認します
・ 収納:扉の開閉や人の動きを検知する方式を選ぶと、必要なときだけ内部を照らせます

スマート照明・スマートスイッチという選択肢

スマートフォン、音声、時刻、センサーによって照明を操作でき、外出時の一括消灯にも便利です。通信障害時の操作方法、壁スイッチとの併用、中性線の要否、製品の継続対応年数まで確認しておきましょう。

 

 

電気設備のリフォームについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてチェックしてみてください!!

電気設備リフォームとは?工事内容・費用相場・業者選びまで徹底解説

 

分電盤・電気容量の基礎知識

目に見える器具だけでなく、住まい全体へ電気を分配する基盤となる部分も、リノベーションを機に見直しておく必要があります。

分電盤とは?

分電盤は、受け取った電気を複数の回路へ分け、過電流や漏電が起きた際にはそれを遮断する設備です。回路名が正しく表示されていれば、点検時や緊急時の操作もスムーズに行えます。

古い分電盤は交換した方がよい?

古いという理由だけで即座に交換を判断するのではなく、漏電遮断器の有無、破損、異音・異臭、回路不足などを専門業者に点検してもらうことが基本です

なお、分電盤等の点検を装った悪質な勧誘には注意が必要とされています。交換を急かすような説明だけを鵜呑みにせず、点検結果、交換理由、複数の見積りを確認したうえで判断するようにしましょう。

契約アンペアと電気容量の違い

契約アンペアは電力会社との契約上使える電流の目安であり、住宅内の設備容量は幹線や分電盤、回路構成にも左右されます。契約だけを上げれば全て解決するわけではないため、設備側の適合確認も併せて必要です

大型家電が増える場合は電気容量に注意

IH、食洗機、乾燥機、複数のエアコンなどを同時に使用すると、主幹ブレーカーが落ちてしまう可能性があります。家電の定格消費電力と同時使用の組み合わせを整理しながら計画することが大切です。

専用回路が必要になる主な家電・設備

エアコン、IH、電気オーブン、食洗機、乾燥機、温水器、EV充電設備などが代表例です。必要性は機種ごとに異なるため、必ず取扱説明書や設置仕様書を確認してください

オール電化へ変更する場合の注意点

IHや電気給湯機を導入すると、必要な電気容量と200V回路が増えます。幹線、分電盤、設置場所、給湯機の基礎、電力契約まで一体的に検討する必要があります

マンションでは電気容量を自由に増やせないこともある

建物全体の受電設備や住戸までの幹線に上限があり、希望する容量へ変更できない場合があります。管理会社と電力会社へ早めに確認し、使用時間の分散や機種変更も含めて調整しましょう。

 

中古住宅で確認すべき既存電気設備

中古住宅では、表面上はきれいに見えても、壁の中の設備が古いままというケースが少なくありません。

築年数が古い住宅では配線の状態を確認する

改修履歴、配線方式、被覆の状態、接続部、分電盤、接地を確認します。目視できない範囲が多いため、解体後の再調査も工程にあらかじめ組み込んでおきましょう。

既存配線をそのまま利用できるケース

配線の状態と容量に問題がなく、新しい間取りや設備にも適合する場合は、そのまま再利用できます。再利用する範囲は図面や見積書に明記してもらうと、更新部分との境界が分かりやすくなります。

配線の更新を検討したいケース

安全性、容量、施工性を踏まえ、次のような場合は更新を検討しましょう。

・ 大規模な間取り変更を行う:既存経路を無理に継ぎ足すより、用途に合わせて回路を再構成した方が保守しやすい場合があります
・ 既存配線の劣化が確認された:被覆の硬化や損傷、不適切な接続などが確認された範囲は、専門家の判断で交換します
・ コンセント、専用回路が不足している:電源タップに依存している住宅や大型家電を追加する住宅では、回路の分割と増設を検討します

古いコンセント・スイッチも確認する

ひび割れ、変色、緩み、発熱の跡がないかを調べ、内装更新に合わせて交換することをおすすめします

アース設備の有無もチェックする

水回りや指定機器では、感電リスクを下げる接地(アース)が重要です。アース端子があるだけでなく、接地線が適切に施工されているかまで確認しましょう。

 


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マンションリノベーションの注意点

マンションでは、住戸内の希望だけでなく、建物全体の安全と管理ルールに従う必要があります。

確認項目内容
管理規約工事申請の期限、提出図面、施工時間、騒音工事の日程、養生方法
専有部分・共用部分住戸専用の配線でも共用部分内にある区間は扱いが異なることがある
電気容量の上限契約容量の変更可否と上限、幹線工事の要否
コンクリート壁・天井躯体への加工は原則として慎重な判断が必要、規約で禁止の場合もある
設備追加の可否IH・食洗機・エアコン追加時は専用回路・排水・換気・室外機置場を確認
工事可能時間作業時間、休工日、資材搬入、エレベーター使用、共用部養生

管理規約を事前に確認する

工事申請の期限、提出図面、施工時間、騒音工事の日程、養生方法を確認します。マンションによって規定内容が大きく異なるため、着工前に必ず確認しましょう。

専有部分と共用部分を確認する

住戸専用の配線でも、共用部分内にある区間は扱いが異なることがあります。境界を自己判断せず、管理会社や設計者へ確認することが大切です。

コンクリート壁・天井への配線には注意する

躯体への加工は原則として慎重な判断が必要で、管理規約で禁止されている場合もあります。ふかし壁、二重床、二重天井、露出配管など、建物に適した方法を選びましょう。

 

よくある失敗・後悔事例と対策

多くの失敗は、生活場面を具体的に想像せず、図面上の個数だけで決めてしまったときに起こります。ここでは代表的な失敗例と、その対策をまとめました。

失敗事例原因対策
コンセントの数が足りなかった季節家電や充電機器を数え忘れた常設機器と一時使用機器を分けて一覧化する
家具を置いたらコンセントが隠れた家具の寸法・配置が未確定だった家具配置を先に決めてから電気計画を立てる
コンセントの高さが使いにくかった標準高さをそのまま採用した机・ベッド・掃除機など使い方に合わせて調整する
スイッチの位置が生活動線に合わなかった扉の裏側や移動方向と反対側に設置した実際の動線をシミュレーションしてから決める
照明が暗すぎた・明るすぎた床面積だけで器具を選んだ壁色・天井高・作業内容による差も考慮する
必要な場所に専用回路がなかった機器導入を後から決めた導入予定の機器を早期にリストアップする
電気容量が足りなかった大型家電の同時使用を想定しなかった定格消費電力と同時使用の組合せを整理する
LAN配線を考えていなかった無線LANで十分だと思い込んだ有線LANの空配管だけでも準備しておく
将来必要になる電源を考えなかった現在の暮らしだけで計画した予備回路・空配管を要所に用意しておく
工事途中の変更で追加費用が発生した壁を閉じた後に変更を依頼した変更可能な期限を着工前に確認しておく

後悔しないための電気計画5つのコツ

大切なのは、設備を単独で決めるのではなく、間取り、家具、行動、将来計画を重ねて確認することです。

1. 間取りと同時に電気計画を考える

設計初期から電気設備を図面へ入れることで、配線経路や回路不足を早い段階で発見できます。

2. 家具・家電の配置を先に決める

機種が未定でも、おおよその寸法、電源、電圧、消費電力を想定しておきましょう。

3. 生活動線を図面上でシミュレーションする

起床、調理、外出、帰宅、入浴、就寝という一連の流れを図面上でたどり、照明操作と電源利用を確認します。

4. 現在だけでなく将来の暮らしも考える

家族構成、働き方、加齢、車の電動化など、起こりうる変化へ無理のない範囲で備えておきましょう。

5. 着工前にコンセント・スイッチ位置を再確認する

電気設備図と展開図を使い、位置、高さ、個数、回路、器具仕様を最終確認します。変更可能な期限(先行配線前、壁を閉じる前、器具発注前など)は施工会社と工程表で共有しておきましょう

 

将来を見据えた電気設備計画

将来の設備をすべて先回りして導入する必要はありませんが、後から施工しにくい配線経路だけは、あらかじめ準備しておく方法があります

EV・PHEV充電設備

駐車位置、充電器の出力、専用回路、配線距離、契約容量、屋外の防水性能を確認します。集合住宅では、管理組合の承認や共用電源の扱いが課題になることもあります。

太陽光発電

屋根形状、方位、構造、防水性、配線経路、パワーコンディショナーの設置場所を一体的に検討します。

家庭用蓄電池

本体の設置スペース、温度、換気、配線、停電時に使用する回路、太陽光発電との連携方式を確認します。

HEMS・スマートホーム

電力の見える化や設備制御を行う場合は、対応する分電盤、通信環境、連携規格を選びましょう。

在宅ワーク用電源・LAN

机周辺の回路、有線LAN、照明、空調、防音を整えることで、長時間でも働きやすい環境になります。

防犯カメラ・インターホン

撮影範囲、電源、通信線、録画機器、夜間性能、プライバシーへの配慮を含めて配置を検討します。

将来の設備追加に備えた空配管

壁内へ配管だけを通しておけば、将来のLAN、充電設備、太陽光関連配線を通しやすくなります。行き先を図面へ記録し、呼び線をあらかじめ入れておくことが重要です。

 

 

電気工事業者を選ぶポイント

安全性と仕上がりを確保するには、価格以外の判断軸を持つことが欠かせません。

必要な資格を持つ業者か確認する

電気工事士法では、電気工事は電気工事士などの資格を持つ者でなければ行えないと定められています。工事内容に適した資格者が施工し、事業者として必要な登録・届出を行っているかを確認しましょう。

リノベーションの施工経験を確認する

新築とは異なり、既存設備の調査、解体後の判断、狭い配線空間への対応力が求められます。

施工事例を確認する

似た構造、築年数、工事規模の事例があれば、提案力と納まりを判断しやすくなります。

見積内容が具体的か確認する

工事項目、数量、型番、単価、施工範囲、除外事項、追加条件が具体的に記載されているかを見ます。

設計・内装業者との連携力を確認する

電気工事は大工、内装、設備、空調と工程が重なるため、図面共有と日程調整が重要です。

具体的な提案をしてくれるか確認する

要望どおりに取り付けるだけでなく、回路容量、保守性、動線、将来性から代案を示す業者は安心できます。

工事後のアフターフォローも確認する

保証期間、保証範囲、緊急時の窓口、不具合時の訪問条件を書面で確認しておきましょう。

 

リノベーション会社・電気工事業者への伝え方

暮らしの情報を具体的に伝えるほど、必要な設備を提案してもらいやすくなります。

伝える内容具体例
使用予定の家電・設備機器名、型番、電圧、消費電力、設置予定場所
家具の配置平面図だけでなく高さが分かる展開図も活用する
生活スタイル在宅時間、調理頻度、充電機器、子供や高齢者の有無
将来導入したい設備EV、蓄電池、介護機器、仕事部屋など(実現時期が未定でも共有)
予算と優先順位安全上必要な工事、後から直しにくい工事、後から追加できる器具

 

予算と優先順位を分けて共有することで、限られた予算の中でも合理的な配分がしやすくなります

 

よくある質問(FAQ)

Q1. リノベーションで電気配線を全部交換できますか?

戸建てでは解体範囲と構造条件が整えば可能な場合が多いものの、マンションでは共用部分や躯体の制約があります。現地調査と管理規約の確認後に範囲を決めてください。

Q2. 古い住宅の電気配線は交換した方がよいですか?

築年数だけでは決められません。劣化、容量不足、不適切な接続、接地不足などを有資格者が調査し、必要な範囲を更新します。

Q3. マンションでもコンセントを増設できますか?

専有部分内で配線経路を確保できれば増設できることが一般的です。躯体加工や共用部分に関係する場合は、管理規約と承認手続きを確認します。

Q4. コンセントはいくつくらい設置すればよいですか?

一律の正解はありません。部屋ごとに常設家電、一時使用機器、充電機器を数え、配置と同時使用を基に決めましょう。

Q5. 電気工事にはどれくらい費用がかかりますか?

小規模な増設は数千円からですが、全面的な配線更新や分電盤交換を伴うと数十万〜100万円超になることもあります。現地条件と見積範囲を揃えて比較してください。

Q6. 分電盤はリノベーションと一緒に交換した方がよいですか?

回路不足、設備の劣化、漏電遮断器の不足、容量変更がある場合は同時交換が合理的です。交換を急がせる説明だけで判断せず、点検結果と根拠を確認しましょう。

Q7. マンションでも電気容量を増やせますか?

増やせる場合もありますが、建物の受電設備、幹線、管理規約によって上限があります。

Q8. 電気工事の打合せはいつまでにすればよいですか?

間取り設計と同時に始め、遅くとも壁や天井を閉じる前に位置と回路を確定するのが基本です。

Q9. 工事途中でもコンセントやスイッチの位置を変更できますか?

変更できる場合はありますが、配線後や内装後は追加費用と工期延長が生じます。変更可能期限と費用を施工会社へ確認してください。

Q10. リノベーション会社とは別に電気工事業者へ依頼できますか?

契約や工程上可能な場合はありますが、責任区分、保証、図面共有、施工順序を明確にする必要があります。

Q11. 電気工事だけ専門業者へ相談することはできますか?

相談できます。ただし、壁や天井の開口・復旧が必要な場合は、内装業者との連携方法まで確認しておきましょう。

 

まとめ|リノベーションの電気工事は間取りと一緒に早めに計画しよう

リノベーションの電気工事は、コンセントや照明を増やすだけの単純な作業ではありません間取り、家具、家電、生活動線、分電盤、電気容量、通信環境、そして将来の設備計画まで、まとめて検討することで初めて、安全で使いやすい住まいが実現します

特に、壁や天井を閉じたあとの変更は費用も工期も増えやすいため、設計の初期段階から電気計画を進め、着工前に位置と仕様を再確認しておくことが何より大切です。

戸建てでは構造と既存配線の状態を、マンションでは管理規約と専有・共用部分の境界をそれぞれ確認し、工事内容に見合った資格と経験を持つ業者へ相談しましょう。費用だけで判断せず、見積りの具体性、提案力、他業種との連携、工事後の対応まで比較することが、後悔のないリノベーションへの近道です。

小さな不便の積み重ねを防げるかどうかは、実は「電気工事をいつ、どこまで具体的に計画するか」にかかっています。間取りが固まった段階で満足せず、ぜひ電気設備の細部まで丁寧に確認しながら、理想の住まいづくりを進めてください。

 


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