LAN配線工事 自宅

2024.07.11

自宅のLAN配線はどこに必要?部屋別の考え方・工事前確認ポイント

 

はじめに:LANケーブルを引くべきか迷ったら、まず「困っている場所」から考えましょう

「在宅勤務のWeb会議で、自分の声だけが途切れてしまう」「子ども部屋でオンラインゲームをしていると、大事な場面で接続が切れる」「リビングのテレビで動画を観ていると、途中で読み込みが止まる」。

自宅の通信環境に不満を感じると、「いっそLANケーブルを引いた方がいいのでは」と考える方は多いと思います。実際、有線LANは無線よりも接続が安定しやすく、固定して使う機器にとっては心強い選択肢です。

ただし、家じゅうのすべての部屋に配線しなければならないわけではありません。困っている原因が回線やルーターにある場合は、LANケーブルを増やしても状況は変わりませんし、Wi-Fiの置き方を見直すだけで解決することもあります。反対に、本当に有線が必要な部屋を見落とすと、工事をしたのに不満が残ってしまいます。

この記事では、自宅のどの部屋を有線にするべきかを判断するための考え方を、部屋別・症状別・住まいの種類別に整理しました。工事を依頼する前に確認しておきたい既存配線のチェック方法や、後付け工事の選び方、業者に伝えるとよい情報までまとめています。

なお、事業所のLAN配線工事の進め方や見積もりの詳しい読み方は、<LAN配線工事の進め方と費用>の記事で解説しています。あわせてご覧ください。

この記事でわかること

・ 有線LANにすると何が変わり、どんな機器に向いているのか
・ 書斎、リビング、子ども部屋など、部屋ごとの配線の考え方
・ Wi-Fiの不調とLAN配線の問題を切り分ける手順
・ 既存の情報コンセントや配管が使えるかを確かめる方法
・ 戸建て、分譲マンション、賃貸で異なる確認事項
・ 後付け配線の方法と、失敗しないための選び方

 

自宅のLAN配線とは?有線にすると変わること

有線LANとWi-Fiの違い

自宅のLAN配線とは、光回線のONU(回線終端装置)やルーターから、各部屋の機器までをLANケーブルでつなぐことです。壁の中や天井裏にケーブルを通し、部屋の壁に「情報コンセント(LANの差し込み口)」を設けるのが一般的な形です。

有線LANとWi-Fiには、それぞれ得意なことがあります。どちらが優れているかではなく、使い方に合わせて使い分けるのが基本です。

比較項目有線LANWi-Fi(無線LAN)
接続の安定性電波の影響を受けにくく、安定しやすい壁・家具・距離・電子レンジなどの影響を受けやすい
通信の遅延小さく、変動も少ない傾向環境によって変動しやすい
移動しながらの利用不向き得意
導入の手間配線工事や経路の確保が必要ルーターを置けばすぐ使える
向いている機器デスクトップPC、据え置き型ゲーム機、テレビ、NAS、アクセスポイントスマートフォン、タブレット、ノートPC、スマート家電

 

有線LANの最大の利点は、接続が途切れにくく、通信の遅延が安定していることです。Web会議やオンラインゲームのように、一瞬の途切れが困る用途ほど、有線の良さを実感しやすくなります。

「全部屋を有線に」しなくてもよい理由

一方で、スマートフォンやタブレットのように家の中を持ち歩く機器は、Wi-Fiで使う方が便利です。最近のWi-Fiは性能が上がっており、ルーターに近い部屋であれば、日常的な動画視聴やネット閲覧で困ることは少なくなっています。

そのため、自宅のLAN配線は「全部屋に引くかどうか」ではなく、どの部屋の、どの機器を有線にすると生活や仕事の困りごとが解消するかという視点で考えると、無駄のない計画になります。

 

 


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現代の生活において、インターネットは水道や電気と同じくらい欠かせない存在となりました。動画配信、リモートワーク、オンライン授業、IoT家電の利用など、安定した通信環境が日常に直結しています。しかし、意外と見落とされがちなのが「LAN配線の品質」です。

「Wi-Fiが不安定」「通信速度が遅い」「会議中に音声が途切れる」…そんなお悩みを抱えている方は、ぜひLAN配線の見直しを検討してみてください。そして、その工事を信頼できるプロに任せるなら、【電気工事110番】が圧倒的におすすめです。

なぜLAN配線が重要なのか?通信トラブルの多くは“配線”が原因

多くのご家庭やオフィスでは、Wi-Fiルーターのスペックや通信プランばかりに注目しがちですが、「LAN配線の劣化」や「不適切な配線方法」が原因で通信速度が落ちているケースも少なくありません。

よくあるLAN配線のトラブル事例

・ 築年数の経った住宅で使用されている古いLANケーブル

・ 天井裏や床下での断線・接触不良

・ 無理な分岐や延長による信号劣化

・ 外部ノイズによる通信エラー(特に電源ケーブルと並行に配線されている場合)

こういった問題は、通信機器をいくら高性能にしても解決できません。根本から快適な通信環境を整えるには、適切なLAN配線工事が必要不可欠です。

LAN配線を見直すメリットとは?

LAN配線工事をプロに依頼して改善すると、以下のようなメリットがあります

✅ 通信速度の向上:光回線本来のスピードを最大限に引き出せる

✅ Wi-Fiの安定化:メッシュWi-Fiやアクセスポイントとの相性も◎

✅ 業務効率アップ:オンライン会議やクラウド業務がスムーズに

✅ 防犯カメラやIoT機器との連携が快適に

✅ 将来の回線増設やリフォーム時の拡張性も確保

「電気工事110番」のLAN配線サービスが選ばれる理由

LAN工事は、単にケーブルを通すだけではなく、建物構造や配線経路、ネットワーク機器との整合性を熟知したプロの知識が求められます。

「電気工事110番」は、全国対応・最短即日対応可能なうえ、以下のような安心の特徴を持っています。

特徴内容
✅ 明朗な料金体系事前見積で追加費用なし(※現地調査あり)
✅ 全国対応都市部から地方まで対応可能
✅ 年中無休・24時間受付急なトラブルにもスピーディに対応
✅ 有資格者による施工電気工事士資格を持つプロが対応
✅ 累計相談実績30万件以上多くのユーザーから高評価

LAN配線工事の具体例:こんなシーンで活用されています

戸建て住宅

・ リビング、書斎、子供部屋にLANを分配して快適ネット環境を構築

・ 防犯カメラのPoE接続やNAS設置にも対応

賃貸マンション

・ 原状回復に配慮した露出型モール工事

・ Wi-Fiの届かない部屋への有線接続

オフィス・店舗

・ 社内ネットワークの設計、配線、ハブ設置まで一括対応

・ POSレジや監視カメラの安定接続工事も

LAN配線はプロに任せて、安心・快適な通信環境を!

通信トラブルの原因がWi-Fiや回線プランではなく、「LAN配線の問題」だったという事例は少なくありません。正しく配線された有線LAN環境こそが、真に安定したネットワークの基盤となります。

「LAN配線工事をプロに任せたい」「どこに相談すればいいか分からない」――そんなときは、「電気工事110番」にご相談ください。

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LAN配線が必要な場所の見極め方【部屋別】

自宅の通信機器には、移動しながら使うものと、置き場所が決まっているものがあります。有線LANを検討しやすいのは後者です。まずは部屋ごとに、どんな機器をどのように使っているかを整理してみましょう。

部屋・場所主な機器最初に確認したいこと有線LANを検討したい場面
書斎・仕事部屋デスクトップPC、ノートPC(ドック接続)、プリンター途切れるのは無線接続のときだけかWeb会議や大容量ファイルの送受信が多いとき
リビングテレビ、据え置き型ゲーム機、レコーダーテレビ台や機器の位置が固定か動画が止まる、ゲームの遅延が気になるとき
子ども部屋学習用PC、ゲーム機数年後の机・ベッドの配置据え置き機器を長く使う予定があるとき
寝室・家の奥の部屋・2階スマートフォン、タブレット電波の届き方、中継の方法アクセスポイントを置き、そこまで有線でつなぐとき
玄関・屋外まわり防犯カメラ、インターホン設置場所と電源の取り方無線では映像が途切れる、PoE給電を使いたいとき

書斎・仕事部屋:Web会議の安定を最優先に

在宅勤務をしている方にとって、仕事部屋の通信は最優先で考えたい場所です。Web会議では、通信速度そのものよりも「途切れないこと」「遅延が安定していること」が重要になります。

机の位置がほぼ決まっている仕事部屋は、有線LANの効果を得やすい代表的な場所です。ノートパソコンを使っている場合も、ドッキングステーションやLANアダプターを使えば有線接続できます。会社の業務用パソコンを使う場合は、社内規程で接続方法が決められていることもあるため、あらかじめ確認しておくと安心です。

リビング:テレビとゲーム機の位置が決め手

リビングでは、テレビ、据え置き型ゲーム機、レコーダーなど、置き場所が決まった機器が集まりやすくなります。特に高画質の動画配信やオンライン対戦ゲームを楽しむ場合、有線にすると読み込みの停止や遅延の変動が減ることがあります。

リビングに情報コンセントを設けるなら、テレビ台の位置に合わせることが大切です。機器が複数ある場合は、情報コンセントから小型のスイッチングハブにつなぎ、テレビやゲーム機に分けて配線する方法もあります。

テレビの有線接続の手順や設定については<テレビの有線LAN接続方法>の記事で、有線にすると何ができるのかは<テレビにLANケーブルをつなぐと何ができるか>の記事で詳しく紹介しています。

子ども部屋:将来の使い方まで見越して計画する

子ども部屋は、成長とともに使い方が大きく変わる部屋です。今は学習用のタブレットだけでも、数年後にはデスクトップパソコンやゲーム機を置くかもしれません。

今すぐ配線するかどうか迷う場合は、将来の机の位置を想定しておき、後から配線を通せるように準備しておくという考え方もあります。新築やリフォームのタイミングであれば、空配管(ケーブルを入れずに管だけを通しておくこと)を設けておくと、必要になったときの工事が楽になります。

寝室・家の奥の部屋・2階:アクセスポイントまでの配線という発想

ルーターから遠い寝室や、2階の奥の部屋では、Wi-Fiの電波が弱くなりがちです。ただ、こうした部屋で使う機器の多くはスマートフォンやタブレットなので、機器を直接有線でつなぐより、部屋の近くに無線のアクセスポイントを置き、そのアクセスポイントまでをLANケーブルでつなぐ方が現実的です。

この方法なら、家の奥でも安定したWi-Fiが使えるようになり、スマートフォンの便利さも損ないません。詳しくは後の章で紹介します。

玄関・屋外まわり:防犯カメラやインターホン

防犯カメラなど屋外に設置する機器も、有線LANが活躍する場面です。LANケーブル1本で通信と電源をまかなえる「PoE(Power over Ethernet)」に対応した機器なら、カメラの近くに電源コンセントを用意しなくても済む場合があります。屋外の配線には防水や紫外線への対策が必要になるため、<屋外の有線LAN配線方法>の記事もあわせてご覧ください。

優先順位は「今すぐ」「将来に備える」「Wi-Fiで対応」の3段階で

部屋ごとの状況が整理できたら、次の3段階に分けて考えると計画がまとまりやすくなります。

区 分対象となる部屋の例対応の考え方
今すぐ有線にする仕事部屋、テレビやゲーム機のあるリビング情報コンセントを設けて配線する
将来に備える子ども部屋、用途が決まっていない部屋空配管や通線しやすい経路を確保しておく
Wi-Fiで対応する寝室、キッチン、洗面所などルーターの配置見直しやアクセスポイントで対応する

 

最初は1部屋だけを優先してもかまいません。家族構成や家具の配置が変わりそうなら、無理にすべてを一度に決めず、段階的に整えていく方が満足度の高い結果になります。

工事の前に:Wi-Fiの不調とLAN配線の問題を切り分ける

「ネットが遅い」と感じたとき、その原因が壁の中のケーブルや配線不足にあるとは限りません。原因が別のところにあれば、LAN配線工事をしても改善しない可能性があります。工事を検討する前に、どこに問題があるのかを切り分けておきましょう。

症 状考えられる主な原因最初に確認すること
家じゅうのどこでも遅い回線、ONU、ルーター、時間帯による混雑有線で接続した端末でも遅いか
特定の部屋だけWi-Fiが不安定ルーターからの距離、壁や家具による電波の遮りルーターの近くでは問題がないか
1台の機器だけ調子が悪い端末の設定・性能、差し込み口、接続ケーブル同じ場所で別の端末ではどうか
有線でつないでいるのに遅いケーブルの規格・断線、ハブやルーターのポート性能パソコンに表示されるリンク速度

家じゅうで遅い場合:回線とルーターを先に確認

スマートフォンもパソコンも、どの部屋でも遅いのであれば、原因は家の中の配線ではなく、回線そのものやONU、ルーターにある可能性が高くなります。

まずはONUとルーターを再起動し、改善するかを確認します。そのうえで、ルーターにLANケーブルで直接つないだパソコンの通信速度を測ってみてください。ルーターに直結しても遅いなら、各部屋にLANを増やしても解決しません。 回線事業者やプロバイダーへの相談、ルーターの買い替えなどを先に検討しましょう。

夜間や休日など、特定の時間帯だけ遅くなる場合は、回線の混雑が影響していることもあります。時間帯を変えて何度か測ってみると、傾向がつかみやすくなります。

特定の部屋だけWi-Fiが不安定な場合:電波の届き方を疑う

ルーターから離れた部屋や、コンクリートの壁、金属製の家具、水槽などがある部屋では、Wi-Fiの電波が弱くなったり不安定になったりします。1階と2階の間の床も、電波が届きにくくなる原因のひとつです。

この場合は、ルーターを家の中央寄りや高い位置に移す、床に直置きしない、周囲の障害物を減らすといった方法をまず試せます。それでも改善しなければ、アクセスポイントの追加を検討し、そのアクセスポイントまでLANケーブルを引く計画が意味を持ちます。

1台の機器だけ調子が悪い場合:端末側を確認

特定の機器だけ通信が不安定な場合は、機器のソフトウェア更新、ネットワーク設定、接続しているケーブルや差し込み口に原因がある可能性があります。

同じ場所で別の端末を使ってみる、短いLANケーブルを新しいものに交換してみるなど、手軽に試せる範囲から確認していきましょう。それだけで解決すれば、壁の中の工事は不要です。

有線でつないでいるのに遅い場合:ケーブルとリンク速度を確認

すでに有線で接続しているのに速度が出ない場合は、パソコンのネットワーク設定で「リンク速度」を確認してみてください。1Gbpsの回線を使っているのに「100Mbps」と表示される場合は、ケーブルの規格が古い、ケーブルが傷んでいる、途中のハブやルーターのポートが100Mbpsまでしか対応していない、といった原因が考えられます。

ケーブルが断線しかけていると、つながったり切れたりを繰り返すこともあります。症状の見分け方は<LANケーブルの断線の見分け方>の記事で解説しています。

切り分けの結果は記録しておく

切り分けでは、できるだけ条件をそろえて比較することが大切です。同じ時間帯に、同じ端末で、場所や接続方法だけを変えて測ってみましょう。速度測定の数値だけでなく、接続が途切れる頻度や、困る場面もメモしておくと、業者に相談するときにも役立ちます。

記録する項目記入例
日時平日20時ごろ
場所2階の仕事部屋
端末と接続方法ノートPC/Wi-Fi
速度測定の結果下り○Mbps/上り○Mbps
困った場面Web会議で音声が1時間に数回途切れる
比較結果ルーター横で有線接続すると途切れない

 

このように記録しておけば、「どの部屋を有線にすれば困りごとが解消するのか」がはっきりし、無駄な工事を避けられます。

 


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Wi-Fiで解決できるケースと、有線が向いているケース

LAN配線の工事を決める前に、Wi-Fiの改善策と比べておくことも大切です。住まいの条件によっては、配線をしなくても十分に改善できる場合があります。

方 法概 要向いているケース注意点
ルーターの設置場所を見直す家の中央寄り・高い位置に移すルーターが家の端や収納の奥にある回線の引き込み位置によって移動できる範囲が限られる
Wi-Fi中継機電波を受けて中継し、届く範囲を広げる少し届きにくい部屋が1つある程度中継によって速度が落ちやすい
メッシュWi-Fi複数の機器が連携して家全体をカバーする家じゅうで電波にムラがある機器同士を無線でつなぐ場合、距離や障害物の影響を受ける
アクセスポイント+有線LAN離れた部屋に無線機器を置き、有線でつなぐ2階や家の奥でも安定したWi-Fiが欲しいアクセスポイントの設置場所までの配線が必要
PLC(電力線通信)家庭の電気配線を通信に利用するどうしても配線が難しい住宅の電気配線の状況や家電のノイズで速度が変わりやすい
LAN配線(機器へ直接)各部屋の機器を有線でつなぐ固定機器の安定性を重視したい配線経路と施工方法の検討が必要

有線とWi-Fiを組み合わせる「有線バックホール」という考え方

特におすすめしたいのが、Wi-Fiの中継部分を有線にするという考え方です。メッシュWi-Fiやアクセスポイントを複数設置するとき、機器同士をLANケーブルでつなぐ方法を「有線バックホール」と呼びます。

無線で中継する場合は、中継のたびに電波の条件に左右されますが、機器同士を有線でつなげば、家の奥や2階でもルーターの近くに近い通信品質を得やすくなります。スマートフォンはWi-Fiのまま、家じゅうの通信を安定させられるため、戸建てやフロアの広い住まいでは効果的な方法です。

「どの部屋も有線にしたいわけではないけれど、家全体のWi-Fiを安定させたい」という方は、アクセスポイントを置く場所まで1本だけ配線するという計画を検討してみてください。配線する部屋を最小限にしながら、家全体の満足度を高められます。

配線計画は「起点」から考える

自宅のLAN配線を計画するときは、各部屋の側からではなく、配線の出発点となる場所から考えると整理しやすくなります。

回線の引き込み口とONU・ルーターの位置を確認する

最初に確認したいのは、光回線の引き込み口(光コンセント)、ONU、ルーターがどこにあるかです。ここが各部屋への配線の起点になります。

リビングの隅やテレビ台の裏にまとめて置かれていることが多いですが、新しい住宅では、廊下の収納やクローゼットの中に「情報分電盤」が設けられている場合もあります。

機器を収納の中にまとめる場合は、次の点も確認しておきましょう。

・ 機器用の電源コンセントが近くにあるか
・ 機器の熱がこもらないだけの空間があるか
・ 再起動や交換のときに手が届きやすいか
・ 収納の扉を閉めてもWi-Fiの電波が必要な場所に届くか

収納の奥に押し込んでしまうと、トラブルのときに再起動や交換がしづらくなります。また、ルーターのWi-Fi機能を使う場合、収納の扉や壁が電波を遮ることもあるため、ルーターは収納の外に置き、ONUだけを収納にまとめるといった工夫も考えられます。

情報分電盤(マルチメディアポート)と空配管の有無

比較的新しい住宅では、分電盤の近くや収納の中に、情報配線をまとめる「情報分電盤(マルチメディアポート、情報盤などと呼ばれます)」が設置されていることがあります。ここから各部屋の情報コンセントへ、LANケーブルや空配管が延びている場合があります。

空配管とは、将来ケーブルを通すために、壁の中や天井裏にあらかじめ通しておく管のことです。管の中に「呼び線」と呼ばれるガイド用の線が入っていれば、それを使って新しいケーブルを引き込みやすくなります。空配管が残っていれば、壁を大きく開けずに配線できる可能性が高まります。

既存の情報コンセントが使えるか確かめる手順

壁にLANの差し込み口があるからといって、すぐに使えるとは限りません。差し込み口の先がどこにつながっているか、現在のネットワークで使える状態かを確認する必要があります。次の順序で確かめてみてください。

1. 住宅の資料を確認する

新築時の図面や設備の仕様書に、弱電設備や情報配線の記載がないか確認します。

2. 情報分電盤や機器の周りを見る

情報分電盤の中に、部屋名のラベルが貼られたLANケーブルが並んでいないか確認します。

3. ハブにつないでみる

情報分電盤側のケーブルを、ルーターやスイッチングハブにつなぎます。

4. 部屋側で接続を確かめる

部屋の差し込み口にパソコンやゲーム機をつなぎ、インターネットに接続できるか、リンク速度がいくつで表示されるかを確認します。

 

情報分電盤側でケーブルが余ったまま、どこにもつながれていないケースは珍しくありません。その場合は、ハブを用意して接続するだけで各部屋の差し込み口が使えるようになることがあります。

どのケーブルがどの部屋につながっているかわからない場合や、接続しても通信できない場合は、業者に確認を依頼すると確実です。専用のテスターを使えば、配線のつながりや断線の有無を調べられます。

電話やテレビ端子の配管は使える?

「電話線の差し込み口があるから、その配管にLANケーブルを通せるのでは」と考える方もいます。実際に、電話用の配管を利用してLANケーブルを通せるケースはあります。

ただし、次のような条件によっては通線が難しいため、現地での確認が欠かせません。

・ 配管が細く、LANケーブルの太さに対して余裕がない
・ 曲がりが多く、ケーブルを押し込んでも先に進まない
・ 既存の電話線やテレビのケーブルが入っていて、管が埋まっている
・ 配管ではなく、ケーブルが壁の中に直接通されているだけ

テレビ端子の配管も同様で、同じ経路にLANケーブルを通せるかどうかは、管の状態次第です。「たぶん通るだろう」と思い込まず、業者に確認してもらうようにしましょう。

情報コンセントの位置は「使い方」に合わせる

情報コンセントの位置は、実際にどこで機器を使うかに合わせて決めます。部屋の隅にあるだけでは、長いケーブルが床を横切ることになりかねません。

部 屋位置を決めるときの目安
書斎・仕事部屋机の横や背面で、机や棚に隠れて抜き差しできなくならない位置
リビングテレビ台の裏やすぐ横で、電源コンセントと近い位置
子ども部屋将来の机の位置を想定し、ベッドや収納でふさがれにくい位置
アクセスポイント用天井付近や壁の高い位置など、電波が広がりやすい場所

 

情報コンセントから機器までの短いケーブルをどこに通すかまで想像しておくと、家具の配置も決めやすくなります。電源コンセントと並べて設置すると、機器まわりの配線がすっきりまとまります。

 


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住まいの種類別の確認事項

自宅のLAN配線は、住まいの種類によって、できる工事の範囲や事前に必要な手続きが変わります。

住まいの種類主な確認先配線の自由度特に注意したい点
戸建て(持ち家)施工した住宅会社、依頼する業者比較的高い構造・断熱・気密への影響、点検口の位置
分譲マンション管理会社、管理組合室内に限られる管理規約、工事届、共用部分の扱い、建物の配線方式
賃貸住宅貸主、管理会社低い工事の許可、原状回復、退去時の扱い

戸建て(持ち家)の場合

戸建ての持ち家は、比較的自由に配線経路を検討できます。天井裏や床下を使った配線、階をまたぐ配線も候補になります。

ただし、点検口の位置や建物の構造によって、ケーブルを通せる経路は異なります。壁の中には柱や筋交い、断熱材があるため、思った場所にまっすぐ通せないこともあります。

気密性や断熱性の高い住宅では、壁や天井に穴を開けると、その部分から空気が漏れたり結露の原因になったりするおそれがあります。穴を開ける場合は、貫通部分を適切に処理してもらえるか確認しておきましょう。住宅の保証期間中であれば、施工した住宅会社に相談するのも一つの方法です。

2階へ配線する場合は、1階と2階をつなぐ経路の確保がポイントになります。既存の配管、押し入れや収納の中、外壁側を回る経路など、住まいに合った方法を業者と相談します。

分譲マンションの場合

分譲マンションでは、室内の工事であっても、管理規約で工事の範囲や手続きが定められていることがほとんどです。工事を計画する前に、次のことを管理会社や管理組合に確認しましょう。

・ 室内の工事に届け出や承認が必要か
・ 施工できる時間帯や曜日の制限はあるか
・ 壁や床のどこまで手を加えてよいか
・ 共用部分(パイプスペースや共用廊下側の壁など)に関わらないか

コンクリートの壁や床は共用部分にあたることが多く、勝手に穴を開けることはできません。まずは既存の室内配管や情報分電盤を使えるかを調べるのが、マンションでの基本的な進め方です。

マンションは「建物の配線方式」も確認する

マンションの場合、建物全体のインターネット配線方式によって、室内のLAN配線で改善できる範囲が変わります。

配線方式概 要室内のLAN配線との関係
光配線方式各住戸まで光ファイバーが引き込まれている室内の配線を整えれば、回線の性能を活かしやすい
VDSL方式建物までは光、各住戸までは電話線を利用している住戸までの区間で速度の上限が決まるため、室内を有線にしても大きな速度向上は見込みにくい
LAN配線方式共用部から各住戸までLANケーブルで配線されている建物側の配線や機器の性能に左右される

 

VDSL方式の場合、室内をいくら有線にしても、住戸までの区間で速度の上限が決まってしまいます。「有線にしたのに速くならない」という事態を避けるため、マンションにお住まいの方は、まず契約している回線の資料や管理会社への問い合わせで配線方式を確認しておきましょう。

ただし、VDSL方式でも、Wi-Fiの不安定さによる途切れが悩みであれば、室内を有線にすることで安定性は改善する可能性があります。「速さ」と「安定性」のどちらを求めているのかを整理しておくことが大切です。

賃貸住宅の場合

賃貸住宅では、壁への穴あけ、壁の中への通線、配線カバーのねじ留めなどは、原則として貸主の許可が必要です。許可を得ずに工事をすると、退去時の原状回復をめぐるトラブルにつながるおそれがあります。

賃貸住宅で有線LANを使いたい場合は、次のような方法が考えられます。

・ 既存の情報コンセントや配管が使えるか、管理会社に確認する
・ 床や巾木(はばき)に沿って、取り外せる形でケーブルを這わせる
・ 両面テープで固定できる配線カバーを使う(跡が残らないか事前に確認)
・ 配線が難しい場合は、アクセスポイントやメッシュWi-Fiの導入を検討する

両面テープであっても、はがすときに壁紙を傷めることがあります。取り外せる方法で対応する場合も、固定方法や跡が残るかどうかを事前に管理会社へ相談しておくと安心です。

新築・リフォームを計画している方へ

新築やリフォームを計画中の方は、LAN配線を考える絶好のタイミングです。壁や天井を仕上げる前であれば、配線や配管を比較的少ない手間で設けられます。

特に次の点は、打ち合わせの段階で伝えておくと後悔が少なくなります。

・ 回線機器をどこにまとめるか(情報分電盤の位置)
・ 有線にしたい部屋と、情報コンセントの位置
・ アクセスポイントを置く場所と、そこまでの配線
・ 将来に備えて空配管を設けておく部屋
・ 防犯カメラなど屋外機器の予定

ケーブルを直接壁の中に通すだけでなく、空配管を設けておけば、将来ケーブルを交換したり、より高速な規格に入れ替えたりするときにも対応しやすくなります。

 

 

後付け配線の主な方法と選び方

すでに住んでいる家にLAN配線を後付けする場合、主に次のような方法があります。建物の条件や見た目の希望、将来の交換のしやすさを考えて選びます。

方 法概 要見た目将来の交換向いているケース
既存の空配管を利用情報分電盤などから各部屋への管にケーブルを通すすっきりしやすい新しめの住宅で空配管がある
電話・テレビの配管を利用既存の配管に余裕があればLANケーブルを追加するすっきり管の状態による管が太く、曲がりが少ない
天井裏・床下を通す点検口などから天井裏や床下を経由して配線するすっきり経路による戸建てで点検口がある
配線カバー(モール)を使う壁や床に沿ってケーブルをカバーで覆う見えるしやすい壁の中を通せない、賃貸で許可がある
外壁を経由する屋外を回って別の部屋や階へ配線する屋外に見える経路による屋内に経路がない戸建て

 

それぞれの方法の具体的な進め方や費用の目安、DIYの可否は、<LANケーブルを壁に配線する3つの方法>の記事で詳しく解説しています。

「見えない配線」が必ずしも正解とは限らない

壁の中や天井裏を通す配線は、見た目がすっきりする反面、配管に余裕がない、曲がりが多い、点検できないといった条件では、施工が難しくなったり、将来の交換が困難になったりすることがあります。

一方、配線カバーを使った方法は、見た目にはケーブルの経路が表れますが、施工が比較的簡単で、ケーブルの交換や追加もしやすいという利点があります。壁の色に近いカバーを選び、部屋の隅や巾木に沿わせれば、思ったほど目立たないことも多いです。

見た目だけで判断せず、将来のケーブル交換や機器の入れ替えまで含めて、住まいに合った方法を選びましょう。

暮らしの動線に合う経路を選ぶ

配線カバーを使う場合は、次のような点に注意して経路を選びます。

・ 掃除機をかけるときや、家具を動かすときに邪魔にならないか
・ 扉やふすまの開け閉めに干渉しないか
・ 廊下や出入口を横切る場合、つまずきの原因にならないか
・ ペットがケーブルをかじるおそれがないか

ドアのすき間を通すために薄いフラットケーブルを使う方法もありますが、ドアに挟まれ続けるとケーブルが傷みやすくなります。一時的な対応としては便利でも、長く使うなら別の経路を検討した方が安心です。

施工時に気をつけたいこと

後付け工事では、次のような点も施工の品質に関わります。業者に依頼する場合も、気にかけてくれているかを確認するとよいでしょう。

・ ケーブルを無理に折り曲げない:急な角度で曲げると、通信性能が落ちることがあります。
・ 壁の中でケーブルを継ぎ足さない:途中で延長した部分は不具合の原因になりやすく、点検もできません。
・ 電力線と長い距離を並べて這わせない:ノイズの影響を避けるため、電気の配線とはなるべく離して配線します。
・ 余長を確保する:情報コンセントや機器側に少し余裕を持たせておくと、将来の作業がしやすくなります。

 


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ケーブルと部材の選び方

LANケーブルのカテゴリーの目安

LANケーブルには「カテゴリー(Cat)」と呼ばれる規格があり、対応する通信速度が異なります。自宅の配線でよく使われるのは、次の3種類です。

カテゴリー最大通信速度の目安自宅での使いどころ
Cat5e1Gbps1Gbpsの回線や機器を使う一般的な家庭
Cat61Gbps(条件によっては短い距離で10Gbps)1Gbps環境で余裕を持たせたい場合
Cat6A10Gbps10Gbpsの回線や機器を見据えて配線したい場合

 

Cat7以上のケーブルも販売されていますが、家庭で一般的に使われるLANの差し込み口(RJ45)との組み合わせでは、規格や部材の整合に注意が必要です。自宅の壁の中に配線する場合は、差し込み口や接続部材とセットで対応を確認できるCat6Aまでを選ぶのが現実的です。

1Gbps中心か、10Gbpsを見据えるか

ケーブルを選ぶときは、次の点を業者に伝えて相談しましょう。

・ 契約している回線の最大速度(1Gbpsか、それ以上か)
・ ルーターやハブ、パソコンのLANポートが対応している速度
・ 家庭内で大きなデータをやり取りする予定があるか(NASへのバックアップ、動画編集など)

壁の中に通したケーブルは、後から交換するのが大変です。将来10Gbpsの回線や機器を使う可能性があるなら、配線の段階でCat6Aを選んでおくと安心です。

ただし、10Gbpsの速度を得るには、ケーブルだけでなく、情報コンセント、ハブ、ルーター、パソコンのLANポートまで、すべてが対応している必要があります。 どこか1か所でも1Gbpsまでの機器が入っていれば、そこが上限になります。

また、高いカテゴリーのケーブルを選ぶだけで、通信の不調が解消するわけではありません。回線やWi-Fiに原因がある場合は、ケーブルを変えても改善しないことは、先に紹介した切り分けのとおりです。

ケーブルの種類と形状

LANケーブルには、芯線が1本の銅線でできた「単線」と、細い銅線を束ねた「より線」があります。壁の中の配線のように長く固定する用途には、一般的に単線が使われます。機器と差し込み口をつなぐ短いケーブルには、柔らかく取り回しやすいより線が向いています。

また、薄く平たい「フラットケーブル」は、カーペットの下やすき間を通すのに便利ですが、壁の中の配線には不向きです。長く使う配線には、丸型のケーブルを選ぶのが基本です。

ハブ・ルーターの性能も確認する

各部屋へ配線する本数が多い場合は、ルーターのLANポートが足りなくなることがあります。その場合は、スイッチングハブを使って分岐します。

ハブを選ぶときは、ポートの数だけでなく、対応速度(1Gbps対応か、10Gbps対応か)も確認しましょう。古いハブを流用すると、それが通信速度の上限になってしまうことがあります。

PoEを使う機器がある場合

防犯カメラや天井に設置するアクセスポイントの中には、LANケーブルから電源を受け取る「PoE」に対応した機器があります。PoEを使う場合は、PoE対応のハブや給電用の機器が必要です。機器が必要とする電力に、ハブ側の給電能力が足りているかもあわせて確認しておきましょう。

 

DIYでできること・業者に任せたいこと

自宅のLAN配線は、内容によっては自分でできる作業もあります。ただし、壁の中の工事や建物に関わる作業は、専門の業者に任せた方が安全で確実です。

作業内容DIYの目安補 足
機器と差し込み口を短いケーブルでつなぐ可能ケーブルの規格と長さを確認する
情報分電盤の余ったケーブルをハブにつなぐ可能どの部屋につながるか確認しながら行う
床や巾木に沿ってケーブルを這わせる可能賃貸の場合は固定方法を事前に確認する
配線カバーの取り付け条件により可能ねじ留めは持ち家か、許可を得た場合に限る
既存の配管へケーブルを通す業者向き管の状態によっては途中で詰まり、抜けなくなることがある
壁や天井への穴あけ、情報コンセントの新設業者向き壁の中の配線・配管・構造材を傷つけるおそれがある
天井裏・床下を使った配線業者向き足場の悪さや断熱材の扱いなど、安全面の配慮が必要
機器用の電源コンセントの増設資格者のみ電気工事士の資格が必要な工事です

 

LANケーブル自体は弱い電気の信号を扱うものですが、機器の近くに電源コンセントを増設する工事は、電気工事士の資格を持つ人でなければ行えません。アクセスポイントや防犯カメラの設置場所に電源がない場合は、PoEで給電するか、電気工事を含めて依頼できる業者に相談しましょう。

また、壁の中には電気の配線や水道管が通っている場合があります。穴あけの位置を誤ると思わぬ事故や修理費用につながるため、壁の中を扱う作業は無理をせず、専門の業者に任せることをおすすめします。

 

 

業者に相談する前に準備すること

伝えると計画が立てやすくなる情報

業者に相談するときは、「ネットが遅いので配線してほしい」という一言よりも、どの部屋で、どの機器を、いつ使うと困るのかを具体的に伝える方が、適切な提案を受けやすくなります。次の内容を簡単にまとめておきましょう。

・ 困っている部屋と、そこで使う機器
・ 困っている場面(Web会議が途切れる、動画が止まる、ゲームが遅延する など)
・ 回線の種類と、ONU、ルーターの設置場所
・ 各部屋に既存のLAN差し込み口や情報分電盤があるか
・ 住まいの種類(戸建て、分譲マンション、賃貸)と、工事の許可の状況
・ 家具の配置と、配線を目立たせたくない場所
・ 将来的に有線にしたい部屋や、追加したい機器

先に紹介した切り分けの記録や、部屋の写真、間取り図があれば、現地調査の前でもおおよその見通しを立てやすくなります。

見積もりで確認したい項目

見積もりを受け取ったら、金額だけでなく、どこまでの作業が含まれているかを確認します。

確認項目チェックしたいポイント
配線する部屋と情報コンセントの数希望した部屋がすべて含まれているか
配線経路既存配管の利用か、配線カバーか、天井裏・床下か
ケーブルと部材の規格Cat5e・Cat6・Cat6Aのどれを使うか、差し込み口の対応規格
壁や天井の開口と復旧穴あけ後の補修や仕上げまで含まれているか
機器の設置・設定ハブやアクセスポイントの設置、設定が含まれるか
接続確認工事後に各差し込み口の通信確認を行うか
追加費用が発生する条件通線できなかった場合の対応や、追加作業の扱い

費用が変わる主な要素

自宅のLAN配線の費用は、住まいの条件によって大きく変わります。主な要素は次のとおりです。

・ 配線する部屋の数と、ケーブルの長さ
・ 既存の空配管を使えるか、新たに経路を作る必要があるか
・ 階をまたぐかどうか
・ 壁や天井の開口、補修が必要か
・ 使用するケーブルや部材の規格
・ ハブやアクセスポイントなど、機器の追加の有無

具体的な費用の目安や見積もりの読み方は、<LAN配線工事の進め方と費用>の記事と<LANケーブルを壁に配線する方法>の記事で紹介しています。

工事後に確認しておきたいこと

工事が終わったら、業者と一緒に次の点を確認しましょう。

・ 設置した差し込み口が、それぞれどこにつながっているか
・ 予定していた機器で実際に通信できるか
・ パソコンなどでリンク速度を確認し、想定した速度で接続されているか
・ 情報分電盤やハブ側のケーブルに、部屋名のラベルが付いているか

配線の行き先を記録しておくと、将来の機器の入れ替えやトラブルのときに役立ちます。簡単なメモでもかまいませんので、写真とあわせて保管しておきましょう。

 

よくある質問(FAQ)

Q1. 自宅の全部屋を有線LANにした方がよいですか?

必ずしも必要ではありません。デスクトップパソコンやゲーム機など固定して使う機器がある部屋や、無線の不調が仕事や生活に影響している部屋から優先して考えるのがおすすめです。スマートフォンなど持ち歩いて使う機器は、Wi-Fiの方が便利です。

Q2. Wi-Fiが届かない部屋には、LANケーブルを引くしかありませんか?

いいえ。まずはルーターの設置場所の見直しや、中継機・メッシュWi-Fiの導入を検討できます。それでも改善が難しい場合は、部屋の近くにアクセスポイントを置き、そこまでLANケーブルでつなぐ方法が有効です。

Q3. 壁にLANの差し込み口があるなら、工事は不要ですか?

まずは差し込み口の先がどこにつながっているか、実際に通信できるかを確認してください。情報分電盤側のケーブルがどこにもつながっていないだけなら、ハブにつなぐことで使えるようになる場合があります。既存の配線を活かせれば、新たな工事を減らせる可能性があります。

Q4. 仕事部屋だけを有線にすることはできますか?

可能な場合が多いです。回線機器の位置から仕事部屋までの経路を確認し、既存の配管を使うか、配線カバーで施工するかなどを検討します。建物の構造や住まいの種類によって施工方法は変わるため、現地での確認が必要です。

Q5. マンションで有線にしても、速度が上がらないことはありますか?

あります。マンションの配線方式がVDSL方式の場合、住戸までの区間で速度の上限が決まるため、室内を有線にしても大きな速度向上は見込みにくくなります。ただし、Wi-Fiの途切れによる不安定さは改善する可能性があります。まずは建物の配線方式を確認しておきましょう。

Q6. 賃貸住宅でもLAN配線はできますか?

貸主や管理会社の許可があれば可能です。穴あけや壁の中への通線、配線カバーのねじ留めは許可が必要になるのが一般的です。許可が得られない場合は、床に沿わせて取り外せる形で配線する方法や、Wi-Fi環境の改善を検討します。

Q7. LANケーブルはどのカテゴリーを選べばよいですか?

1Gbpsの回線や機器を使う一般的な家庭であれば、Cat5eまたはCat6で対応できます。将来10Gbpsの回線や機器を使う可能性があるなら、壁の中の配線にはCat6Aを選んでおくと安心です。ケーブルだけでなく、差し込み口やハブ、ルーターの対応速度もあわせて確認してください。

Q8. 2階の部屋まで配線することはできますか?

住まいの条件によっては可能です。既存の配管、収納の中、天井裏・床下、外壁を回る経路などから、通せる経路を探します。戸建てとマンションでは使える経路が異なるため、業者に現地を見てもらうのが確実です。

Q9. 自分でLAN配線をしても大丈夫ですか?

機器と差し込み口をつなぐ、床に沿ってケーブルを這わせるといった作業は、ご自身でも行えます。一方、壁や天井への穴あけ、配管への通線、天井裏・床下の作業は、壁の中の配線や構造を傷つけるおそれがあるため、専門の業者に任せるのが安全です。電源コンセントの増設には電気工事士の資格が必要です。

Q10. 新築のときに、LAN配線について何を決めておけばよいですか?

回線機器をまとめる場所、有線にしたい部屋と情報コンセントの位置、アクセスポイントの設置場所を決めておくと安心です。今すぐ使わない部屋にも空配管を設けておけば、将来の配線や規格の入れ替えがしやすくなります。

 

まとめ:必要な場所を見極めれば、自宅のLAN配線は無駄なく整えられます

自宅のLAN配線は、すべての部屋に同じように設けるよりも、困っている場所と、固定して使う機器を基準に考えると、無駄のない計画になります。

最後に、この記事のポイントを振り返ります。

手 順確認すること
1. 困りごとを整理するどの部屋で、どの機器を、いつ使うと困るのか
2. 原因を切り分ける回線・ルーター・Wi-Fi・端末・ケーブルのどこに問題があるか
3. Wi-Fiでの改善策と比べるルーターの移設、メッシュWi-Fi、アクセスポイント+有線
4. 配線の起点を確認するONU・ルーター・情報分電盤の位置と、既存の配管・差し込み口
5. 住まいの条件を確認する戸建て・マンション・賃貸ごとの工事の可否と手続き
6. 方法と部材を選ぶ配線経路、ケーブルのカテゴリー、ハブやルーターの性能
7. 業者に相談する困りごとの記録と希望を伝え、見積もりの範囲を確認する

 

この手順で考えれば、必要な部屋だけを有線にする方法も、Wi-Fiの配置を見直す方法も、住まいに合った形で選べるようになります。

「どの部屋を有線にすればよいかわからない」「既存の差し込み口が使えるか確かめたい」といった段階でも、専門の業者に相談すれば、現地の状況に合わせた方法を提案してもらえます。自宅の通信環境に不満を感じている方は、まず困っている場所の整理から始めてみてください。

 

参考資料・出典

<NTT東日本:インターネットが遅い原因と対策>

<パナソニック:住宅に使用するLAN部材のカテゴリー>

 


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