計装工事 電気工事

2024.10.21

計装工事と電気工事の違いとは?仕事内容・資格・向いている人を解説

 

計装工事と電気工事の違いとは?まずは結論からわかりやすく解説

電気工事と計装工事という言葉を耳にしたことがあっても、「どちらも電気を扱う仕事では?」と感じている方は少なくありません

確かに両者は密接な関係にありますが、仕事の目的・扱う設備・求められる専門知識はそれぞれ大きく異なります

この記事では、計装工事と電気工事の違いをわかりやすく整理しながら、それぞれの仕事内容・必要な資格・将来性・適性まで、幅広い視点から詳しく解説していきます。

仕事選びや転職の参考にしたい方、建設・設備業界への就職を考えている方にとって、必ず役立つ内容をお届けします。

計装工事と電気工事は何が違うのか

電気工事と計装工事は、どちらも電気を扱う工事であることに変わりはありません。

しかし仕事の目的・対象となる設備・活躍する現場という観点で比べると、明確な違いが見えてきます。

電気工事は、建物や施設に電力を安全・安定して供給するための工事です

配線の敷設・照明器具の設置・コンセントの増設・受変電設備の工事などが代表的な内容で、私たちの日常生活や企業活動を支える電気インフラそのものを構築する仕事といえます。

一方、計装工事は工場やプラントといった生産設備において、温度・圧力・流量・液位などの物理量を正確に計測し、その情報をもとに機器を自動制御するためのシステムを構築する工事です

電力を「届ける」のが電気工事であるとすれば、その電力を「使って制御する」のが計装工事という関係性に近いといえます

現場では両者が連携して作業を進めることも多いため、混同されがちですが、担う役割・必要な技術・完成形として目指すものがまったく異なります。

ひとことで言うと「制御を扱うか」が大きな違い

計装工事と電気工事の違いを端的に表すなら、「制御を扱うかどうか」というひとことに集約されます

電気工事は電力の配送・供給が主目的であるのに対して、計装工事はセンサーや計器類から得た情報を処理し、自動制御システムへとつなぐことが主目的です。

たとえば、化学プラントで反応槽の温度を一定に保つためには、温度センサーが現在値を計測し、コントローラーが設定値と比較し、バルブや加熱装置を自動的に調整する一連の流れが必要です。

この「計測→信号処理→制御」という流れを設計・施工・調整するのが計装工事の仕事です

電力を供給するだけでは、この制御システムは成立しません。

逆に制御システムを設計しても、電力が供給されなければ動作しません

両者は補完し合う関係にあるものの、それぞれが独立した専門分野として存在しており、担当者が異なるケースも多いのです。

現場では重なる部分もあるが役割は異なる

工場やプラントの現場に入ると、電気工事担当者と計装工事担当者が同じエリアで作業していることは珍しくありません。

制御盤の設置・ケーブルの敷設・接地工事などは双方の業務に関わる部分もあり、「電気工事の範囲か計装工事の範囲か」が曖昧に見える局面もあります

しかし、それぞれの最終的な責任範囲は明確に区別されています

電気工事は、動力回路・照明回路・幹線設備など、電力を運ぶ経路の施工と保守を担います。

計装工事は、センサーから制御盤への信号配線・計器の校正・DCS(分散型制御システム)やPLC(プログラマブルロジックコントローラ)の設定・試運転調整を担います。

現場で重なる作業があるからこそ、両者の連携が求められますが、専門性の方向性は明らかに異なるということを理解しておくことが重要です

 

 


転職に関するご相談や転職の支援サービスをお考えの方はコチラをチェック!! <建築キャリアプラス>

✊ 建設業界で働くあなたを全力サポート!『建設キャリアプラス』とは?

近年、建設業界では人手不足が深刻化し、若手や未経験者の育成が急務となっています。そんな中、「建設キャリアプラス」は、建設業界で働く人々と企業をつなぐ架け橋として注目を集めています。

本記事では、建設業界に特化したマッチングサービス「建設キャリアプラス」の特徴や強み、どんな人におすすめかを詳しくご紹介します。

建設キャリアプラスとは?

「建設キャリアプラス」は、建設業に特化した人材支援サービスです。職人、現場監督、施工管理など、建設業界に関わるあらゆる職種に対応しており、求職者と企業のマッチングをスムーズに実現しています。

特に注目すべきは、建設現場での実務経験を持つスタッフが多数在籍しており、求職者に対するきめ細やかなサポートが受けられるという点です。

特徴 1:建設業界に特化した専門サポート

一般的な求人サイトではなかなか得られない、現場のリアルな情報や業界特有のアドバイスを提供している点が「建設キャリアプラス」の大きな魅力です。

例えば…

・ 施工管理の資格を活かせる職場

・ 未経験者歓迎の現場作業員募集

・ 若手育成に積極的な企業紹介 など

単なるマッチングにとどまらず、キャリア形成を含めた長期的視点での支援が可能です。

特徴 2:豊富な求人と全国対応

東京・大阪・名古屋・福岡などの大都市はもちろん、地方での求人にも対応しており、全国どこからでも利用可能です。

職種も多岐に渡り、

・ 土木作業員

・ 建築施工管理

・ 電気設備工事士

・ 塗装、内装工

・ クレーンオペレーター など

自分に合った現場や働き方を見つけやすいのが大きなメリットです。

特徴 3:LINEで気軽に相談・応募可能

求職者の利便性を追求し、LINEを活用したやり取りにも対応。履歴書不要で気軽に応募できるので、「今すぐ働きたい」「まずは話を聞いてみたい」といった方にもぴったりです。

どんな人におすすめ?

「建設キャリアプラス」は以下のような方におすすめです。

・ 建設業界での経験を活かしたい人

・ これから建設業界にチャレンジしたい未経験者

・ 地方から都市部に出て働きたい方

・ 働きながら資格を取得したいと考えている方

・ スキルアップやキャリアアップを目指したい方

特に未経験者へのサポートが手厚く、入職後の定着支援もあるため、安心してスタートできます。

利用方法はとても簡単!

1. サイト上から無料会員登録

2. プロフィールを入力

3. LINEや電話でヒアリング

4. 条件に合う求人を紹介

5. 現場見学・面接

6. 就業スタート!

無理な求人紹介や押し付けは一切なく、自分のペースで相談できます。

建設業界でキャリアを築くなら『建設キャリアプラス』

「建設キャリアプラス」は、建設業界で働きたい人にとって心強い味方です。業界特化の専門性と、求職者一人ひとりに寄り添った丁寧なサポートが魅力です。

今の働き方に不満がある方、これから建設業界に飛び込みたい方は、ぜひ一度「建設キャリアプラス」をチェックしてみてはいかがでしょうか?

👇 詳細は下のリンクから / 今すぐチェックを!!

転職に関するご相談や転職の支援サービスをお考えの方はコチラをチェック!! <建築キャリアプラス>


 

 

計装工事とはどんな工事?特徴と役割を整理しよう

計装工事という言葉は、一般的にはあまりなじみがないかもしれません。

しかし、私たちが日々消費する電力・ガス・水道・石油製品などを生産するプラントや工場では、計装工事なしには安全な運転を維持することができません。

ここでは計装工事の基本的な仕事内容と、その重要性をわかりやすく解説します。

計装工事の基本的な仕事内容

計装工事の仕事は、大きく分けると以下のような内容で構成されています。

・ 計測機器の設置、配管:温度計、圧力計、流量計、液位計などの計器をプロセス配管や設備に取り付けます。

・ 信号配線の施工:各センサー、計器から制御盤までの信号ケーブルを敷設、接続します。

・ 制御盤の製作、設置:PLC、DCS、リレー盤など、制御に必要な盤を製作または据付けます。

・ 校正、調整作業:設置した計器が正しい値を示すよう、基準器と比較しながら校正を行います。

・ 試運転、立ち上げ:設備全体が設計どおりに動作するか確認し、必要に応じて調整します。

 

これらの作業は、単なる機器の取り付けにとどまらず、システム全体の動作保証に直結するという点で高い精度と専門知識が求められます

設計図(P&ID:配管計装図)を正確に読み解く能力も必要であり、機械設備・プロセス工学の基礎知識も現場では役立ちます。

工場やプラントで計装工事が重要になる理由

石油精製・化学・食品・製薬・発電・上下水道といった産業プラントでは、安全性・品質・生産効率を維持するために、あらゆるプロセス変数を正確に管理する必要があります。

たとえば石油精製プラントでは、蒸留塔の温度が数度ずれるだけで製品品質が大きく変わります。

また、化学プラントでは反応条件の逸脱が爆発・火災・有毒ガス漏洩などの重大事故につながる危険性があります。

こうしたリスクを回避するために、計装システムは24時間365日、プロセス変数を監視・制御し続けています。

計装工事はその安全基盤を構築する工事であり、完成後もメンテナンスや改造工事を通じて安定操業を支え続ける重要な役割を担っています

近年は工場の自動化(FA)が加速しており、計装技術者の需要はむしろ増加傾向にあります。

センサー・計器・制御盤との関わり

計装工事を理解する上で、センサー・計器・制御盤という3つのキーワードは欠かせません。

それぞれの役割と計装工事との関わりを確認しておきましょう。

センサーは、温度・圧力・流量・レベル・濃度などの物理量を電気信号(4〜20mAの電流信号やデジタル信号)に変換するデバイスです。

計器は、センサーの信号を受け取り、現場表示・上位システムへの伝送・警報出力などを行う機器です。

制御盤は、これらの情報を集約して演算処理を行い、バルブ・ポンプ・ファンなどの最終制御要素へ指令を出す心臓部です。

計装工事はこれらを有機的に結びつけ、ひとつの制御システムとして機能させる工事全体を指します

温度・圧力・流量などの計測機器

計装工事で扱う計測機器は多岐にわたります。

温度計測には熱電対(K型・J型など)や測温抵抗体(PT100)が広く使用され、使用温度範囲・精度・応答速度によって使い分けられます。

圧力計測には、ブルドン管式・ダイヤフラム式・差圧式など様々な方式があり、計測レンジや流体の種類によって適切な機種を選定する知識が必要です。

流量計測には、電磁流量計・コリオリ流量計・差圧式オリフィス流量計・超音波流量計などがあり、流体特性(導電性・粘度・温度)に合わせた選定が求められます。

これらの機器を正確に設置・校正することが、計装工事の品質を大きく左右します。

校正作業では専用の校正器(プロセスキャリブレーター)を用いて、機器が指定精度内に収まっているかを確認します。

自動制御設備とのつながり

計測機器で収集したデータは、制御システムに送られて自動制御に活用されます。

代表的な制御システムとして、DCS(Distributed Control System:分散型制御システム)とPLC(Programmable Logic Controller:プログラマブルロジックコントローラ)があります。

DCSは大規模プラントで広く採用されており、石油精製・化学・発電所などで数千〜数万点の制御ループを一元管理します。

PLCは比較的小規模な設備や機械の制御に使われることが多く、製造ラインの自動化・搬送設備の制御などに活躍します。

計装工事では、これらのシステムへのI/O(入出力)配線・ループチェック(信号の導通確認)・パラメータ設定・制御ロジックの確認といった作業が含まれます。

制御システムと計測機器が正しく連携できて初めて、自動制御が正常に機能するため、計装工事の精度がそのままプラント全体の安全性と生産性に直結するといっても過言ではありません

電気工事とはどんな工事?身近な工事内容も含めて解説

電気工事は計装工事と比べて、私たちの日常生活や身近なビジネス環境により近い分野です

住宅のコンセント増設から大型ビルの受変電設備工事まで、幅広い現場で欠かせない専門工事です。

電気工事の基本的な仕事内容

電気工事の主な仕事内容は、以下のように多岐にわたります。

・ 幹線、配線工事:電力会社から引き込んだ電力を建物内に分配するための幹線ケーブルや分岐配線を施工します。

・ 受変電設備工事:高圧電力を低圧に変換するキュービクル(高圧受電設備)の設置、配線を行います。

・ 照明、コンセント工事:照明器具、スイッチ、コンセントの設置工事です。

・ 動力設備工事:エアコン、エレベーター、ポンプなどの動力機器への配線工事です。

・ 防災、弱電設備工事:火災報知設備、インターホン、LAN配線、セキュリティ設備なども電気工事の範囲に含まれることがあります。

 

電気工事は、建物の用途・規模・用途地域によって工事内容が大きく変わることが特徴であり、住宅・店舗・工場・公共施設など様々な現場で活躍できます

建物・店舗・住宅で行う主な電気工事

一般の住宅や店舗で行われる電気工事は、私たちの生活に最も身近なものです。

住宅では、新築時の配線工事・コンセントや照明の追加工事・エアコン専用回路の設置・太陽光発電システムの設置工事などが代表例です。

店舗では、テナント改装に伴う電気配線の更新・照明器具の交換・空調設備への電源工事・厨房機器への動力配線などが行われます。

オフィスビルでは、OA機器や情報機器の増設に対応した電気容量の増強・照明のLED化・節電対応の設備改修なども重要な電気工事として需要が高まっています。

こうした現場では、施主や利用者と直接コミュニケーションを取りながら工事を進める機会も多く、コミュニケーション能力も求められます

受変電設備・配線・照明・コンセント工事との関係

電気工事の中でも特に重要なのが、受変電設備工事です

大型ビルや工場では、電力会社から6,600Vの高圧電力を受電し、キュービクル内の変圧器で100V・200V・400Vに変換して建物内に配電しています。

このキュービクルの設置・内部配線・保護リレーの設定などは、第二種電気工事士ではなく電気主任技術者の監督のもとで行われる高度な工事です。

一方、低圧側の配線・照明・コンセント工事は第二種電気工事士が担当できる範囲であり、電気工事の入り口として多くの方が最初に携わる仕事でもあります。

このように電気工事は、資格・知識・経験に応じて担当できる範囲が広がっていく、キャリアのステップが明確な職種でもあります

 


転職に関するご相談や転職の支援サービスをお考えの方はコチラをチェック!! <建築キャリアプラス>


 

計装工事と電気工事の違いを項目別に比較

ここでは、計装工事と電気工事の違いを具体的な項目ごとに比較していきます。

仕事選びや転職を検討している方にとって、最も参考になる部分です。

仕事内容の違い

項目計装工事電気工事
主な目的計測・制御システムの構築電力の供給・配分
主な作業センサー設置・信号配線・制御盤配線・校正・試運転幹線工事・受変電設備・照明・コンセント
完成形自動制御システム電気供給インフラ
調整作業ループチェック・PID調整・機器校正絶縁抵抗測定・導通確認

 

計装工事は施工後の調整作業が非常に重要であり、設備が設計通りに動作するまで入念なチューニングが必要です

電気工事は施工精度と安全確認が中心であり、竣工後すぐに電力供給が可能になることが求められます。

計装工事は「作って終わり」ではなく「動かして完成」という特性があるため、試運転・調整フェーズに多くの時間と技術力が投入されます

扱う設備の違い

電気工事で扱う主な設備は、変圧器・配電盤・分電盤・ケーブル・照明器具・コンセント・ブレーカーなどです。

計装工事で扱う主な設備は、温度計・圧力計・流量計・液位計・制御弁・DCS・PLC・信号変換器・電磁弁・調節計などです。

扱う電圧レベルも大きく異なります。

電気工事は100V〜6,600V以上の電力回路が対象ですが、計装工事の信号回路は4〜20mAの微弱電流信号や24VDC程度の制御電源が中心です。

このため計装工事では、ノイズ対策・シールド処理・アースの取り方といった細かな施工品質が信号精度に直結します。

活躍する現場の違い

電気工事士が活躍する現場は非常に幅広く、住宅・マンション・商業ビル・工場・公共施設・土木工事現場など多岐にわたります。

計装工事技術者が活躍するのは、主に以下のような産業施設です。

・ 石油、ガスプラント

・ 化学、石油化学プラント

・ 製薬、食品、飲料工場

・ 発電所(火力、水力、再生可能エネルギー)

・ 上下水道処理施設

・ 製鉄所、製紙工場

 

計装工事の現場は産業インフラに特化しており、一般建築の現場ではほとんど登場しません。

一方、電気工事の需要は住宅から大規模施設まで幅広く存在するため、仕事の選択肢の広さという点では電気工事に一日の長があります。

必要な知識と技術の違い

電気工事に必要な主な知識・技術は次のとおりです。

・ 電気回路、配線設計の基礎知識

・ 電気工事士法、電気設備技術基準の知識

・ 施工図面(単線結線図、平面図)の読解能力

・ 測定器(テスター、絶縁抵抗計、クランプメーター)の使用スキル

 

計装工事に必要な主な知識・技術は次のとおりです。

・ プロセス工学の基礎(温度、圧力、流量、液位の計測原理)

・ P&ID(配管計装図)の読解能力

・ DCS、PLC、計調計の設定、操作スキル

・ 機器校正の技術とトレーサビリティの概念

・ 信号規格(4〜20mA、HART、Fieldbus、Profibus)の知識

 

計装工事は電気知識に加えて、プロセス工学・制御工学・計測工学にまたがる幅広い専門知識が求められるため、習得までのハードルは比較的高いといえます

工事後の調整や試運転の違い

電気工事の竣工後検査では、絶縁抵抗測定・接地抵抗測定・漏電ブレーカーの動作確認・電圧確認などが行われます。

これらは測定器を用いて数値を確認する比較的明確な作業です。

計装工事の試運転は、これと比べてより複雑なプロセスをたどります。

まずループチェックで各計器から制御盤までの信号が正しく伝達されているか確認し、続いて機器ごとの動作確認・PID制御パラメータの調整(チューニング)を行い、最終的にプラント全体を実液・実流体で動かしながら制御系が安定して機能するかを確認します。

計装工事の試運転には数週間〜数ヶ月を要する場合もあり、この調整フェーズに計装技術者の真価が問われます

計装工事と電気工事で必要になりやすい資格とは?

電気・計装の仕事に就く上で、資格の有無は仕事の幅と年収に大きく影響します。

それぞれの仕事で活かせる資格を確認しておきましょう。

電気工事士が関わる場面

電気工事において最も基本となる国家資格が電気工事士です。

電気工事士には第一種と第二種の2種類があり、それぞれ施工できる工事の範囲が異なります。

第二種電気工事士は、一般住宅・小規模店舗など低圧(600V以下)の電気工事が可能です。

電気工事の入門資格として位置づけられており、試験は年2回実施されています。

合格率は筆記試験で約60〜70%程度であり、電気の基礎知識があれば比較的取得しやすい資格です。

第一種電気工事士は、最大電力500kW未満の自家用電気工作物(工場・ビルなどのキュービクル設備など)の低圧工事も担当できます。

さらに上位の資格として電気主任技術者(第一種〜第三種)があり、高圧・特別高圧受変電設備の保安監督に必要な資格です。

大型施設・工場・発電所などでは電気主任技術者の選任が法律で義務付けられているため、取得すれば希少価値が高く、年収アップにも直結します。

計装工事で求められる知識や関連資格

計装工事には、電気工事士のように直接業務を規制する国家資格はありませんが、現場で高く評価される関連資格が複数あります。

電気工事士(第一種・第二種)は計装工事の信号配線でも電気的知識が必要なため、取得していると大きな強みになります。

計装士(1級・2級)は、一般社団法人日本計装工業会が認定する民間資格です。

計装工事の設計・施工・維持管理に関する知識・技能を認定するもので、業界では広く認知されています。

1級は実務経験7年以上(2級取得後3年以上)、2級は実務経験3年以上が受験要件の目安です。

危険物取扱者(乙種第4類)は、石油・化学プラントでの作業に際して持っていると評価される資格です。

プラント内での計装工事では、危険物を取り扱うプロセスの近くで作業することも多いため、取得者は現場入場の制限を受けにくくなります。

施工管理や制御関係の資格も役立つ理由

計装・電気のどちらでも、現場をまとめるポジションを目指すなら施工管理系の資格が役立ちます

電気工事施工管理技士(1級・2級)は、電気工事の施工管理を担う国家資格です。

建設業法に基づく専任技術者・監理技術者として認定されるため、会社にとっても非常に価値が高い資格として扱われます。

管工事施工管理技士も、計装工事に関連する計装配管・プロセス配管を含むプラント工事では有用です。

制御系では、JEMIMA(日本電気計測器工業会)の計装システム技術者認定や、制御システムのメーカー認定資格(Yokogawa・横河電機・三菱電機・シーメンスなど)も現場での評価につながります。

資格取得を通じてキャリアを積み上げることで、施工担当から施工管理、そさらには設計・コンサルティングへのキャリアパスを描くことができます

 


転職に関するご相談や転職の支援サービスをお考えの方はコチラをチェック!! <建築キャリアプラス>


 

どちらの仕事が向いている?計装工事と電気工事の適性を比較

仕事の内容や必要なスキルが異なるということは、それぞれに向いている人の特性も異なるということです。

自分に合った仕事を選ぶための判断材料として活用してください。

電気工事に向いている人の特徴

電気工事に向いているのは、以下のような特性を持つ人です。

幅広い現場で働きたい人

住宅・ビル・工場・公共施設など、様々な場所で仕事ができます。

体を動かして働くことが好きな人

屋内外を問わず身体的な作業が多いため、体力のある人に向いています。

早めに資格を取ってステップアップしたい人

第二種電気工事士から始まり、第一種・電気主任技術者と段階的にキャリアを積める仕組みが整っています。

人とコミュニケーションを取るのが得意な人

住宅や店舗での施工では、お客様と直接やり取りする機会も多くあります。

 

電気工事は、未経験からでも比較的入りやすく、資格取得によってキャリアアップの道筋が見えやすい職種です

計装工事に向いている人の特徴

計装工事に向いているのは、以下のような特性を持つ人です。

細かい作業・精密な仕事が得意な人

センサー校正・信号配線・制御パラメータ調整など、正確さが求められる作業が多くあります。

機械・制御・IT技術に興味がある人

DCS・PLC・センサー技術など、最新の自動化技術に携わる機会が豊富です。

問題解決が好きな人

試運転中に制御系が安定しない原因を追究し、調整していくプロセスは、論理的思考力が活かされます。

プラント・工場の現場で長期的に働きたい人

大型プラントでは工期が長く、専門性を深めながら安定して働きやすい環境があります。

 

計装工事は習得するまでの期間が長い分、専門性が高く評価される仕事であり、経験を積めば積むほど市場価値が上がっていく職種でもあります

未経験から始めるならどちらが入りやすいか

未経験からのスタートを考えるなら、電気工事の方が入職しやすいといえます

その理由は、第二種電気工事士という入門資格が存在し、比較的短期間(半年〜1年程度の学習)で取得できるからです。

また、電気工事会社は住宅・商業施設など身近な現場で多数の求人があり、未経験者向けの教育体制を整えている企業が多いという背景もあります。

計装工事は、電気・制御・プロセスにまたがる知識が求められるため、電気工事の経験を積んだ上で転向するケースや、工業高校・高等専門学校・工学系大学の出身者が就職するルートが一般的です

ただし、計装工事専門の施工会社の中には、電気工事未経験でも採用し、社内教育で育てる企業も増えています。

長期的な専門性とキャリアを重視するなら計装工事も有望な選択肢であることを覚えておいてください。

 

 

計装工事と電気工事の将来性は?今後の需要もチェック

建設・設備業界全体で、慢性的な人手不足と高齢化が課題となっています。

その中で計装工事と電気工事それぞれの将来需要を考えてみましょう。

インフラ・設備更新による電気工事の需要

電気工事の需要は、今後も安定して高い水準が続くと予測されています

その背景には、高度経済成長期に整備されたインフラ・建築物の老朽化が大きく関係しています

1960〜70年代に建設された工場・商業ビル・公共施設では、電気設備の更新需要が急増しており、受変電設備の改修・幹線の更新・照明のLED化などの工事が各地で活発に行われています。

また、再生可能エネルギーの普及に伴う太陽光発電・風力発電・蓄電池システムの設置工事も、電気工事の新たな需要として急速に拡大しています。

さらに、EV(電気自動車)の普及による充電設備の設置工事も今後の大きな市場として注目されています。

電気工事は時代の変化に対応しながら、安定した需要を持ち続ける職種といえます

自動化・省人化で高まる計装工事の需要

計装工事の需要を後押しする最大の要因は、製造業における自動化・省人化の急速な進展です

少子高齢化が深刻化する中、工場やプラントでは熟練作業員の減少を補うために、自動制御システムの高度化が進んでいます

既存設備のデジタル化(DX)・スマートファクトリー化・IIoT(Industrial Internet of Things)の導入も活発化しており、こうした取り組みには計装システムの設計・施工・更新が不可欠です。

また、老朽化した計装設備(アナログ計器・旧式制御システム)のデジタル・最新型への更新需要も急増しており、ベテラン計装技術者の引退による技術承継の問題も計装技術者の市場価値を高めています。

再生可能エネルギー分野においても、太陽光・風力・バイオマス発電所では計装システムが不可欠であり、新設・維持管理の両面で計装工事の需要が生まれています。

どちらも必要とされる理由

電気工事も計装工事も、現代社会のインフラと産業基盤を支える不可欠な職種であるという点は共通しています。

電気工事がなければ建物に電力が届かず、計装工事がなければ工場やプラントを安全に動かすことができません

どちらも、AIやロボットが完全に代替することが難しい、現場での専門的な判断・技術・経験が問われる仕事でもあります。

今後の社会変化(カーボンニュートラル・デジタル化・インフラ更新)を考えると、両職種ともに中長期的な需要の拡大が見込まれており、手に職をつけたい方にとって非常に魅力的なキャリアパスといえます

 

FAQ|計装工事と電気工事の違いでよくある質問

計装工事と電気工事に関して、よくいただく質問をまとめました。

計装工事は電気工事の一種ですか?

厳密には、計装工事は電気工事の一種ではありません。

電気工事は電力の供給・配分を目的とする工事であるのに対し、計装工事は計測・制御システムの構築を目的とする工事です。

ただし、計装工事の信号配線は電気配線と技術的に重なる部分があり、電気工事士の資格が求められる場面もあります。

業界では電気工事と計装工事は別々の専門分野として区別されており、それぞれに専門の施工会社が存在します

計装工事には電気工事士の資格が必要ですか?

計装工事の信号配線(低電圧・微弱電流回路)のみを行う場合は、電気工事士の資格は必ずしも必要ではありません。

しかし、制御盤への動力・電源配線・100V以上の電気回路に関わる作業は、電気工事士の資格が必要です。

プラント現場では計装工事担当者が電源配線も行うケースがあるため、第二種電気工事士以上の資格を持っている計装技術者は採用市場で有利になる傾向があります。

未経験から始めるならどちらがおすすめですか?

就職のしやすさという観点では、電気工事が未経験者にとって入りやすい環境です

資格取得のルートが明確であり、求人数も多く、教育体制の整った企業も多いためです。

一方、理系の学校を卒業している・機械や制御システムに強い関心がある・将来的に高い専門性で勝負したいという方には、計装工事も非常に有望な選択肢です。

どちらを選ぶにしても、資格取得への意欲と現場での経験の積み重ねが長期的なキャリアを決める最大の要因であることに変わりはありません

給料や年収に違いはありますか?

電気工事士の平均年収は、経験・資格・勤務先の規模によって大きく異なりますが、一般的に350万〜600万円程度の幅があります。

第一種電気工事士・電気主任技術者などの上位資格を取得し、施工管理職にステップアップすることで700万円以上を目指すことも可能です。

計装技術者の平均年収は、400万〜700万円程度が一般的な相場とされており、大規模プラントでの経験・DCS/PLCの高い専門スキルを持つベテランは700万〜900万円以上の年収を得るケースもあります。

計装技術者は希少性が高いため、電気工事士と比べて経験年数に対する年収の上昇率が高い傾向にあります。

ただし、どちらの職種も業種・企業規模・地域・保有資格によって年収は大きく変わるため、一概に比較することは難しく、個人のスキルアップへの取り組みが最終的な収入を左右します

 

まとめ|計装工事と電気工事の違いを理解すると仕事選びがしやすくなる

本記事では、計装工事と電気工事の違いについて、仕事内容・扱う設備・必要な資格・将来性・適性まで幅広く解説してきました。

最後に要点を整理しておきます。

電気工事は電力の供給・配分を目的とし、住宅・ビル・工場など幅広い現場で活躍できる職種です。

第二種電気工事士から始まりキャリアの段階が明確であり、未経験からでも入りやすいという特徴があります。

計装工事は計測・制御システムの構築を目的とし、主に工場・プラントなどの産業施設で活躍する専門性の高い職種です。

電気・制御・プロセス工学にまたがる幅広い知識が求められますが、その分専門家としての市場価値が高く、自動化・省人化の流れを背景に今後さらに需要が高まることが期待されます。

どちらを選ぶかは、自分の興味・得意なこと・将来のキャリアビジョンによって変わります

この記事が、皆さんの仕事選び・転職・キャリアアップの一助となれば幸いです。

計装工事・電気工事のどちらの分野においても、現場で磨かれた技術と経験は、AIが台頭する時代においても揺るぎない価値を持ち続けます

ぜひ自分に合った道を選び、専門技術者としてのキャリアを着実に歩んでいただければと思います。

 


転職に関するご相談や転職の支援サービスをお考えの方はコチラをチェック!! <建築キャリアプラス>


 

仮設工事の電気はどうする?費用・手続き・施工の流れを完全ガイド
一覧へ戻る
電気工事のサービスとは?技術だけでは選ばれない時代の対応力とは

関連記事