将来性 電気工事士

2025.02.16

電気工事士の将来性はある?AI時代でも需要が続く理由を徹底解説

 

「電気工事士という仕事に、この先も将来性はあるのだろうか」。そのように感じたことがある方は、決して少なくないはずです。日本国内では人口減少が進み、少子高齢化に伴う労働力不足が叫ばれています。さらに、AIやロボットといった技術革新が急速に進むなかで、将来の職業選びに漠然とした不安を抱く方が増えているのも、無理のないことでしょう。

しかし、結論から申し上げますと、電気工事士は今後も高い需要が見込まれる職業の一つです住宅やビルにおける電気設備の新設・改修工事はもちろんのこと、太陽光発電やEV(電気自動車)充電設備、データセンター、半導体工場といった、これからの時代を支える新しい分野においても、電気工事士の専門的な技術力が強く求められています

本記事では、電気工事士の基本的な仕事内容から始まり、将来性が高いと言われる理由と、逆に不安視される理由の両面を整理したうえで、今後需要が伸びていくと予想される7つの業界を詳しく解説してまいります。さらに、気になる年収やキャリアアップの具体的な方法、独立開業や法人化の道筋、おすすめの関連資格、そして将来性をさらに高めるための実践的なポイントについても、余すところなくご紹介いたします。

これから電気工事士を目指そうとしている方はもちろん、すでに現場で活躍されている方にとっても、今後のキャリアを考えるうえで役立つ内容となっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

電気工事士とは

電気工事士とは、住宅やビル、工場、商業施設といったあらゆる建築物における電気設備の工事を行うために必要な国家資格を持つ専門職のことを指します。電気配線工事や照明設備の設置、コンセントや分電盤の設置といった作業を通じて、私たちの暮らしを陰で支える、非常に重要な役割を担っている職業です。

電気を取り扱う工事には、常に感電や火災といった重大な事故のリスクが伴います。配線を誤って接続してしまったり、絶縁処理が不十分なまま工事を終えてしまったりすると、取り返しのつかない事故につながる恐れがあるのです。そのため、電気工事士の資格を持たない者が電気工事を行うことは、電気工事士法という法律によって厳しく禁止されています。

つまり、電気工事士という資格は、単なる「あると便利な資格」ではなく、電気工事を行うために不可欠な、法律上必須の資格であると言えます。この点こそが、電気工事士の将来性を語るうえで、非常に重要な前提となってくるのです。

仕事内容

電気工事士の主な仕事内容は、建物における電気配線工事全般です。具体的な業務内容としては、以下のようなものが挙げられます。

・ 住宅の新築工事やリフォームに伴う屋内配線工事
・ 照明器具やスイッチ、コンセントの設置、交換工事
・ 分電盤やブレーカーの設置、交換工事
・ エアコンや給湯器といった家電製品の電源工事
・ ビルや工場における受変電設備の工事
・ 太陽光発電システムの配線、接続工事
・ 既存設備の点検、修理、メンテナンス業務
 
このように、電気工事士の仕事は非常に多岐にわたっています。特に、ビルや工場における受変電設備の工事は、高圧で送られてくる電気を、施設内で安全に使用できる電圧まで変換するための重要な設備であり、専門的な知識と豊富な経験が求められる高度な業務です。

また、近年では新築工事だけでなく、老朽化した配線設備の更新工事や、省エネルギー化を目的とした設備の入れ替え工事といった、メンテナンス関連の業務も増加傾向にあります。建物が存在する限り、電気設備の点検や修理は必ず発生するため、この分野の仕事がなくなることは考えにくいでしょう

活躍の場

電気工事士が活躍できる場は、想像以上に幅広いものとなっています。以下の表に、代表的な活躍の場と、それぞれにおける主な業務内容をまとめました。

活躍の場主な業務内容特徴
電気工事会社住宅・ビルの配線工事全般最も一般的な就職先
電力会社発電・送電設備の工事や保守大規模設備を扱う
ビルメンテナンス会社商業施設や公共施設の設備管理安定した需要が見込める
住宅設備メーカー太陽光発電やオール電化設備の設置成長分野に関わりやすい
官公庁関連工事会社公共施設や道路照明の改修工事予算に基づく安定案件
独立・開業個人事業主として工事を請け負う収入の伸びしろが大きい

 

このように、電気工事士は建設業界のみならず、製造業やインフラ業界、さらには不動産業界まで、非常に広範な分野で必要とされる資格です。一つの会社に依存せず、複数の業界で自身の技術を活かせるという点も、電気工事士という資格が持つ大きな魅力の一つと言えるでしょう

必要資格

電気工事士として働くためには、第二種電気工事士または第一種電気工事士のいずれかの国家資格を取得する必要があります。

第二種電気工事士は、一般住宅や小規模な店舗といった、比較的小規模な電気設備を対象とした資格です。600ボルト以下で受電する設備の工事に対応できるため、住宅関連の電気工事会社に就職する際には、まずこの資格の取得が求められることが一般的です。

一方、第一種電気工事士は、第二種の上位資格にあたり、ビルや工場といった、より大規模な自家用電気工作物の工事まで対応できるようになります。取得することで、対応できる工事の幅が格段に広がり、収入アップやキャリアアップにも直結しやすい資格です。

いずれの資格も、筆記試験と技能試験の両方に合格することで取得できます。試験は年に複数回実施されており、実務経験がなくても受験できる点が大きな特徴です。そのため、未経験からでも電気工事士を目指すことが可能となっています。

 

 


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電気工事士の将来性は高いのか

電気工事士の将来性について、結論から申し上げますと、今後も安定した需要が見込まれる職業であるというのが、業界全体を見渡したうえでの見立てです。しかし一方で、将来性に不安を感じるという声が存在することも、また事実です。ここでは、両方の意見を丁寧に整理してご紹介いたします。

将来性があると言われる理由

電気工事士の将来性が高いと言われる最大の理由は、電気設備を必要としない建物が、この世に一つも存在しないという点にあります。住宅であれ、オフィスビルであれ、工場であれ、あらゆる建築物には電気配線が不可欠であり、その工事を担うことができるのは、電気工事士という資格を持った専門家だけなのです。

さらに、電気工事という仕事は、現場ごとに配線の状況や建物の構造が異なるため、画一的な作業の自動化が非常に難しいとされています。AIやロボットによる代替が進んでいる業界も少なくないなかで、電気工事士の仕事は、人の手による臨機応変な判断と技術が求められ続ける分野であると言えるでしょう。

加えて、後ほど詳しくご紹介するように、太陽光発電やEV充電設備、データセンターといった新しい分野における需要拡大も、将来性を大きく後押ししている要因の一つです。脱炭素社会の実現やデジタル化の進展といった、日本社会全体の大きな流れが、電気工事士の仕事を今後さらに増やしていく可能性が高いのです。

将来性がないと言われる理由

一方で、将来性がないと言われる理由も、いくつか存在します。まず挙げられるのが、建設業界全体における新設住宅着工件数の減少です。日本国内の人口減少に伴い、新築住宅の着工件数は緩やかな減少傾向にあり、これに伴って新規の電気配線工事の件数も、今後は減っていくのではないかという見方があります。

また、電気工事士業界における高齢化の進行も、大きな懸念材料の一つとして挙げられます。長年現場を支えてきたベテラン職人の引退が進む一方で、若手人材の確保が難しいという、業界特有の構造的な課題も存在しているのです。

このほか、単純な配線作業やケーブルの敷設作業などについては、将来的に一部の工程が省人化・機械化されるのではないかという指摘もあります。ただし、これはあくまで作業の一部分に限られた話であり、電気工事士という職業全体の需要そのものが縮小していくというわけではない、という点には注意が必要です

実際の需要

それでは、実際の需要はどのように推移していくのでしょうか。新築工事の件数そのものは、確かに緩やかな減少傾向にあると考えられますしかしその一方で、既存建物における改修工事やメンテナンス需要は、今後さらに増加していくと見込まれています

日本国内の建築物の多くは、高度経済成長期からバブル期にかけて建てられたものが多く、電気設備の老朽化が進んでいる建物が数多く存在します。こうした老朽化した設備の更新工事は、これから本格的に増えていくことが予想される分野です。

また、太陽光発電やEV充電設備、データセンターといった新分野における工事需要は、むしろ拡大の一途をたどっています。こうした背景を総合的に踏まえると、電気工事士全体としての需要は、新築工事の減少分を新分野の拡大が補うかたちで、今後も底堅く推移していくと見て良いでしょう

電気工事士の需要が伸びる業界

電気工事士の需要は、従来の住宅工事という枠を超えて、社会全体の変化に伴い、さまざまな業界へと広がりを見せています。ここでは、今後特に需要の伸びが期待される7つの業界について、それぞれ具体的に解説してまいります。

住宅設備

住宅設備の分野では、オール電化住宅や、高気密・高断熱を実現した省エネ住宅の普及に伴い、電気配線工事の需要が着実に高まっています。新築だけでなく、既存住宅における電気設備のリフォーム需要も、今後長期にわたって安定して見込まれる分野です。

特に近年は、スマートホーム化のニーズも高まっており、IoT家電やホームセキュリティシステムの導入に伴う配線工事も増加傾向にあります。従来型の配線工事にとどまらず、新しい住宅設備に対応できる技術力が、今後ますます求められるようになるでしょう。

工場

工場においては、生産設備の自動化やIoT化が急速に進むなかで、電気配線や制御盤の設置工事の需要が拡大しています。製造ラインの新設や増設、老朽化した設備の更新のたびに、電気工事士による専門的な工事が必要となるのです。

工場の電気設備は、住宅と比較して電圧が高く、扱う設備の規模も大きくなるため、より専門性の高い技術が求められます。そのぶん、単価の高い工事案件を任される機会も多く、収入面でのメリットも期待できる分野と言えるでしょう。

公共工事

公共工事の分野では、老朽化した学校や病院、庁舎、道路の照明設備といった公共インフラの改修工事が、全国各地で計画的に進められています。国や地方自治体の予算に基づいて実施される工事であるため、景気の変動を受けにくく、比較的安定した需要が見込める分野です。

また、防災意識の高まりを受けて、非常用電源設備や防災無線設備の整備工事も増加傾向にあります。地域社会の安全を支えるという意味でも、公共工事分野の電気工事士の役割は今後さらに重要性を増していくでしょう。

太陽光発電

太陽光発電の分野は、脱炭素社会の実現に向けた国全体の取り組みのなかで、今後も高い成長が期待されている分野です。住宅用の太陽光パネル設置工事はもちろんのこと、遊休地や工場の屋根を活用した産業用太陽光発電設備の工事も、全国的に拡大を続けています。

太陽光パネルの設置工事に加えて、発電した電力を建物内に供給するための配線工事や、パワーコンディショナーの設置工事には、電気に関する専門的な知識を持つ電気工事士が不可欠です。今後さらに再生可能エネルギーの普及が進むなかで、この分野の需要はますます高まっていくと考えられます。

EV充電設備

EV(電気自動車)の普及に伴い、充電設備の設置工事の需要も、急速に拡大を続けています。個人住宅への普通充電器の設置工事から、商業施設や高速道路のサービスエリアにおける急速充電ステーションの大規模な設置工事まで、案件の幅は非常に広くなっています。

政府によるEV普及促進策や、自動車メーカー各社によるEVシフトの流れを踏まえると、充電インフラの整備は今後さらに加速していくことが予想されます。この分野にいち早く対応できる電気工事士は、今後大きなビジネスチャンスをつかめる可能性が高いでしょう。

データセンター

デジタル化やクラウドサービスの普及が進むなかで、データセンターの新設・増設が全国各地で相次いでいます。データセンターでは、サーバーを24時間365日、安定して稼働させ続けるための高度な電気設備が必要不可欠です。

無停電電源装置(UPS)や非常用自家発電設備、精密な空調管理システムと連動した電気設備の工事など、通常の建物工事とは一線を画す専門性の高い工事が求められます。デジタル社会の進展に伴い、この分野における電気工事士の需要は、今後さらに高まっていくと考えられています。

半導体工場

半導体工場の建設は、国内外の企業による大規模な設備投資が活発化しており、各地で新設ラッシュが続いています。半導体工場では、精密な生産設備を安定して稼働させるために、大規模な受変電設備工事や、クリーンルーム内における特殊な電気配線工事が発生します。

こうした案件は工期が長く、工事規模も非常に大きいため、電気工事士にとって大きなビジネスチャンスとなる分野です。半導体産業への国内投資が今後も続くと見込まれるなかで、この分野に対応できる技術力を持つ電気工事士の価値は、ますます高まっていくでしょう。

 


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電気工事士の年収とキャリア

電気工事士として働くうえで、平均的な年収の水準や、キャリアアップの具体的な道筋を知っておくことは非常に重要です。ここでは、平均年収から独立開業、法人化に至るまでを詳しく解説してまいります。

平均年収

電気工事士の平均年収は、経験年数や勤務地域、保有している資格の種類によって差はあるものの、おおむね400万円から500万円程度が一つの目安とされています。

以下の表に、経験年数の目安と年収イメージをまとめました。

経験年数年収の目安主な役割
1〜3年300万〜380万円見習い・補助作業
3〜7年380万〜450万円単独作業ができる中堅
7〜15年450万〜600万円現場責任者・第一種取得後
15年以上600万円以上現場監督・独立開業

 

このように、経験を積み、上位資格を取得していくことで、年収は段階的に上昇していく傾向にあります。特に第一種電気工事士の資格を取得したり、現場監督としての経験を積んだりすることで、年収600万円以上を実現するケースも珍しくありません。

年収アップの方法

年収を上げるための方法として、まず最も効果的なのが上位資格の取得です。第二種から第一種へとステップアップすることで、対応できる工事の種類が大きく広がり、それに伴って収入も増加しやすくなります。

また、施工管理に関する知識を身につけて、現場監督のポジションを目指すという方法も有効です。現場全体の工程管理や安全管理を担う立場になることで、責任は増していきますが、それに見合った待遇を得やすくなるでしょう。

このほか、太陽光発電やEV充電設備といった成長分野に特化したスキルを身につけることも、年収アップにつながる有効な手段です。専門性の高い分野に対応できる技術者は、市場において希少価値が高まり、それに応じて単価も上昇しやすくなります。

独立開業

十分な経験と技術を積んだ電気工事士のなかには、独立開業という道を選ぶ方も数多くいらっしゃいます。独立することで、案件ごとの利益をそのまま自身の収入とすることができるため、会社員として働いていた頃と比較して、大幅な収入アップを実現できる可能性があります。

ただし、独立するためには、施工技術だけでなく、営業活動や見積書の作成、資材の仕入れといった経営に関する知識も必要となってきます。事前にしっかりと準備を整えたうえで、独立に踏み切ることが重要です。

法人化

事業が軌道に乗り、売上規模が大きくなってきた場合には、法人化を検討する電気工事士の方もいらっしゃいます。法人化することで、社会的な信用度が高まり、これまで受注が難しかった大規模な案件を獲得しやすくなるというメリットがあります。

また、法人化することで税制面での優遇を受けられる場合もあり、事業拡大に伴う節税対策としても有効です。従業員を雇用して事業を拡大していきたいと考えている場合には、事業規模の成長に合わせて、法人化を検討する価値は十分にあると言えるでしょう。

電気工事士におすすめの資格

電気工事士として長く安定して活躍していくためには、電気工事士の資格だけでなく、関連する資格を取得してスキルの幅を広げていくことが重要です。ここでは、特におすすめの資格を7つご紹介いたします。

第二種電気工事士

第二種電気工事士は、電気工事士としてのキャリアをスタートするための、最も基本となる資格です。一般住宅や小規模な店舗の電気工事を行うために必要となり、実務経験がない状態からでも受験できる点が大きな特徴です。これから電気工事士を目指す方は、まずこの資格の取得から始めることになります。

第一種電気工事士

第一種電気工事士は、第二種の上位資格にあたり、ビルや工場といった大規模な電気設備の工事まで対応できるようになる資格です。取得することで、対応できる工事の幅が大きく広がり、収入アップやキャリアアップにも直結しやすくなります。第二種を取得した後は、多くの方がこの第一種の取得を目指しています。

電気施工管理技士

電気施工管理技士は、電気工事の現場管理業務を行うために必要な資格です。工程管理や安全管理、品質管理、原価管理といった、現場監督として求められる幅広い知識を証明することができます。現場作業だけでなく、管理業務にもキャリアの幅を広げたいと考えている方には特におすすめの資格です。

消防設備士

消防設備士は、火災報知設備やスプリンクラー、消火栓といった消防用設備の工事や点検を行うために必要な資格です。電気工事士の資格と組み合わせることで、対応できる業務の幅がさらに広がり、ビルメンテナンス業界などにおいて高く評価される人材となることができます。

高所作業車

高所作業車の資格は、電柱やビルの外壁といった高所での作業を行う際に必要となる技能講習です。屋外での配線工事や、街灯・信号機といった設備の点検作業を行う際に必要不可欠な資格であり、取得しておくことで対応できる現場の幅が広がります。

玉掛け

玉掛けは、クレーンなどの機械を用いて重量物を吊り上げる作業を行うために必要な資格です。工場やビルの新築工事において、大型の受変電設備や制御盤を搬入・設置する現場では、この玉掛け技能を持つ人材が重宝されます。

フルハーネス

フルハーネスは、高所での作業時に着用する墜落制止用器具の使用に関する技能講習です。労働安全衛生法の改正に伴い、一定の高さ以上で行う作業においては、この講習の受講が法律上義務付けられています。安全に業務を遂行するためにも、必ず取得しておきたい資格の一つです。

 


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将来性をさらに高めるポイント

電気工事士として、より高い将来性を実現していくためには、資格の取得だけにとどまらず、日々の仕事に対する姿勢そのものが重要になってきます。ここでは、将来性をさらに高めるための4つのポイントをご紹介します。

技術を磨く

現場での経験を積み重ねながら、確かな技術を磨き続けることが、何よりも大切です。技術力の高さは、そのままお客様や取引先からの信頼につながり、指名で仕事を依頼されるきっかけにもなります。日々変化する現場に対応できる応用力を身につけることが、長期的なキャリア形成において欠かせない要素です。

接客力を身に付ける

住宅の電気工事などでは、施主様と直接やり取りをする場面も数多くあります。丁寧な言葉遣いや、わかりやすい説明力といった接客力を身につけることで、リピート依頼や、知人への紹介につながりやすくなります。技術力だけでなく、コミュニケーション能力も、電気工事士として評価される重要な要素の一つです。

営業力を高める

将来的に独立を視野に入れている場合には、営業力を高めておくことも非常に重要です。取引先との良好な関係構築や、新規案件の獲得につながる営業スキルは、今後のキャリア形成において大きな武器となるでしょう。技術に加えて営業力を兼ね備えた電気工事士は、独立後も安定した受注を確保しやすくなります。

最新設備に対応する

太陽光発電やEV充電設備、スマートホーム機器といった、新しい設備に関する知識をいち早く身につけることも、将来性を高めるうえで欠かせないポイントです。時代の変化に対応できる技術者は、今後の市場においてますます重宝される存在となっていくでしょう。積極的に研修や講習に参加し、最新の技術動向をキャッチアップしていく姿勢が求められます。

FAQ|電気工事士の将来性に関するよくある質問

Q1. 電気工事士は10年後も需要がありますか?

はい、10年後も一定の需要が続いていくと考えられます。新築工事の件数は緩やかに減少していく可能性がありますが、既存建物の改修工事や、太陽光発電・EV充電設備といった新分野での需要拡大が、今後の市場全体を支えていく見込みです。

Q2. AIに仕事を奪われる可能性はありますか?

電気工事は、現場ごとに配線の状況や建物の構造が異なる作業が中心となるため、AIによる完全な代替は難しいとされています。ただし、設計図面の作成や資材の積算といった一部の業務については、今後AIの活用が進んでいく可能性は十分にあるでしょう。

Q3. 第二種だけでも就職できますか?

第二種電気工事士の資格のみでも、住宅関連の電気工事会社であれば就職は可能です。ただし、対応できる工事の幅を広げるためにも、就職後は経験を積みながら、将来的には第一種電気工事士の取得を目指すことをおすすめいたします。

Q4. 独立するには何年必要ですか?

明確な決まりはありませんが、一般的には5年から10年程度の実務経験を積んでから独立するケースが多く見られます。確かな技術力に加えて、営業力や経営に関する知識を身につけたうえで独立に踏み切ることが望ましいでしょう。

Q5. 将来的におすすめの資格はありますか?

第一種電気工事士に加えて、電気施工管理技士の資格を取得しておくことをおすすめいたします。現場での作業から、工程管理を担う現場監督業務まで幅広く対応できるようになり、キャリアの選択肢が大きく広がります。

 

まとめ|電気工事士は今後も需要が高く将来性が期待できる職業

ここまで、電気工事士の基本的な仕事内容から、将来性が高いとされる理由と、逆に不安視されている理由の両面、需要が伸びていくと予想される7つの業界、気になる年収やキャリアアップの具体的な方法、独立開業や法人化の道筋、そしておすすめの関連資格や将来性をさらに高めるためのポイントに至るまで、幅広く解説してまいりました。改めて、記事全体の内容を振り返りながら、電気工事士という職業の将来性について整理していきます。

まず、電気工事士の将来性を語るうえで欠かせないのが、電気設備を必要としない建物は、この世に一つも存在しないという揺るぎない事実です。住宅であれ、オフィスビルであれ、工場であれ、あらゆる建築物には電気配線が不可欠であり、その工事を担うことができるのは、国家資格を持った電気工事士だけに限られています。この点だけを見ても、電気工事士という資格の需要が完全になくなることは、極めて考えにくいと言えるでしょう。

一方で、記事のなかでご紹介した通り、日本国内における人口減少や新設住宅着工件数の緩やかな減少、さらには業界全体における職人の高齢化といった課題が存在することも、また事実です。特に、若手人材の確保が難しいという構造的な問題は、業界全体で早急に取り組むべき課題として位置づけられています。

しかし、こうした課題があるからといって、電気工事士全体の需要が縮小していくと結論づけるのは、いささか早計であると言わざるを得ません。なぜなら、新築工事の件数が緩やかに減少していく一方で、既存建物の改修工事やメンテナンス需要は、今後さらに拡大していくことが見込まれているからです。日本国内には、高度経済成長期からバブル期にかけて建てられた建築物が数多く存在しており、こうした建物における電気設備の老朽化は、今後ますます深刻化していくと考えられます。

さらに重要なのが、太陽光発電やEV(電気自動車)充電設備、データセンター、半導体工場といった、これからの時代を支える新しい分野における需要拡大です。脱炭素社会の実現に向けた再生可能エネルギーの普及や、EVシフトの加速、デジタル化に伴うデータセンターの新設ラッシュ、そして国内外の企業による半導体工場への大規模投資など、こうした社会全体の大きな潮流はいずれも、電気工事士の専門的な技術力を強く必要としています。新築工事の減少分を、これらの新分野における需要拡大が十分に補っていくと見て良いでしょう。

また、電気工事という仕事そのものが持つ特性にも、注目しておく必要があります。電気工事は、建物ごとに配線の状況や構造が異なり、画一的な作業の自動化が非常に難しい分野です。AIやロボットによる代替が急速に進んでいる業界も少なくないなかで、電気工事士の仕事は、人の手による臨機応変な判断と、長年の経験に裏打ちされた確かな技術が、今後も求められ続ける分野であると言えます。この点は、将来性を考えるうえで、非常に大きな安心材料となるはずです。

もちろん、電気工事士として安定した将来を築いていくためには、ただ資格を取得するだけで満足していては不十分です。第一種電気工事士や電気施工管理技士といった上位資格の取得を通じてキャリアアップを図ることや、太陽光発電・EV充電設備といった成長分野に特化したスキルを積極的に身につけていくこと、さらには技術力だけでなく接客力や営業力を磨いていくことも、これからの時代を生き抜くうえで欠かせない要素となってきます。

社会全体のデジタル化や脱炭素化が加速していくこれからの時代において、電気工事士という職業が持つ専門性は、これまで以上に重要性を増していくと考えられます。資格取得やスキルアップを継続的に積み重ねながら、時代の変化にしなやかに対応していく姿勢を持ち続けることで、電気工事士として、より安定した、そして確かな将来性のあるキャリアを築いていくことができるでしょう。電気工事士という仕事は、今後も長きにわたって、社会に必要とされ続ける職業であると言えます。

 


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