インターネット設備

2024.08.17

インターネット設備とは?家庭やオフィスに必要な基盤を徹底解説

 

インターネット設備って何?

1. インターネット設備の定義

インターネット設備とは、建物内外でインターネット接続を可能にするための機器、配線、ネットワーク設計全般を指します。これには、個人の家庭から商業施設、オフィスビル、さらには公共施設に至るまで、利用目的や規模に応じた設備構成が含まれます。具体的には、光回線、LANケーブル、モデム、ルーター、Wi-Fiアクセスポイント、スイッチングハブ、ONU(光終端装置)などの物理的な機器と、それらを正しく接続・設定する技術が一体となったものを指します。

2. 主な機器とその役割

インターネット設備を構成する各機器には、それぞれ特定の役割があります。以下の表で代表的な機器とその機能を説明します。

機器名機能概要
モデムプロバイダから提供されるインターネット信号を受信・変換し、ネットワークに供給する装置。
ルーターネットワークを複数のデバイスに分配し、IPアドレス管理やセキュリティ機能を提供する装置。
ONU(光終端装置)光回線信号をデジタル信号に変換し、モデムやルーターへ送信する装置。
LANケーブル高速かつ安定したデータ通信を実現する有線接続のケーブル。
Wi-Fiアクセスポイント無線通信を提供するための装置で、電波の届きにくい場所に設置することでカバーエリアを広げる。
スイッチングハブ複数のデバイスを有線接続するための機器で、効率的にデータ通信を管理する役割を持つ。

3. 家庭と商業施設の設備の違い

家庭向けインターネット設備は、コンパクトでシンプルな構成が特徴です。

例えば、Wi-Fiルーター1台で十分な範囲をカバーすることが多いです。一方、オフィスや商業施設では、以下のような点で複雑化します。

 ・ 複数フロアにまたがるネットワーク配線。

 ・ 数十~数百のデバイスが同時に接続可能な設計。

 ・ 安全性を重視したVLAN(仮想LAN)構築やゲスト用Wi-Fiの分離。

これにより、利用規模や用途に応じたカスタマイズされた設備設計が求められます。

 

インターネット設備の必要性・重要性は?

1. インターネットが欠かせない現代の生活

インターネットは、もはや電気や水道と同じくらい重要な生活インフラとなっています。その理由は、家庭や仕事、教育、エンターテインメント、医療など、あらゆる場面でインターネットが活用されているからです。

2. 家庭でのインターネット設備の役割

家庭では以下のようなシーンでインターネット設備が役立ちます。

 ・ エンターテインメント:NetflixやYouTubeなどのストリーミングサービスの視聴、オンラインゲームの利用。

 ・ スマートホーム:スマートスピーカーやIoT対応家電、防犯カメラなどの操作。

 ・ リモート学習:学校のオンライン授業や学習アプリの利用。

 ・ リモートワーク:自宅から企業ネットワークへの接続やオンライン会議。

例えば、家庭内で3~4人が同時に動画視聴を行ったり、オンライン会議をしたりする場合、適切な帯域幅を持つ設備がなければ通信速度が低下する可能性があります。

3. ビジネスシーンでの重要性

企業活動においても、インターネット設備は欠かせません。

 ・ 業務効率化:クラウドストレージの利用やオンラインツールを活用したタスク管理。

 ・ 顧客対応:オンラインチャットやメールでの迅速なサポート。

 ・ 安全な通信:VPN(仮想プライベートネットワーク)を利用して社内外でのデータ保護。

通信トラブルやネットワーク障害がビジネスに与える影響は計り知れないため、安定したインターネット環境の整備が求められます。

 

【 インターネットに関連する内容ついてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご確認ください 】

電気工事でLAN配線を実現!インターネット環境を整える方法とは?

 

インターネット設備の工事って何をやるの?

インターネット設備の工事は、外部の回線を建物内に引き込み、室内で使用できるようにする一連の作業を指します。この工事は、単にケーブルを繋げるだけではなく、ネットワークの安定性や効率性を確保するための高度な知識と技術が必要です。ここでは、工事の具体的な内容や手順、そして注意点について詳しく解説します。

1. 工事の全体的な流れ

インターネット設備工事は、大きく以下のステップに分けられます。

1-1. 回線引き込み工事

建物の外部から、インターネットプロバイダが提供する回線を建物内部へ引き込む工事です。

 ・ 具体例:光回線の場合、外壁に設置された光キャビネットから光ファイバーケーブルを建物内に引き込みます。

 ・ 注意点:建物の構造によっては、外壁に穴を開ける必要があり、事前に管理者やオーナーへの許可が必要な場合があります。

1-2. 機器設置工事

引き込んだ回線をモデムや光終端装置(ONU)に接続します。

 ・ 設置機器例:モデム、ONU、ルーター。

 ・ 設定作業:プロバイダ情報の入力やWi-Fiルーターの初期設定を行います。

1-3. 室内配線工事

建物内で必要な場所にネットワークを提供するために、LANケーブルやWi-Fiアクセスポイントを設置します。

 ・ 隠蔽配線:配線が目立たないように壁内や天井裏を通す作業。

 ・ ネットワークポイント:各部屋にLANポートを設置し、直接接続可能にする。

2. 実際の工事内容の具体例

以下に、典型的なインターネット設備工事の内容を詳しく解説します。

2-1. 光回線の引き込み作業

光ファイバーを建物に引き込む作業は、インターネット接続の基盤となる重要な工程です。

 ・ 手順:

   1. 外部回線(光ファイバー)を建物の配管内に通します。

   2. 配管がない場合は、壁に穴を開けてケーブルを通します。

   3. 建物内の指定された場所(リビングルームや配電盤付近)にONUを設置。

事例:一戸建て住宅の場合、光キャビネットからリビングに直接引き込むか、天井裏を経由して配線を行います。

2-2. Wi-Fi環境の構築

Wi-Fiの設置は、現代のインターネット利用において欠かせない作業です。

 ・ 手順:

   1. Wi-Fiルーターを設置し、プロバイダ情報を入力して設定。

   2. 電波干渉を避けるために、最適な場所(建物の中央や障害物が少ない位置)に配置。

   3. 範囲を拡大するために、メッシュWi-Fiアクセスポイントを設置。

注意点:電波が届きにくい場所(コンクリートの壁や金属製の扉の裏など)では、追加の中継器が必要になることがあります。

2-3. オフィスでのネットワーク構築

オフィスでは、家庭用の設備以上に複雑な設計が必要です。

 ・ 具体作業:

   1. 各デスクへのLANポート設置。

   2. サーバールームの設置と接続機器の設定。

   3. VLAN(仮想LAN)の構築により、部署ごとにネットワークを分離。

事例:50名以上が働くオフィスでは、スイッチングハブを利用して効率的にデバイスを管理します。

3. 使用する機器とその選定基準

インターネット設備工事では、適切な機器を選定することが非常に重要です。

必要な機器一覧

機器名選定基準
モデムプロバイダが提供するものを利用する場合が多い。
光終端装置(ONU)光回線に対応した専用装置が必要。
Wi-Fiルーター利用人数や接続範囲に応じて選定。上位モデルほど多くのデバイスに対応可能。
LANケーブルCat5e以上を推奨(高速通信が必要な場合はCat6aまたはCat7を利用)。
スイッチングハブデバイス数やネットワーク構成に応じたポート数のものを選ぶ(8ポート~24ポートが一般的)。
Wi-Fiアクセスポイント範囲を広げるメッシュWi-Fi対応機器が便利。

4. 工事時に注意すべきポイント

4-1. 建物の構造を把握する

建物の材質や構造によっては、電波が遮断されやすい場所があります。

事例:鉄筋コンクリートのマンションでは、Wi-Fiの電波が届きにくくなるため、複数のアクセスポイントを設置する必要があります。

4-2. 配線の整理

ケーブルが乱雑に見えると見栄えが悪く、またメンテナンス性が低下します。

 ・ 対策:

   配線ダクトやモールを使用してケーブルを隠す。

   配線図を作成してどのケーブルがどのポートに繋がっているかを明確化。

4-3. セキュリティ対策

工事後には、ネットワークのセキュリティを確保することが重要です。

 ・ 具体例:

   Wi-Fiのパスワードを強力なものに設定。

   ファイアウォールの設定や、ゲストネットワークを別途設ける。

 

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