LAN配線 OAフロア

2024.06.13

OAフロアのLAN配線工事とは?費用・施工の流れ・注意点を解説

 

OAフロアとは?LAN配線を床下に収納する仕組み

オフィスの床に目を落としたとき、机と机の間をLANケーブルや電源コードが何本も横切っている光景を見たことはないでしょうか。見た目が乱雑になるだけでなく、椅子のキャスターやスタッフの足がケーブルに引っかかり、転倒や断線につながる危険も潜んでいます。

こうした配線トラブルを根本から解消し、快適で安全な執務環境を実現する手段として広く採用されているのが、OAフロアを活用した床下配線です

OAフロアとは、建物本来のコンクリート床の上に一定の高さを持つ床を新たに設け、二重床のような構造をつくる仕組みを指します。「フリーアクセスフロア」と呼ばれることもあり、床下に生まれた空間へLANケーブル・電話線・電源ケーブルなどをまとめて収納できるのが最大の特徴です

必要な位置まで自由に配線を立ち上げられるため、壁際から離れた机や、会議室の中央にあるテーブルにも、無理なくネットワーク接続口や電源コンセントを配置できます。床上にケーブルが露出しなくなることはもちろん、組織変更や増員に伴う座席移動にも柔軟に対応できる点が、多くのオフィスでOAフロアが選ばれる理由です。

ただし、OAフロアさえ設置すれば、LANケーブルをどのように床下へ収めても構わないというわけではありません。安定した通信環境を維持するためには、ケーブルの規格選定、配線経路の設計、電源線との分離、曲げ半径への配慮、必要な端末数の見積もり、そして将来の増設余地まで見越した綿密な設計が欠かせません

この記事では、OAフロアにLAN配線を通す基本的な仕組みから、失敗しないケーブルの選び方、実際の工事方法、費用相場の目安、信頼できる業者の選び方まで、具体的かつ実践的に解説していきます。オフィスの新設や移転、レイアウト変更を控えている方はもちろん、現状の配線に不便を感じている方にも役立つ内容となっています。

 

OAフロアにLAN配線を通す5つのメリット

OAフロアへLAN配線を収納する最大のメリットは、床上をすっきりと保ちながら、オフィスの変化にしなやかに対応できるという点にあります

壁沿いのモール(配線カバー)だけで配線をまかなおうとすると、壁から離れた席までケーブルを長く延ばす必要が生じ、どうしても通路を横断する箇所が出てきてしまいます。その点、床下空間を活用すれば、サーバーラックやネットワーク機器から各座席の近くまで、無理のない短い経路でケーブルを引き通せます。

具体的なメリットを整理すると、次のようになります。

床上の配線が減り、オフィス全体の見た目が整う

来客の多い受付や会議室でケーブルが目に入らなくなるだけで、オフィス全体の印象は大きく変わります。

つまずき・断線・コネクタの抜けといった事故リスクを抑えられる

特に人の往来が多いオフィスでは、露出したLANケーブルを減らすことが、そのまま安全性の向上に直結します。

島型に配置した机の中央や、会議室のテーブル中央にもLANを取り出しやすい

壁からの距離を気にせず、必要な場所へピンポイントで接続口を設けられます。

増員やレイアウト変更に合わせて、配線を柔軟に移設できる

組織の成長やチーム編成の変更にあわせて、配線側も追従できる余地が生まれます。

LAN配線と電源配線を系統別に整理しやすく、日常の清掃や動線を妨げない

掃除機やモップをかける際に、床のケーブルを避ける手間がなくなります。

 

椅子のキャスターがケーブルを踏み続けるような状況を避けられることも、見逃せない利点です被覆の損傷や、それに伴う通信不良を未然に防ぐうえで大きな意味を持ちます

さらに、床パネルを部分的に取り外せるOAフロアであれば、故障した配線の交換や新規配線の追加も比較的スムーズに行えます。初回の工事だけで完結させるのではなく、その後何年にもわたる保守や変更まで含めて使いやすいことこそが、OAフロアにLAN配線を通す本質的な価値だといえるでしょう

 

 


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現代の生活において、インターネットは水道や電気と同じくらい欠かせない存在となりました。動画配信、リモートワーク、オンライン授業、IoT家電の利用など、安定した通信環境が日常に直結しています。しかし、意外と見落とされがちなのが「LAN配線の品質」です。

「Wi-Fiが不安定」「通信速度が遅い」「会議中に音声が途切れる」…そんなお悩みを抱えている方は、ぜひLAN配線の見直しを検討してみてください。そして、その工事を信頼できるプロに任せるなら、【電気工事110番】が圧倒的におすすめです。

なぜLAN配線が重要なのか?通信トラブルの多くは“配線”が原因

多くのご家庭やオフィスでは、Wi-Fiルーターのスペックや通信プランばかりに注目しがちですが、「LAN配線の劣化」や「不適切な配線方法」が原因で通信速度が落ちているケースも少なくありません。

よくあるLAN配線のトラブル事例

・ 築年数の経った住宅で使用されている古いLANケーブル

・ 天井裏や床下での断線・接触不良

・ 無理な分岐や延長による信号劣化

・ 外部ノイズによる通信エラー(特に電源ケーブルと並行に配線されている場合)

こういった問題は、通信機器をいくら高性能にしても解決できません。根本から快適な通信環境を整えるには、適切なLAN配線工事が必要不可欠です。

LAN配線を見直すメリットとは?

LAN配線工事をプロに依頼して改善すると、以下のようなメリットがあります

✅ 通信速度の向上:光回線本来のスピードを最大限に引き出せる

✅ Wi-Fiの安定化:メッシュWi-Fiやアクセスポイントとの相性も◎

✅ 業務効率アップ:オンライン会議やクラウド業務がスムーズに

✅ 防犯カメラやIoT機器との連携が快適に

✅ 将来の回線増設やリフォーム時の拡張性も確保

「電気工事110番」のLAN配線サービスが選ばれる理由

LAN工事は、単にケーブルを通すだけではなく、建物構造や配線経路、ネットワーク機器との整合性を熟知したプロの知識が求められます。

「電気工事110番」は、全国対応・最短即日対応可能なうえ、以下のような安心の特徴を持っています。

特徴内容
✅ 明朗な料金体系事前見積で追加費用なし(※現地調査あり)
✅ 全国対応都市部から地方まで対応可能
✅ 年中無休・24時間受付急なトラブルにもスピーディに対応
✅ 有資格者による施工電気工事士資格を持つプロが対応
✅ 累計相談実績30万件以上多くのユーザーから高評価

LAN配線工事の具体例:こんなシーンで活用されています

戸建て住宅

・ リビング、書斎、子供部屋にLANを分配して快適ネット環境を構築

・ 防犯カメラのPoE接続やNAS設置にも対応

賃貸マンション

・ 原状回復に配慮した露出型モール工事

・ Wi-Fiの届かない部屋への有線接続

オフィス・店舗

・ 社内ネットワークの設計、配線、ハブ設置まで一括対応

・ POSレジや監視カメラの安定接続工事も

LAN配線はプロに任せて、安心・快適な通信環境を!

通信トラブルの原因がWi-Fiや回線プランではなく、「LAN配線の問題」だったという事例は少なくありません。正しく配線された有線LAN環境こそが、真に安定したネットワークの基盤となります。

「LAN配線工事をプロに任せたい」「どこに相談すればいいか分からない」――そんなときは、「電気工事110番」にご相談ください。

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OAフロアの種類とLAN配線方法の違い

OAフロアには複数の種類があり、床下の高さや構造によって、LAN配線の通しやすさや収納できる本数が大きく異なります。代表的な方式は「置敷式」「支柱式」「溝配線式」の3つです。それぞれの特徴を、以下の表で比較してみましょう。

OAフロアの種類主な構造LAN配線の特徴適した場面
置敷式樹脂製などの低いパネルを既存床へ直接並べる比較的施工しやすい反面、床下空間が低く配線量に限りがある小規模〜中規模の一般オフィス
支柱式支持脚(支柱)の上へパネルを載せる床下空間を広く確保でき、多数のLAN配線や電源配線を系統別に整理しやすい配線量が多い事務所、サーバー室
溝配線式パネルにあらかじめ設けられた溝へ配線を収める経路を把握しやすいが、太い束や多数の配線には不向きな場合がある床の高さを抑えたい小規模オフィス

 

置敷式は、既存の床の上へ薄いパネルを並べて施工する方式です。工期を短縮しやすく費用も抑えやすい一方、床下が浅い製品では、LANケーブルを何十本も重ねるとパネルに干渉してしまう可能性があります。複数部署の配線が交差するような現場では、ケーブルの太さや束の大きさまで事前に確認しておく必要があります。

支柱式は、支持脚によって床パネルを持ち上げる方式です。高さを十分に確保しやすいため、幹線用の配線ラックと電源系統をきちんと分離したい場合や、配線量の多いオフィスに適しています。床の不陸(凹凸)を調整しやすいという利点もありますが、置敷式に比べて工事費が高くなりやすいほか、床荷重や耐震性についても事前の検討が求められます。

溝配線式は、パネルに刻まれた溝へLANケーブルを収める方式です。どこにどの配線が通っているかを把握しやすく、変更作業もしやすい反面、溝の幅と深さを超える本数のケーブルは物理的に収納できません。

どの方式を選ぶ場合であっても、現在必要な配線本数だけでなく、3年後・5年後に想定される配線量まで見込んで選定することが肝心です。床下空間を限界まで使い切ってしまうと、いざ増員したときにOAフロア自体の改修が必要になり、結果として当初より大きな費用がかかってしまう恐れがあります。

 

OAフロアにLAN配線を通す具体的な方法

OAフロアのLAN配線工事では、まずルーターやサーバーラックなど通信機器を設置する場所から、各座席・複合機・無線LANアクセスポイントまでの経路を決定します。そのうえで床パネルを必要な範囲だけ開け、LANケーブルを通し、情報コンセントやローゼットへ丁寧に接続していきます。

工事の内容は、大きく分けて「新規敷設」「増設・移設」「撤去・整理」のいずれに該当するかによって、進め方が変わってきます。

新しくLAN配線を敷設する場合

新規に配線を敷設する場合は、まず座席数と接続機器の総数を正確に洗い出すところから始めます。パソコンだけでなく、複合機、固定電話、監視カメラ、会議室の各種機器、無線LANアクセスポイント、入退室管理機器なども、LAN接続を必要とするケースが少なくありません。

このとき注意したいのが、現在の端末数とぴったり同じ本数だけを敷設してしまうと、増員や機器追加のたびに追加工事が必要になってしまうという点です。各机島や会議室へ、最低でも1本以上の予備回線を設けておくなど、余裕を持たせた計画を立てることが現実的な対策になります

一般的な施工の流れは、次のとおりです。

1. 通信回線の引込位置とサーバーラックの設置位置を確認する
2. 机・複合機・会議室・無線LANアクセスポイントの配置を確定する
3. 必要なLANポート数と予備回線数を算出する
4. 主経路と各机島への分岐経路を設計する
5. OAフロアのパネルを開けてLANケーブルを通線する
6. 情報コンセント・パッチパネル・ローゼットなどへ成端する
7. 配線番号を両端に表示する
8. 専用測定器で結線状態や伝送性能を確認する
9. 配線図と試験結果を記録し、書類として引き渡す
 
長いケーブルを床下から机まで一本で直接引き出す方法は、一見シンプルに思えるかもしれませんが、実際には管理が難しくなりがちです。机を移動するたびにケーブル全体を引き直す必要が生じるうえ、机側で強く引っ張られると床下の配線まで動いてしまうためです。

そこで実務上は、固定配線は情報コンセントやローゼットまでとし、そこから先の機器までは交換しやすい短いパッチコードでつなぐという構成が、保守管理の面で圧倒的に扱いやすくなります

既存のLAN配線を増設・移設する場合

増設や移設を行う際は、まず既存設備をそのまま流用できるかどうかを確認することが出発点になります。空いているLANポートが目視で確認できたとしても、サーバーラック側の接続先がどこにつながっているか不明であったり、ケーブルの規格が古かったりすれば、そのまま活用できないケースもあります。床下を開ける前に、既存配線の番号・接続先・ケーブル規格・通信状態を丁寧に調べておくことが重要です。

机の位置を少し移すだけであれば、近くの情報コンセントからパッチコードをつなぎ替えるだけで済む場合もあります。一方、机島そのものを別の場所へ移設する場合は、床下の分岐位置や配線の取り出し口自体も一緒に移す必要が出てきます。

延長コネクタで配線を継ぎ足せば、一時的には接続できてしまいます。しかし、その接続点が床下に隠れてしまうと、後日不具合が起きた際に故障箇所を特定することが極めて困難になります。そのため、恒久的に使用する固定配線については、原則として中間接続を安易に増やさず、配線盤から端末側まで適切な長さで引き直すことが望まれます

また、Cat6A(後述)へ更新する場合、単純にケーブルだけを新しいものに交換すれば済むわけではありません。パッチパネル、モジュラージャック、パッチコード、スイッチングハブなども含め、経路全体の規格をそろえる必要がある点に注意してください。一部分だけ高いカテゴリのケーブルへ交換したとしても、実際の通信性能は経路内で最も性能の低い部材に引きずられてしまいます

不要なLANケーブルを撤去・整理する場合

レイアウト変更を何度も繰り返してきたオフィスでは、すでに使われなくなったLANケーブルが床下に残されたままになっているケースが少なくありません。こうした不要配線を放置すると、必要なケーブルを追跡しにくくなり、次回の増設作業にかかる時間もどんどん長くなってしまいます。床下空間を無駄に圧迫するだけでなく、電源線との区分、放熱、点検作業を妨げる原因にもなりかねません。

撤去の際は、ケーブルの両端をしっかり確認し、現在使用中の回線ではないことを確かめたうえで取り除くことが鉄則です。見た目だけで判断して安易に切断してしまうと、離れた場所にある複合機や無線LANアクセスポイントの通信を突然止めてしまう恐れがあります。

撤去が完了したら、残す配線を系統ごとにまとめ、両端へ同じ番号を表示しておきます。あわせて配線図にも、始点・終点・ケーブル規格・用途・施工日を記録しておくと、次に工事を行う際の調査時間を大幅に短縮できます。不要配線の撤去と配線台帳の更新を必ずセットで行うことこそが、床下の整理を一時的な作業で終わらせないための要点です

 

 

オフィスにおける電気工事について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてチェックしてみてください!!

オフィスの電気工事完全ガイド|移転・新設で失敗しない配線・照明

 

OAフロアで使うLANケーブルの選び方

LANケーブルは、価格や色といった見た目だけで選ぶべきものではありません。通信速度、伝送帯域、配線距離、周囲のノイズ環境、将来のネットワーク更新計画、さらにはPoE給電の有無まで踏まえたうえで、慎重に決定する必要があります。

床下へ敷設する固定配線は、机上の短いパッチコードのように気軽に交換できるものではありませんだからこそ、現在の回線速度だけでなく、この設備を今後何年間使い続けるのかという長期的な視点が欠かせないのです

Cat5e・Cat6・Cat6Aの違いを比較

オフィスで主に使われるLANケーブルには、Cat5e、Cat6、Cat6Aの3種類があります。カテゴリが上がれば常に体感速度が上がるというわけではなく、実際にはインターネット回線、ルーター、スイッチングハブ、端末側の性能も同時に影響してくる点には注意が必要です

規格主な最大通信速度伝送帯域特徴主な用途
Cat5e1Gbps100MHz費用を抑えやすく、既存設備でも広く使われている小規模オフィス、一般的な端末接続
Cat61Gbps250MHzCat5eより帯域に余裕があり、ノイズの影響を受けにくい構造一般オフィス、複合機、無線LAN機器
Cat6A10Gbps500MHz100mの距離でも10GBASE-Tに対応でき、将来性が高い大容量通信、サーバー接続、幹線、高性能無線LAN

 

Cat5eは、1Gbpsのネットワークを問題なく構成できる、実用性の高い規格です。既存の小規模オフィスで文書作成、メール、一般的なクラウドサービスを利用する程度であれば、直ちに使えなくなるような規格ではありません。ただし、新設工事で長期間使用することを前提とするなら、今後の通信量増加を織り込んで検討する必要があります。

Cat6は、一般的なオフィスにおいて、費用と性能のバランスを取りやすい規格だといえます。1Gbps環境で使われることが多く、端末接続用として幅広い業務に対応できます。条件付きで10GBASE-Tにも対応しますが、距離や施工環境によって制約を受けるため、長い配線区間で確実に10Gbpsを利用したい場合はCat6Aの方が安心です。

Cat6Aは、最大100mの距離まで10Gbpsを利用できる規格です。大容量の設計データ、映像素材、バックアップデータ、社内サーバーへのアクセスが頻繁な職場では、有力な選択肢になります。ただし、Cat6Aはケーブル自体が太く硬い製品も多く、必要となる曲げ半径や配線スペースが大きくなる傾向があります。施工費や部材費も上がりやすいため、全席をCat6Aで統一するのか、それとも幹線や特定部署だけに絞って採用するのか、事前にしっかり検討しておく必要があります。

オフィスに適したLANケーブルの選び方

一般的な新設オフィスであれば、端末用としてCat6を基本仕様としつつ、大容量通信が求められる箇所や将来の10Gbps化を見込む経路にはCat6Aを採用する、という考え方が現実的です。設計、映像制作、研究開発といった、大きなデータを頻繁に扱う業務では、Cat6Aの優先度がおのずと高まってきます。一方で、回線もネットワーク機器も1Gbpsのままで運用しており、当面設備更新の予定がない小規模事務所であれば、Cat6の方が費用面で合理的な場合もあるでしょう。

ケーブルを選定する際は、次の項目を一つずつ確認していくことをおすすめします。

・ 利用予定の通信速度は1Gbpsか、それとも10Gbpsか
・ 配線盤から接続口までの距離は何mになるか
・ この設備を何年間使い続ける予定か
・ 将来、端末や無線LANアクセスポイントが増える見込みはあるか
・ PoEで電話、カメラ、アクセスポイントへ給電する予定はあるか
・ 電源線や大型機器のすぐ近くを通ることになるか
・ OAフロア内にケーブルの太さと必要な曲げ半径を確保できるか
 
特にPoEを利用する場合、通信と同時に電力が流れるため、ケーブルを大きな束にまとめた箇所では温度上昇に配慮しなければなりません。対応規格、束ねる本数、周囲温度などを確認し、必ずメーカーが定める施工条件に従うようにしましょう。

また、細くて扱いやすいフラットケーブルは短い接続には便利ですが、床下の恒久的な幹線配線には、施工条件に適合した丸型の固定配線用ケーブルを使うのが一般的です。安さだけを基準に部材を選ぶのではなく、ケーブル・情報コンセント・パッチパネルをすべて同じ性能区分でそろえることが、性能を無駄なく引き出すための大切なポイントです

 


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電源ケーブルとLANケーブルを配線するときの注意点

OAフロア内には、LANケーブルだけでなく、コンセントへ電力を供給する電源ケーブルも一緒に通っています電源線のすぐ近くにLANケーブルを長い距離にわたって並行させてしまうと、電磁的な影響によって通信が不安定になる可能性があります。そのため、強電(電源系統)と弱電(通信系統)はしっかりと区分し、専用の配線経路やセパレーターを用いて整理することが基本原則です。

施工時に意識しておきたい主な注意点を、以下にまとめます。

・ 電源線とLANケーブルを同じ束にまとめない
・ 長距離の並行配線を避け、必要な離隔距離を確保する
・ 交差がどうしても避けられない場合は、可能な限り直角に交差させる
・ 分電盤、変圧器、モーター、複合機など、ノイズの発生源となる機器の近くを避ける
・ ケーブルを強く引っ張ったり、鋭く折り曲げたりしない
・ パネルや支持脚でケーブルを挟み込まない
・ 床の開口部や取り出し口で被覆を傷つけない
・ 防火区画を貫通する場合は、所定の防火処理を必ず行う
 
必要な離隔距離は、配線方式、電源容量、遮蔽の有無、使用する部材などによって変わってきます一律の数値だけで判断せず、設計仕様、施工基準、そしてケーブルや配線器具メーカーが定める条件を必ず確認するようにしてください

また、電源コンセントの増設や固定配線の接続は、感電や火災のリスクに直結する作業です。LAN配線と同時に電源工事を行う場合は、必要な資格を持つ電気工事業者へ依頼し、責任範囲をあらかじめ明確にしておくことを強くおすすめします。

床用コンセントについても、OAフロアの種類、床の高さ、パネルの厚み、電源・弱電いずれの用途かに適合した製品を選ぶ必要があります。たとえば、外見が似ていても弱電専用の製品が存在するため、用途を取り違えないよう十分に注意しましょう。

 

OAフロア・LAN配線工事の流れ

OAフロアとLAN配線の工事は、単に配線を床下へ収めるだけの単純作業ではありません。現地調査から試験・記録の提出まで、一連のプロセスとしてきちんと管理することで、完成後の不具合を大きく減らすことができます。

工程主な作業内容発注者が確認しておきたい事項
1. 要望整理人数・機器・通信速度・予算・工期を確認する将来の増員計画とレイアウト変更の予定
2. 現地調査床構造・床高・既存配線・分電盤・通信引込を確認するビル管理規則と作業可能な時間帯
3. 配線設計ラック位置・配線経路・ポート数・ケーブル規格を決定する予備回線と無線LAN機器の配置
4. 見積り・工程調整材料費・施工費・試験費・撤去費・諸経費を算出する「一式」表記ではなく内訳まで確認する
5. 養生・施工パネルの開閉・通線・成端・番号表示を実施する業務への影響と安全区画の確保
6. 試験導通・結線・伝送性能・接続状態を確認する試験方法と合格基準の内容
7. 引渡し配線図・番号表・試験結果を提出する実際の接続先と資料の内容が一致しているか

 

現地調査では、まずOAフロアの種類と床下の有効高さを確認します既存配線がすでに多く通っている場合、たとえ見た目に空きスペースがあっても、安全にケーブルを追加できないことがあります。床パネルの開閉方法、什器の移動範囲、床下の障害物、別室や別階への貫通経路も、あわせて調査の対象になります。

設計段階では、機器の配置だけでなく、配線盤やスイッチングハブの収容能力もきちんと確認します。LANケーブルの本数をいくら増やしても、ハブに空きポートがなければ接続することはできません。通信ラック内の電源容量、放熱性、保守のための作業スペースについても、併せて検討しておく必要があります。

施工が終わったあと、単に「インターネットにつながるかどうか」を試すだけでは不十分です誤配線、対の入れ違い、断線、過度な信号減衰などがないか、目的に合った測定器を使ってしっかり確認します。特に重要な業務で使用する配線については、規格への適合を客観的に確認できる認証試験と、その結果の提出を業者に依頼しておくと安心できるでしょう。

OAフロア・LAN配線工事の費用相場

OAフロア・LAN配線工事の費用は、床を新たに二重化するのか、それとも既存のOAフロア内へLAN配線だけを追加するのかによって、金額が大きく変わってきます。この2つを区別せずに「OAフロア工事はいくらかかるのか」とだけ考えてしまうと、予算を大きく見誤る原因になるため注意が必要です。

一般に公開されている施工料金の傾向を踏まえると、目安はおおむね次のように整理できます。

工事内容費用の目安費用が変わる主な要因
既存OAフロア内のLAN配線1箇所あたり約7,000〜15,000円距離、成端の数、試験の有無、配線の難易度
LANケーブル材料費10mあたり約2,000〜4,000円カテゴリ、メーカー、難燃性、シールドの有無
作業員費1人あたり約10,000〜30,000円地域、夜間・休日対応、拘束時間
既存配線の撤去・整理数万円から本数、識別作業の手間、搬出、廃棄費用
OAフロアの新設1坪あたり約20,000〜50,000円方式、床の高さ、仕上げ材、下地、施工面積

 

※上記の金額はあくまで検討初期段階の参考額であり、実際の見積り金額を保証するものではありません。現場の状況によって大きく変動する点をご了承ください。

短いLAN配線を複数本まとめて施工する場合は、1本あたりの単価が下がることがよくあります。反対に、別室や別階への配線、壁や防火区画の貫通、高所作業、夜間工事が必要となる現場では、費用がかさみやすくなります。

たとえば、10席程度の同一室内で、既存のOAフロアへLAN配線・ハブ・パッチコードを追加するような小規模工事であれば、条件によって約80,000〜250,000円が一つの検討幅になるでしょう。

OAフロアそのものを新設する場合は、床パネル、支持材、仕上げ材、搬入、養生、下地調整、スロープ、床用コンセントなどの費用が加わります。LAN配線費とは別に、数十万円以上の予算が必要になることも珍しくありません。

見積書を受け取ったら、次の内訳をひとつずつ確認するようにしましょう。

・ 現地調査費と設計費
・ LANケーブルの規格、メーカー、数量、長さ
・ 情報コンセント、ローゼット、パッチパネルの数量
・ スイッチングハブやラックなどの機器費
・ 通線、成端、ラベル表示の施工費
・ 導通試験または認証試験の費用
・ 既存ケーブルの調査、撤去、処分費
・ OAフロアのパネル、支持材、仕上げ材、スロープの費用
・ 養生、什器移動、夜間や休日の作業費、交通費、諸経費
 
総額だけを比較するのではなく、配線本数、ケーブル規格、試験範囲、撤去作業の有無まで、各社の条件がそろっているかどうかを必ず確認してください。安い見積りに試験費や撤去費が含まれていない場合、工事後に思わぬ追加費用が発生してしまう可能性があります。

 

工事にかかる時間・日数の目安

工期は、オフィスの広さ、LAN配線の本数、OAフロアの有無、什器の状態、作業できる時間帯の制限によって大きく変わってきます

既存のOAフロアへ数本のLANケーブルを追加するだけであれば、半日程度で終わる場合もあります。10席前後の小規模オフィスで、配線経路が単純かつ机の配置がすでに確定していれば、5〜6時間程度、あるいは1日が一つの目安です。

20〜50席規模で複数の机島へ配線を行い、情報コンセントの設置や試験まで含めて実施する場合は、1〜3日程度を見込んでおく必要があります。OAフロアの新設、既存床の撤去、下地補修、電源工事、別階への幹線配線まで含む大規模な工事では、数日から1週間以上を見込むことになるでしょう。

工事規模工期の目安主な条件
LAN配線を数本追加数時間〜1日既存OAフロア、短距離、日中作業
10席前後のLAN配線1日程度同一室内、経路が単純
20〜50席程度の配線1〜3日程度複数の机島、成端・試験を含む
OAフロア新設と配線3日〜1週間以上施工面積、下地、電源、仕上げ工事で変動

 

実際の現場では、施工作業そのものよりも、ビル管理会社への事前申請、回線の開通手続き、機器の納期、レイアウトの最終確定に時間がかかってしまうことが少なくありません。オフィス移転の場合、入居日の直前にLAN工事を組んでしまうと、万一の不具合を修正する余裕がなくなってしまいます。可能であれば、什器搬入の順序をうまく調整し、営業開始前に接続試験まで行えるだけの日程をあらかじめ確保しておくことをおすすめします。

 


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オフィス移転・レイアウト変更時の配線計画

オフィス移転やレイアウト変更を行う際は、机の配置がすべて決まってからLAN配線を考えるのではなく、平面計画の段階から同時並行で検討することが何より重要です。座席、会議室、複合機、受付、執務用無線LAN、来客用無線LAN、監視カメラなどを図面上へ落とし込み、それぞれに必要な通信環境と電源をあらかじめ整理しておきましょう。

まず、部門ごとの現在の人数と、今後の増員予定を確認します。現時点で20人であっても、契約期間中に30人まで増える可能性があるなら、配線盤、ハブ、ケーブル、電源のすべてに余裕を持たせておく必要があります。机島ごとに予備のLANポートを設けておけば、小規模な増員が発生した際にも、再工事を避けやすくなるでしょう。

次に、無線LANだけで運用できる端末と、有線LAN接続が必要な機器とを明確に分けます。オフィス全体の無線化を進める場合でも、無線LANアクセスポイント自体には有線LANとPoE給電が欠かせません。複合機、固定電話、監視カメラ、会議室端末なども、安定性を優先するなら有線接続の方が望ましいケースが多くあります。

配線計画を進める際は、次のような資料を作成しておくと、関係者間で認識をそろえやすくなります。

・ 座席と機器を記載したレイアウト図
・ LANと電源の取り出し位置を示した図面
・ ポート番号と接続先をまとめた配線表
・ 通信ラック内の機器構成図
・ 現在使用中の回線と予備回線の区分がわかる資料
・ 将来の増設区域を示した計画図
 
また、机の脚、収納家具、間仕切りの真下に配線の取り出し口が来てしまわないよう、事前に調整しておくことも大切です。通路内へ床用コンセントを設けてしまうと、つまずきや破損の原因になりかねないため、机の下など配線しやすい位置へ配置するようにしましょう。内装、什器、電気、LAN、電話、セキュリティといった各業者が、同じ図面を共有しながら進めることこそが、手戻りを防ぐ一番の近道です

 

OAフロアのLAN配線でよくある失敗と対策

OAフロアは配線変更に柔軟に対応できる優れた仕組みですが、計画が不十分なまま工事を進めてしまうと、通信障害や想定外の追加工事につながることがあります。よくある失敗のパターンをあらかじめ把握しておくことで、工事前に確認すべきポイントが自然と明確になります。

よくある失敗起こり得る問題主な対策
必要本数ぎりぎりしか配線しない増員のたびに追加工事が発生する机島や会議室ごとに予備回線を設けておく
電源線とLANを同じ束にまとめるノイズによる速度低下や通信不良強電と弱電の経路を明確に分離する
ケーブルを強く曲げすぎる内部導体が変形し、性能が落ちるメーカー指定の曲げ半径を必ず守る
ケーブルを床パネルで挟み込む被覆破損、断線、漏電事故の間接要因になるパネル復旧時に配線経路を目視で確認する
両端に配線番号がない障害箇所や接続先を特定できなくなる一意の番号を両端と図面へ必ず記載する
古い配線を残し続ける床下が混雑し、増設や点検が困難になる未使用を確認したうえで撤去し、台帳を更新する
ケーブルだけを高規格にする経路全体では期待した性能が出ないジャックやパッチパネルも同じ規格にそろえる
完成後の試験を省略する営業開始後になって不具合が発覚する全回線を試験し、結果をきちんと保存する

 

特に多く見られる失敗が、ラベル表示のないケーブルを床下へ大量に残してしまうことです工事直後は担当者が経路を記憶していても、数年が経つとほぼ確実に分からなくなってしまいます。人の記憶に頼るのではなく、番号表示と配線図によって、誰が見ても管理できる状態を整えておく必要があります。

また、余ったケーブルを小さく巻き込んで床下へ無理に押し込んでしまうと、過度な曲げや床下の混雑を招く原因になります。適切な余長を確保しつつ、保守しやすい位置へ整然と収めることが重要です。結束する場合も強く締めすぎず、通信ケーブルに適した専用の結束方法を選ぶようにしましょう。

 

OAフロアのLAN配線は自分で施工できる?

市販のLANケーブルをパソコンと情報コンセントの間に接続する作業や、短いパッチコードを交換するだけの作業であれば、社内でも十分対応できる場合がありますしかし、OAフロアを開けて長い固定配線を敷設し、コネクタや情報コンセントへ成端する工事については、専門業者へ依頼する方が安全です

LAN配線は、単につながっただけでは正しく施工できたとは判断できません。芯線のよりを必要以上に戻してしまったり、強く引っ張ったり、規定より小さく曲げたりすると、通常の負荷では問題なく動作していても、高負荷時に通信が急に不安定になることがあります。こうした施工品質を確保するには、専用工具による成端と、測定器による試験が欠かせません。

さらに、OAフロアのパネルは製品ごとに構造が異なります。誤った位置へ開口してしまったり、支持脚や補強部材を傷つけてしまったりすると、床全体の強度や安全性に影響が及びます。賃貸オフィスの場合、床の加工や工事にビル管理会社の事前承認が必要になることも少なくありません。

次のようなケースに該当する場合は、専門業者への依頼を強くおすすめします。

・ 固定配線を新設、または引き直す必要がある
・ Cat6Aなど高性能な配線を規格どおりに施工したい
・ 配線本数が多い
・ 電源線と同じOAフロア内へ敷設する
・ 床、壁、防火区画を貫通する必要がある
・ 情報コンセントやパッチパネルへの成端が必要
・ 試験成績書や配線図の提出が必要である
・ 電源コンセントの増設を伴う
 
電源コンセントの増設や、固定された電気配線の工事は、法令上、必要な資格を持つ者が行うべき範囲の作業です社内で対応できる作業と、専門工事が必要な作業を明確に区別し、安全性と通信品質を最優先することを心がけましょう
 
 

 

LAN配線工事を依頼する業者の選び方

LAN配線工事の業者を選ぶ際は、価格だけでなく、設計力、施工品質、試験内容、記録の丁寧さ、そしてアフターサポートまで含めて総合的に比較することが大切です。OAフロアの施工には詳しくても、ネットワーク設定まで対応していない業者がある一方で、通信機器には詳しくても、床工事や電源工事を別会社へ委託している業者も存在します。依頼したい範囲を最初に明確に伝え、一括して管理できる体制があるかどうかを確認しましょう

業者選びで確認しておきたいポイントを、以下にまとめます。

・ オフィスとOAフロアのLAN配線に関する実績があるか
・ 現地調査を丁寧に行い、配線経路と将来の増設まで見据えた提案をしてくれるか
・ 使用するケーブル、ジャック、パッチパネルの規格が見積書に明記されているか
・ LAN配線と電源配線の区分をきちんと理解しているか
・ 導通試験や認証試験の内容を具体的に説明できるか
・ 配線番号、完成図、試験結果を納品物として提出してくれるか
・ 夜間や休日など、ビル側の工事条件に柔軟に対応できるか
・ 不具合が発生した際の保証期間と連絡先が明確になっているか
・ 電源工事を伴う場合、必要な資格を持ったスタッフや施工体制が整っているか
・ 見積書に数量と単価がきちんと記載されているか
 
複数社から相見積りを取る場合は、各社へまったく同じ条件を伝えることがポイントです。たとえば「Cat6を20本、Cat6Aを5本、情報コンセント25箇所、既存配線10本の撤去、全回線試験の実施、完成図の提出」というように、依頼内容をあらかじめそろえておきます。条件が異なる見積書を総額だけで比較してしまうと、どの会社が本当に適正な価格を提示しているのか、正しく判断できなくなってしまいます。

質問に対して「大丈夫です」とだけ答えるのではなく、配線経路、使用部材、試験方法、将来の拡張案について具体的に説明できる業者ほど、信頼して任せやすいといえるでしょう。現地調査時の対応は、施工後のコミュニケーションがどの程度円滑に進むかを見極める良い材料にもなります

 

OAフロア・LAN配線に関するよくある質問(FAQ)

OAフロアのLAN配線を検討する際によく寄せられる疑問について、分かりやすくまとめました。

Q1. OAフロアとフリーアクセスフロアに違いはありますか?

一般的には、どちらも床下へ配線用の空間を設けた二重床を指す言葉として使われています。「OAフロア」はオフィス用途を意識した呼び方であり、「フリーアクセスフロア」は設備や製品分野で広く使われる呼び方です。見積りや仕様を確認する際は、名称の違いだけにとらわれず、置敷式か支柱式か、床の高さは何mmか、耐荷重はどの程度かを具体的に確認するようにしましょう。

Q2. OAフロアなら、どこからでもLANケーブルを取り出せますか?

床パネルを外せる構造であっても、あらゆる場所から自由に取り出せるとは限りません。支持脚、パネルの補強部、配線溝、床用コンセントの取付条件、通路との位置関係などを総合的に考慮する必要があります。机の脚や収納家具と干渉しない位置を、必ず図面上で決めてから施工に入ることが重要です。

Q3. LANケーブルは何本くらい用意すればよいですか?

基本的な本数は、パソコン、複合機、固定電話、会議室機器、無線LANアクセスポイントなど、有線接続する機器の総数から算出します。さらに、机島や部屋ごとに予備回線を設けておくと、将来の増員や機器故障にも柔軟に対応しやすくなります。端末数だけでなく、スイッチングハブの空きポート数も忘れずに確認してください。

Q4. 新設するならCat6とCat6A、どちらがよいですか?

一般業務を中心とした1Gbps環境であれば、Cat6が費用と性能のバランスを取りやすい選択肢です。10Gbps通信、大容量データの扱い、長期利用、高性能な無線LANへの将来的な更新を見込む場合は、Cat6Aが適しています。ただし、Cat6Aはケーブルが太くなりやすいため、OAフロア内に十分な空間と施工性を確保できるかも、あわせて確認しておきましょう。

Q5. LANケーブルの最大配線距離はどのくらいですか?

一般的なツイストペアケーブルによる配線では、機器間のチャネル全体を100m以内に収める設計が基本とされています。固定配線部分は90m以内とし、両端のパッチコードなどを含めて全体で100m以内にするという考え方が広く用いられています。長距離の配線や別棟間の接続では、光ファイバーを含む別の構成を検討する必要があります。

Q6. 電源線とLANケーブルは一緒に配線してもよいですか?

同じOAフロア内へ通すこと自体は珍しくありませんが、同じ束へまとめて配線することは避けるべきです。強電と弱電の経路をきちんと分け、必要な離隔距離を確保したうえで、配線トレーやセパレーターを活用します。具体的な離隔距離は施工条件によって異なるため、設計基準とメーカーが定める条件に必ず従ってください。

Q7. 床下にスイッチングハブを設置してもよいですか?

床下は点検がしにくく、ほこり、湿気、熱、漏水などの影響も受けやすいため、安易な設置はおすすめできません。電源が必要な機器を床下に隠してしまうと、故障時の確認や再起動にも余計な手間がかかってしまいます。原則として、換気と保守スペースを十分に確保した通信ラックや専用の収納場所へ設置する方が、長期的な管理のしやすさにつながります。

Q8. 不要になったLANケーブルは、そのまま残しておいても問題ありませんか?

すぐに通信障害が起こるとは限りませんが、不要配線が積み重なると床下の混雑と管理不良を招く原因になります。使用中でないことを両端で確認したうえで、レイアウト変更のタイミングなどにあわせて撤去するのが理想的です。撤去後は、配線図とポート番号表もあわせて更新しておきましょう。

Q9. 工事期間中は業務を止める必要がありますか?

新しい配線を先に敷設しておき、切替のタイミングだけを短く区切れば、業務停止時間を最小限に抑えられる場合があります。ただし、通信ラック内の機器交換や回線の切替作業では、一時的にネットワークが停止してしまう可能性があります。業務への影響が大きいと想定される場合は、夜間や休日の工事、あるいは部署ごとの段階的な切替を検討するとよいでしょう。

Q10. 工事後に受け取っておくべき資料は何ですか?

少なくとも、完成配線図、配線番号表、使用部材一覧、試験結果、機器の設定情報、保証内容の6点は必ず受け取っておきましょう。パスワードなど重要な情報については、アクセス権限を管理した安全な方法で保管してください。これらの資料がそろっていれば、将来的に増設や障害対応を別の業者へ依頼することになった場合でも、スムーズに引き継ぎや説明を行うことができます。

以下は、上記FAQの要点を一覧にした早見表です。

質問の要旨回答の要点
OAフロアとフリーアクセスフロアの違い呼び方の違いが中心。方式・床高・耐荷重を個別に確認する
どこからでも取り出せるか支持脚や補強部との干渉を図面で事前確認する必要あり
必要な本数機器総数+予備回線で余裕を持たせる
Cat6かCat6Aか1Gbps中心ならCat6、10Gbps将来対応ならCat6A
最大配線距離チャネル全体で100m以内が基本
電源線との同居束は分けて離隔を確保する
床下へのハブ設置点検性・放熱性の観点から基本的に非推奨
不要配線の扱い未使用確認のうえ撤去し、台帳を更新する
工事中の業務停止切替時間を区切れば最小化できるが完全ゼロは難しい
受け取るべき資料配線図・番号表・部材一覧・試験結果・設定情報・保証内容

 

まとめ|OAフロアのLAN配線は将来の増設まで見据えて計画しよう

OAフロアは、LAN配線や電源ケーブルを床下へ美しく収め、オフィスの見た目、安全性、そしてレイアウト変更のしやすさを同時に高めてくれる優れた仕組みですしかし、床下へケーブルを隠すだけで、自動的に使いやすいネットワークが完成するわけではありません。必要なポート数、Cat6・Cat6Aといった規格の選定、電源線との区分、配線距離、将来の増設計画、そして完成後の管理体制まで、一つひとつ丁寧に考えていく必要があります。

新設時は、現在の端末数に予備回線を加えたうえで、通信ラックやスイッチングハブにも十分な余裕を持たせておきましょう。増設・移設の際は、既存配線の接続先と性能をきちんと確認し、不要になったLANケーブルは撤去したうえで配線図を更新します。そして施工後には必ず全回線を試験し、ケーブル両端の番号、完成配線図、試験結果をきちんと記録として残しておくことが重要です。

費用を比較する際は、総額だけを見て判断するのではなく、使用部材、配線本数、成端作業、試験内容、撤去作業、夜間対応の有無といった内訳までしっかりそろえて確認しましょう。OAフロアとLAN配線の両方に施工実績があり、電源工事を含めた責任範囲を明確に説明できる業者へ相談すれば、工事後の手戻りを大きく抑えることができます。

将来の増員やレイアウト変更まで見据えた配線計画をあらかじめ立てておくことで、何年経っても快適に使い続けられる、安定したオフィス環境を実現できるはずです

 


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